わざと複数同時並行、私のヘンテコな仕事術
今の職場に移動してもう4年。そろそろだ。そろそろ、周りの人に「あいつ何の業務してるの?」と言われる頃だ。
誤解しないで欲しい。「あいつは何もしていない」と言う意味ではない。あまりにも多くの仕事を同時並行にしすぎていて「一体何をメインでしているかわからない」状態になるのだ。
1 複数の仕事を同時にもつ
「仕事ができる」と自慢したいのではない。正直それぞれの仕事はそれほど高速に動いているわけではない。大体、普通の人がするのと同じくらい。得意なものは早いし、得意じゃないものは少し遅い。
でも、全体をいっぺんに動かしているので、トータルで見れば人よりは進んでいることになる。
なぜこんな方法で仕事をしているのか。
それは、、ぼくは「自分に与えられてた仕事を、集中してこなして、結果を出す」ということができないから。正確に言えば、できなくはないのだが、苦手なのだ。
なぜなら、プレッシャーが大きすぎるのだ。できなかったら怒られるし、自分で言うもなんだけど、一つの仕事に集中していると、その細かな内容を色々気にしすぎて全然進まないのだ。
だから、ぼくの場合、いくつか仕事があって「他の仕事も忙しいし、このくらいでいいか」というくらいのクオリティが、仕事の塩梅としてはちょうどいいのだ。
それに、Aの仕事で何か悩み事があったとして、その担当だけしていると、すごく悩んでしまうのだけど、BもDもFの仕事も同時に炎上し出したら、もはやAの仕事の悩みなんて吹っ飛んでしまう。全体では悩むのだけど。でもそれでも、その方が気持ちが楽だ。
2 与えられた仕事は仕事じゃない
そもそも、ぼくは基本的にみんなが思う「自分の仕事」をほとんど意識していない。
もちろん、いわゆる「自分の仕事」はある。分担表に書かれた仕事だ。でも、これをすることは、もはや「仕事」とすら思っていない。当たり前の「日常業務」である。
その「分担表の仕事」とどこまで早く終わらせて、あと、自分が新たにやりたいこと、改善や新たな企画に時間を使えるかが重要で、それこそが「本当の仕事」だと思っている。
だから、新しい部署に異動して最初は真面目に分担の仕事をこなしているけど、慣れればすぐに別の仕事を同時並行でそそくさと始めるのだ。そして、4年ぐらい立てば、最初に書いたような状況になる。
残念ながら、今の職場には、そのぼくの考える仕事の方法を評価するシステムはない。勝手に好きなことをしているだけだ。ただ、上司の何人かは、ぼくの動きを見て面白がって評価してくれているようだ。
といっても、そもそもぼくは評価すら求めない。自分がしたくてやっているだけだから。
誰に何を言われてもいいし、評価なんてされなくたって全くいい。ただ、自分のしたことで、職場が、仲間が、そして世の中が少しでも良くなった姿を見ることができれば、それが一番のやりがいなのだ。
3 増減は、クオリティで調整
しかし、そんなことを言うと「そもそも職場の仕事量が少なすぎるのでは」と言われるかもしれない。でも多分そんなことはない。
ぼくに言わせれば、どんな仕事もパンクすることなんてまずない。要は、仕事というのは、「どこまで完成度を上げるか」だからだ。
たくさんの仕事があれば、クオリティを低くすればいい。仕事が少なければ、クオリティを上げればいいのだ。
お医者さんとか、実際の製造工程の仕事はそうはいかないとは思うけど、多くの人がしているデスクワークの仕事は、ほとんどの場合はこれで対応できるのだ。
だから、ぼくは追加できた仕事も基本は断らない。何とかなるから。
もちろん、明らかに意味不明の割り振りには抗議するけど、「あの部署の方が暇ですよ」とか、そんな面倒くさいことは言わないのだ。
そんなこと言う暇があれば、クオリティの低い仕事で済ませて、結果を早く返した方が喜ばれる。無理に頼んでいるから、文句も出ない。
そもそも、複数の仕事を同時にこなして、突然増えた仕事も断らず、その対応に何の文句も言わず右へ左へバタバタしているぼくに、何か物を申す人はほとんどいないのだ。そう言う意味でも、評価はしてもらえるのだ。
4 何よりも人間関係
ちなみに、ここまで「クオリティを落として」、と言ってはいるけど、他にも仕事を早めるために、工夫していることもある。
それは人間関係である。
なぜなら、仕事なんて、1から100まで人間関係だと思うからだ。これがうまくいっていれば、仕事自体がうまく進むのだ。
例えば、(1)部下の能力、業務量の違い(2)業務内容が重複する部署との関係(3)突飛な発想をする上司への対応、といった課題。
全て、人間関係がうまくいっていればうまくいく。
(1)部下の能力、業務量の違い
仕事ができる人にたくさんの仕事を、できない人は少なめにしても、お互いと人として認め合っている関係を築いていれば、不満は出ない。
(2)業務内容が重複する部署との関係
「どっちがするべきか」みたいな無駄な話をせず「とりあえず、こっちはここまでするし」と落とし所を見せて、妥結することができる。もっと分かり合える中なら場合によっては「そっちは大変だろうし」と全て受けてもらえる。
(3)突飛な発想をする上司への対応
みんな怖がって最後に話を持っていくが、普段から話しやすい雰囲気であれば、作業前に「こんな考え方で行きたいです」と一言入れに行けて、そこで修正してもらえるので、無駄な仕事が生じない。
といった感じである。
5 参考になるとすれば
いかがだろうか。私の仕事術は、かなり変わっていて、あまり他の人の参考にはならないだろう。
そもそも、社会人になって10年近く、こんなヘンテコな働き方しかできない自分が嫌いだった。一つのことに集中していないし、「分担表の仕事」のクオリティはそんなに高くない。それに、ぼくが異動して人間関係が変われば、持続できない働き方なのだ。
でも、何年も社会人をしているうちに、この働き方を評価してくれる上司がそれなりにいた。そして、その上司たちのおかげで、ぼくはこのヘンテコな働き方を自分で認めることができたのだ。
だからこそ、このようにnoteに書かせてもらっている。ただ、この働き方は、明らかに俗人的なものだ。
もし、このぼくの働き方から、何かを導き出そうとするのであれば、それは「働き方は、本当に人それぞれである」ということだと思う。
正解も不正解もなくて、みんながそれぞれの個性や、自分の得意分野を活かして、最適な働き方の解を見つけていくこと。それが一番大切なのだと思う。そして、それを認める、職場、上司、組織が必要だ。
そして、それを確認する意味で、今回の企画は非常に意義深いものだと思う。だから長文にはなるが、投稿させていただいた。この投稿がもし誰かの何かの役に立てば、これほど嬉しいことはない。
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