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夜間のお散歩時に光るグッズは必要?選ぶポイントや夜散歩での注意点

◎ペットセラピスト等の資格保有者執筆◎

日中は仕事などで忙しく、「夜間にしかわんちゃんのお散歩に出かけられない」という飼い主様は多いかと思います。夏などの暑い季節は、あえて涼しくなる夜にお散歩をしている方もいるかもしれませんね。

その一方で、夜は暗く見えづらいので「わんちゃんが事故に巻き込まれないか心配…」と感じる飼い主様も珍しくはないはずです。


今回は、夜間にお散歩をする際にオススメしたいグッズの紹介や選ぶポイント、お散歩時の注意点について、詳しくお話します。

夜のお散歩|光るグッズが必要な2つの理由

わんちゃんの祖先であるオオカミは夜行性で、わんちゃん自身も野生時代には日中には眠って体力を温存し夜に活動することが多かったと言われています。その習性が今でも名残として備わっており「暗いところが落ち着く」というわんちゃんも珍しくはありませんし、暗さを不安に感じるわんちゃんは少ないでしょう。

そのため、「夜のお散歩に光るグッズって必要なのかな?」と疑問に思う飼い主様もいるかもしれません。ところが結論から言うと、夜間にわんちゃんのお散歩をする際には、光るグッズは必要です!

【光るグッズが必要な理由①】交通事故を防ぐため

この記事を読んでくださっているみなさんの中には、夜に車を運転した経験がある人もいるかと思います。

人の目は暗さに慣れていないため、夜の暗闇では人や物などを目視しにくいです。そのため、遠目からはわからなかったものの、近づいてはじめてそこに「人がいる」と気づく場合も多いのです。

相手が人でも気づかないことが多いのですから、身体の小さなわんちゃんならば尚更ドライバーからは気づきにくいと言えます。また、わんちゃんの毛色によっては周囲の暗闇と同化してしまうこともあり、不慮の事故につながる危険も増すでしょう。

筆者自身も愛犬が黒い毛色だったため、夜のお散歩時にはいつもはタグ型ライトを首輪に付けていましたが、一度電池が切れてしまってライトなしで出かけたことがありました。すると、見事に周囲の背景と溶け込んでしまい、前から向かってきた自転車に気づかれずにぶつかりそうになった経験があります。自転車とはいえ、ぶつかればお互いに大怪我につながる危険もあるため怖いですよね…。

夜にお散歩をする際には車を運転している人から「あそこに人とわんちゃんがいると認識してもらうことが重要です。光るグッズを身につけていれば、遠くから見た際にもわかりやすくて安全ですよ◎

【光るグッズが必要な理由②】危険物を避けるため

道路上を歩いていて、たまにガラス片タバコの吸い殻など、危険なものが落ちていることもあります。

昼間の明るい時であれば飼い主様が早めに見つけて避けることもできるかと思いますが、夜間の暗い中では早い段階から見つけることは難しいでしょう。

もし、ガラス片や尖っている石を誤ってわんちゃんが踏んでしまったらどうでしょうか…?靴を履いている人であれば踏んでしまってもそこまで大きなダメージはありませんが、素足でお散歩をしているわんちゃんの場合には肉球を怪我してしまいます。また、拾い食いをする癖のあるわんちゃんの場合には、落ちている吸い殻やその他危険なものを誤って食べようとしてしまうこともあるかもしれません。

道路上にある異物や危険物に早めに気づいて避けるためにも、お散歩時には光るグッズは有効なのです!

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夜に活躍するお散歩グッズを5種類紹介!

夜にわんちゃんのお散歩をする際に光るグッズが必要な理由をお話しました。一方で「光るグッズ」と言っても多くの種類があり、ご自宅のわんちゃんに合うものも家庭によって異なるかと思います。

ここからは、夜間のお散歩時に活躍するグッズの種類をご紹介していきます。

【グッズ①】首輪型ライト

まず、夜のお散歩グッズの中でも多く知られているのが、首輪型のライトです。一般的な首輪と同様に、わんちゃんの首に装着して使用します。

以前はボタン電池を入れて使うものが多かったイメージですが、最近ではUSB充電式のものが増えてきました。自宅でこまめに充電できるので、突然の電池切れの心配も少なくて済むかもかもしれません◎

【グッズ②】タグ型ライト

わんちゃんが普段着用している首輪に付けて使用するタグ型ライトも人気です!レーザー彫刻でわんちゃんの名前や飼い主様の電話番号を入れてくれるショップもありますよ。

こちらも充電式タイプがありますが、豆電池で使用するものであれば100円ショップでも販売されているので、気軽に購入することができるかと思います。

「首輪型のライトだと気にして嫌がってしまう」という場合、比較的小さなタグ型ライトであれば、わんちゃんもストレスなく付けさせてくれるでしょう。一方で首輪型のライトに比べると明るくなる部分が限られます。街灯の多い夜道をお散歩するようであれば、タグ型ライトでも十分でしょう◎

【グッズ③】反射ベスト

反射ベストは蛍光色で暗闇でも目立つので、遠目からでも認知しやすいのが魅力です。ベストの一部分に充電式のLEDライトが付いているタイプもあるので、「首輪型やタグ型のライトを気にしてしまう」というわんちゃんにもオススメですよ◎

【グッズ④】反射リード

わんちゃん自身を明るくするためのグッズをご紹介してきましたが、わんちゃんを繋いでいるリードが反射材でできているものもオススメです!車のライトを反射して光るので、車を運転しているドライバーからも気づかれやすくなります。

「反射材」と聞くと、あまりオシャレではないイメージを持つ方も多く「わんちゃんに付けるのはちょっと…」と抵抗がある飼い主様もいるかもしれません。ところが、最近では反射素材で作れられたリードでもかわいいデザインが増えており、夜だけではなく日中から使用できるものも多くあります!ぜひ活用してみてはいかがでしょうか?

【グッズ⑤】ウォーキングライト

夜のお散歩時にはわんちゃんだけではなく、飼い主様ご自身も安全を保つことが重要です。そこで、わんちゃんへのお散歩グッズと併せて、飼い主様もウォーキングライトを着用するとより安心です!

ウォーキングライトはその名の通り、人がウォーキングをする際の着用が想定されて作られたものです。腕につけるタイプや首掛けタイプなどさまざまありますが、どのタイプでも手を塞ぐことなく使用できるので、わんちゃんのお散歩時にも重宝します。

グッズを選ぶ際の3つのポイント!

夜間にお散歩をする際にオススメのグッズをご紹介してきました。たくさんの種類があることがわかりましたが、「結局どれがいいのかわからない」と悩んでしまう飼い主様もいるかと思います。

ここからは、夜間のお散歩グッズを選ぶ際のポイントについて解説します。いくつかのグッズを併せて使うのもOKですので、ポイントを押さえつつ、ご自宅のわんちゃんに合うものを選んでみてくださいね!

【ポイント①】明るめの色

「夜のお散歩に」と作られているものであれば、元から明るめの色のものが多いかと思います。 一方で、それ以外の用途のアイテムを夜間のお散歩用として選ぶのであれば、色はできるだけ明るいものだと安心です。

というのも、人でも「夜に出歩く際には黒い服よりも白い服を着ると安全」と言われることがありますよね。繰り返しになりますが、夜のお散歩ではわんちゃんの存在を周囲の人や車のドライバーに気づいてもらう必要があります。そのため、暗い場所でも目立つような色合いでないと危険度も増してしまうのです。

わんちゃんに付けるグッズでも飼い主様が使うアイテムでも、夜のお散歩時に使うものであれば、できるだけ明るめの色を選ぶようにしましょう。

【ポイント②】わんちゃんに負担ではないか

わんちゃんの安全を保つものであっても、それがわんちゃんへのストレスになってしまってはあまりよくありません。

例えばですが、首輪型やタグ型のライトはわんちゃんの首に着用しますよね。人からしてみれば「何ともない」と思っていても、身体の小さなわんちゃんにとっては、実は首に負担となっていた…というケースも十分にあり得ます。

他にも、ライトの中にはわんちゃんが「眩しい」と感じてしまうくらい明るいものもあります。確かに、明るければその分周囲には気づかれやすくなりますが、だからと言ってわんちゃんにストレスになってしまっては本末転倒です…。

●わんちゃんにとって重すぎないか
●光が明るすぎないか
●わんちゃんが嫌がる要素はないか

使ってみないとわからないことも多いかもしれませんが、レビューなども参考にしながらわんちゃんに負担とならないものを選んでいきましょう。

【ポイント③】耐久性のあるもの

わんちゃんのお散歩は毎日のことですから、お散歩グッズも自然と使用する頻度が高くなります。あまりに耐久性のないものを選んでしまうと、すぐに買い直すことになったり、いざという時に壊れて使えなかったり…ということも考えられますよね。また、ライトの場合には中に細かい部品などもありますので、破損しやすいとわんちゃんの誤飲にもつながり、とても危険です!

グッズを選ぶ時には、商品説明をよく読んだり先ほど同様に購入者レビューを参考にしたり、できる限り耐久性があって壊れにくいものを選ぶように心がけましょう◎

夜間にお散歩をする際の注意点4つ!

夜間のお散歩時に活躍するグッズは、さまざまあります!しかし、これらのアイテムを過信しすぎて根本的な注意点を忘れてはいけません。最後に、夜にわんちゃんのお散歩をする際に注意したいことについて、お話します。

【注意点①】飼い主様も明るい色の服を

先ほどもお話したように、夜の暗闇では自分たちの存在を周囲に気づかせることが大切です。わんちゃんには反射ベストを着せて目立つようにしていても、飼い主様が真っ黒な服装では車を運転しているドライバーからは見づらいかもしれません。

夜にお散歩をする際には、わんちゃんだけではなく飼い主様も明るめの服を着るようにしましょう。黄色などは暗闇の中でも比較的見えやすいのでオススメです◎明るめの服を持っていない場合には、帽子やスカーフなど小物で明るい色を身につけると良いですね!

【注意点②】リードは短く

先ほど、わんちゃんは暗闇でも怖がることは少ないとお話しました。しかし、普段はあまり暗い場所をお散歩することのない子の場合には、いつもと違った光景に戸惑ってしまうケースもあります。パニックを起こしたわんちゃんが、急に車の走っている方向や別の人のもとへ行ってしまうこともあり得るので、飼い主様は十分な注意が必要です。

暗い夜に限ったことではありませんが、わんちゃんのお散歩時にはリードを短めに持つようにして、常にコントロールが効きやすいようにしておきましょう。

【注意点③】車道側は避ける

わんちゃんのお散歩時は一般的には「飼い主様の左側を歩かせるのが理想」とされているため、場合によってはわんちゃんが車道側に来てしまうこともあるかもしれません。

ところが、わんちゃんを車道側にして歩かせると危険が多いのも事実です。暗い夜の場合には車や自転車の運転手からは尚更わんちゃんが見えにくくなりますし、車の音に驚いたわんちゃんが歩道をはみ出て車の前に飛び出してしまうことも考えられます。

「飼い主様と歩く時にはわんちゃんが左側」というのは確かに基本的なルールではありますが、わんちゃんの安全のためには臨機応変にルールを変更していくことも大切です!いちばん大切なことはわんちゃんの安全を守ることですから、飼い主様はルールばかりにとらわれないようにしてくださいね。

【注意点④】曲がり角などには特に気をつける

日中でも曲がり角などは死角になることが多く、車でも徒歩でも、出会い頭に他の人と衝突してしまう危険がとても高いです。実は、筆者自身も曲がり角で交通事故に遭った経験があるので、今でも死角になる箇所を通る際には、他の場所以上に気を張っています。

ただでさえ見通しの悪い曲がり角は、夜になると尚更見えづらくなりますよね。お散歩中の飼い主様からしたら、車のライトや走行音から「車が来る」と判断できるかもしれませんが、車のドライバーからは気づきにくいでしょう。

夜のお散歩時、できるならば街灯が多く死角となる箇所が少ないコースを選ぶのが安全です◎とはいえ、致し方なく曲がり角などを通ることもあるかと思いますので、こうした時には一旦立ち止まってからゆっくり進むなど、特に注意するようにしてください。


夜間にわんちゃんのお散歩へ行く際に活躍するグッズ、お散歩時の注意点などについて詳しくお話しました。

夜のお散歩では飼い主様もわんちゃんも周囲の人や車に対して自分の存在をアピールすることが重要です。「ちょっと派手かな?」と思うくらいがちょうどいいと言っても、決して過言ではありません。

飼い主様とわんちゃんの安全のためにも、きちんと準備をしてから夜のお散歩に出かけてくださいね!

●ライター:松永由美
2級愛玩動物飼養管理士・動物健康管理士・動物介護士・ペット終活アドバイザー・ペットセラピスト等の資格を保有
●編集:うしすけチーム

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