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給食が「毎日ビュッフェ」の小学校

これは「#こんな学校あったらいいな」の応募投稿です。普段の投稿内容と違います(想像です)が、もしよろしければ読んでください。コロナ禍でなくなってしまったビュッフェが恋しくなって書きました。自信はありませんが、小学生の方が楽しく読めるように書きました。


ビュッフェとは

ぼくの学校は、毎日の給食が「ビュッフェ」の形になっています。「ビュッフェ」とは、昔は「バイキング」と呼ばれていたもので、たくさんのお料理が机の上におかれていて、ここから好きなものを好きなだけ取って食べることができる形です。たぶん、旅行に行った時の朝ごはんや、家族でショッピングモールに出かけた時にこの形のレストランで食事したことがあると思います。

まずはみんなで準備

まず、12時のチャイムが鳴ったら、みんな手を洗ってから1階のビュッフェ会場に集合します。クラスごとに2つのグループに分かれていて、Aグループの人は、給食センターからトラックで運ばれてきた食材をビュッフェテーブルの上に並べて、Bグループの人は、食器を用意たり、机を拭いたり、椅子を整えたりしておきます。

メニューは、和食、洋食、中華料理とたくさんの種類があって、例えば、シャケの塩焼き、ナスのおひたし、ハンバーグ、目玉焼き、ポテトサラダ、麻婆豆腐(まーぼーどーふ)、シュウマイなど、食堂のテーブルには30種類以上の料理が置かれていきます。デザートもたくさんあって、プリンやショートケーキ、クッキーなんかもあります。

ビュッフェテーブルの準備ができたら、一人1枚づつプレートを持ち、みんなで料理を取っていきます。

いよいよお料理を選ぶ

「みんなが一緒に取りに行ったら、長い行列になって、お昼休み時間が間に合わないのでは」と思いますか。そんなことはありません。なぜなら、この食堂、中央にものすごく大きな丸いビュッフェテーブルが置かれていて、その周りに生徒が100人くらい立つことができて、みんな一斉に右回りをしながら、同時に料理を取っていけるのです。

最初のころは、あせって料理を落としてしまったり、取りに戻ったりすることもありましたが、今は大丈夫。みんな一度に必要な料理を必要なだけ取ることができるので、10分もすれば、みんな自分なりのプレートを完成させるのです。

あとはみんなの学校と同じ。机に座って「いただきます」でスタートです。自分で選んだ好みの料理を食べられるとあって、毎日おしゃべりにも花が咲きます。

毎日お腹いっぱい?

「毎日好きなものを好きなだけ食べ放題」

こういう話を聞くと、みんなたくさん食べて、お腹をいっぱいにしてお昼からの授業を受けていると思うかもしれないのですが、そんなことはありません。

確かに好き嫌いはありますが、みんなちゃんと栄養のことを考えて、バランスの良い食事をプレートによそっています。

どうしてそんなことができるかって?きちんと理由があります。

まずぼくらの学校では、週に1回「食育(しょくいく)」という授業があります。この授業では、ぼくたちの体にとってどんな栄養が必要なのかということや、その栄養をどんなお料理から取ることができるのかということを学べます。

そして、もし栄養をきちんと取らなかった場合に、どのような病気にかかってしまうのか、ということもしっかりと教えてもらうのです。

だからみんな、自分の好きな食べ物を取ってはいますが、きちんと健康のことを考えて、栄養が足りなかったり、一つのものをたくさん食べすぎたりすることはないのです。

食べすぎの人は?

もちろん、ついつい食べ過ぎてしまうこともあります。でも、実はこのビュッフェテーブルの出口にはカメラが置いてあって、毎日プレートをここにかざすことで自分がよそったお料理がどんなもので、重さがどのくらいかが自動的に記録されるようになっています。

ぼくたちは、この写真を元に、毎日、先生やお家の人にどのようなものを食べたのかを報告しないといけないのです。そこで、「もっとこういうものを食べた方がいいよ」というアドバイスをもらうのです。

ビュッフェ会場には先生がいないルールなので、アドバイスを受けても毎日自由に好きなものを食べることができますが、食べすぎて太ってしまったら「朝30分早く登校して体育の先生とマラソンをしないといけない」という噂(うわさ)があって、これが嫌なのでみんなアドバイスを聞いています。

ビュッフェにしている理由

どうせなら「先生がビュッフェ会場で選び方を教えてくれればいいのに」と思うかもしれません。でも、先生たちぼくたちに「自分で考えられるようになってほしい」と言います。

それには次の2つの理由があるそうです

まず、人間にとって必要なものは「衣食住(いしょくじゅう)」と言われているぐらい、食事は人間が生きていく上で本当に大切なものの一つなのです。(衣食住は、それぞれ、衣:洋服など着るもの、食:食事やごはん、住:お家やお部屋のことです。)

また、「医食同源」という言葉があって、これは、食事は体の健康と大きく関係していて、栄養バランスが取れた食事を取ることで、病気が予防できると考えられているのです。

今、みんなは、お家の人や学校で食事を用意してもらって食べている人がほとんどだと思います。でも、大人になれば、自分たちでお給料をもらえるようになって、食べたいものを食べたいだけ食べられるようになります。

そうなったときに、きちんと自分で考えて、栄養のあるものを選ぶことができるように、その訓練のためにぼくの学校は毎日ビュッフェ形式なのです。


#こんな学校あったらいいな

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