企画力を発揮して評価されるコツ

今回は色々な職種を通して、様々な種類の「特許・企画・事業」を立ち上げてきた際の私の思考回路を簡単にまとめた記事を作成してみました。

この記事を見て、「新しく発想が出来た!」と言うよりも、「その考え方が足枷だったんんだ。」と言う視点を感じて貰えると本望です。

目次

  1. 特許開発の時の思考回路

  2. 事業立上げの時の思考回路

  3. 企画開発の時の思考回路


1.特許開発の思考回路

まず初めに、特許開発又は特許取得は誰にでもできます。
特許開発の多くは、「こじ付け」と「隙間」です。

如何に、特許の中身をこじ付けて行くか。
そして如何に、他の人が気付いていない特許申請時の言い回しの隙間を見つけられるか。です。

私は中卒で、20代半ばまでは調理師でした。
三角関数・微分積分。できませんでした。今でも微妙です。

ですが、エンジニア歴6年間で20件以上の特許と10件以上の実用新案を取得できました。

要は目的意識の違いだと考えています。

①周りをあっと言わせる、べらぼうに新規性の高い技術。
②ノルマをクリアするため。
③経営陣や上司や現場の不満を解決した延長上。
④嫌いな人間が解決できない課題を斜めからみる。

私の思考回路は大体この4点でした。


まず①と②の発想が希薄でした。
一応サラリーマンだったので、薄っすらとはそう言う意識もあったのですが、もともと興味のない仕事にたまたま就いただけなので、仕事内容にモチベーションが続かなかったことが理由だと思っています。

②はサラリーマンとして持っておいて損のない責任感なので、わざわざ軽視することもありません。


次に③ですが、これが一番楽なやり方です。

理由は私の様な低学歴のペーペーに課題が回ってくる段階では、社内の優秀な院卒の役職付技術者達が軒並み失敗してくれているからです。
そう言った人達は、データ収集とメモ魔なので、失敗のデータを整理して、全く反対の実験を行う。と言うやり方をやっていました。

普通なら1・2・3・4・5・・・と、順番に実験を行いたくなるのが人間だと思うのですが、ある程度、クリアすべきハードルの項目が整理出来れば、10と80の結果を見て、10と80で近い方の数字の間の実験をやればある程度の成果には近づきます。

10と80の実験を行って、10よりも80の実験結果が良ければ、どちらの方向に結果が良くなったかを分析して、マイナス値方向に結果が良くなったのなら次は75の実験を行えば、正解に近づく。と言う事です。

この考え方は、取敢えずやってみる。と言う考え方に近いと思っています。

どんな世界でもそうですが、取敢えずやってみる。は重要です。
考えて答えが出るのなら、そもそも実験なんてやる必要もないですし、突き詰めた真理、考えて正解に近づける能力を持つ人材なら、考える必要もないはずなのですから。


次に④ですが、これは私の性根が悪いことが起因しているやり方です。

皆さんも、1人は社内に嫌いな人がいると思います。
私は人の好き嫌いが激しい人間なので、それが他人よりも多くあります。

なので、他人の成功や失敗にすごく敏感に反応し、データを観察してしまいます。

相手の成功原因と失敗原因の細かい詰めを密かに考えておく。

そして開発会議等で解決案の意見を上長から聞かれたら隠し持っていた案をしれっと発表する。

ここで重要なのは、現場や中途半端な役職者には話さない事です。

かなり上級の決裁者がいる場で、自信満々ではなく、簡単そうに、しれっと提案するのがコツです。

すると、特許の名簿に共同開発者として末尾に名前が載る事があります。

私は、お金の為に仕事をしている。と言う意識が高過ぎたことと、技術職は早めに辞める。と決めていたので、誰にどう思われるかなど、気にしていなかったので、この手法をなんの躊躇もなくできました。

おかげで、特許開発・実用新案の取得で4年間で600万円程の報奨金を受取り、30歳で主任技師(課長級)になりました。

その後、当初から決めていた通りに32歳で退職しました。

特許期間中の特許使用料が退職後も支払われる企業だったので、今でも毎年50万円程が口座に振り込まれています。



2.事業立上げの時の思考回路

技術職を退職し、独立しました。

一番初めに独立した事業は「塾」です。

中卒が塾経営。今更ながら笑えます。

塾の内容は「化学」「科学」「技術」「プログラミング」に特化したSTEM教育です。

STEM教育に着目したのは、学年が関係ない事でした。

通常、国語・算数等を教える際は、学年ごとにカリキュラムを用意しなければならなく、その時間割を用意する必要があります。

一方、STEM教育はそれがありません。

できれば次の段階へ。と言う形なので、小学2年生と中学2年生が同じカリキュラムを行う事もできるのです。

少人数で運営しなければならない。と言う事もあったので、教材分けや事業時間割をしなくても良い。と言う点は、塾経営をやるにあたって、大きな強みとなりました。

特許取得の経験もあり、現役の技術者も多く知っていたので、8割くらいの講師にはリモートで講義を行って貰いました。

当時のSTEM教育は、月謝が2万5千円~くらいで、ロボットプログラミングの教材費が5万円くらいの所が多かったのですが、月謝を8千円~でプログラミング教材は全て無料にしました。※オプション:複数回通塾で課金。

通常の学習塾でも同じですが、受講する強化数によって料金は変わりますが、ロボットプログラミングだからと言って、進学塾以上の料金設計をしませんでした。

普通の学習塾が多い地域での出店だったので、ニーズに刺されば塾生は爆発的に来る。と言う何だか分からない自信がありました。

プロモーションは、塾系のPRサイトと、ポスティングのみです。

ポスティングは自分で行い、一軒家ばかりに投函していました。

一軒家ばかりにチラシを投函していた理由は、比較的お金持ちが多い事と、工業系製造業の企業が多かったり、自動車通勤が多い地域でもあった為、製造業に努めている親で、この地域に定住するつもりなら、今努めている製造系の企業に愛社精神と理解が強いんだろうなぁ。と言う勝手なイメージからでした。

たまたまでしょうが、プロモーションが上手くいったこともあり、2か月目までに塾生が50人を超え、月商が140万円を超えました。

半年経つ頃には生徒数が150名ほどになっており、月商が320万円くらいになっていました。

ここまでで使った広告費は、チラシの印刷代も込みで6万円くらい。

プロモーションで最重要なのは、口コミです。

塾経営では、ママ友のネットワークで広まるか、生徒が体験学習の生徒を連れて来てくれることが最重要なプロセスになります。

極論、進学塾でもない限り授業内容はあまり関係ないのだと思いました。
授業中だけは、楽しく真剣に取組む環境を整えてあげれば、大抵の子供は勝手に伸びてくれました。

事務所設備や教材に関しては、中古でまかないましたので、独立費用は100万円くらいでした。

ここでの発想は、講師になってくれる人の小銭を稼ぎたい。もしくわ、生徒のちょっとだけやってみたい。親のちょっとやらせたい。と言う、ジャストサイズ戦略がはまった結果です。

塾にも様々な形態と、ユーザーの色々な思惑があります。
例えば英語を学ばせたいけど、月謝が高い。
近場で安い所はないかな?と親は探すはずです。

そんな時に、質は満足できなさそうだけど、子供の友達が楽しそうに塾に通っている様子をみた。
親が塾に通わせようか迷っているときに、子供が友達の影響で通ってみたいと親の背中を押す。

例えば、学童替わりにかなり早い時間帯からやっている塾があって、生徒に配布しているICカードで入退出記録がスマホから確認出来る。
ネットも使えてパソコンも使い放題、その上STEM系の図書がいっぱい置いてあって、の、フリースペースも完備していて塾が無い時でもフリースペースオプションを払えばいつでも利用出来る。

その上、学童と変わらない月謝で学びまで与えて、子供同士のコミュニーも広がる。

なんて場所があれば、親にとってありがたすぎる存在です。

更に、フリースペースには健康に配慮したシリアルなどの軽食の自動販売機が置いてあって、交通系ICカードやバーコード決裁で購入出来るとなれば、更にニーズは広がるでしょう。

つまりは、塾で学ばせることは完全に後付けにしたことで、塾に通わせる。と言うニーズ外の顧客獲得に成功しました。

つまり、拾い上げるニーズの概念は、塾だからと言って「学習成果」が第一優先では無いと言うことに気づいた事が、事業成功のカギだったと言う訳です。
これは、通常教科の塾では厳しい取組だと未だに考えています。

この形態の塾は、2年程で教材提供など様々な情報商材でのフランチャイズ展開が出来たので、設立当初のメンバーに運営を任せて、最前線からは身を引きました。


3.企画開発の時の思考回路

そんなこんなで肩書だけの会社役員になった私に、そこそこ多くの経営者の方から相談がやってくるようになりました。

別会社で人事系のコンサルティングも開業していたので、その関係の顧客もありましたが、それよりも、多種多様な業種で成功体験を積み上げるノウハウを教えて欲しいと言う方が多かったように思います。

相談を下さる殆どの経営者の皆さんが、ブレイクスルー系コンサルティング業者に騙されて、大切な有望株の若手を何名も失ってから相談に来られる方ばかりでした。

ハッキリと断言しますが、ブレイクスルー系コンサルの仕事は「育て・増やす」ことではありません「削り・減らす」ことです。
成長を目指すなら、相談相手を間違えない様にしましょう。

合宿で高額な費用を設定しているコンサルなど愚の骨頂です。

と話は逸れましたが、そんな中、ある企業から事業立上げとまではいかないが、企画開発のサポートをお願いしたい。との依頼を頂きました。

はじめは悩んだのですが、やってみることにしました。

ザっと、企画開発の考え方は2つです。

①つくる
②パクる

この二つしかないと言って過言ではありません。

成果をスピード重視で上げる為には、②の「パクる」が重要になります。

成果を上げている事業を徹底的にリサーチして分析して、アップデートする。

たったこれだけです。

アップデートの部分が下手な人は、「思い=信念」が乗り過ぎていることが多いです。

いわゆる固定概念です。単純に考えましょう。

リサーチして分析した結果、他社で成功している企画や事業で一番多い取りこぼしと無駄は何なのか?

たったそれだけをアップデートしてください。

本当にそれだけで、事業は軌道に乗ります。


最後に

基本的に、物事が上手くいかない時に「思想」を広げる人間は失敗します。

徹底したどうすれば儲かるのか、何が主目的だったのか。を考え、そこから派生した成果の使い道やアピールは別の機会にしましょう。

派生した成果を主目的の成果と同じく報告やアピールポイントとしてしまうと、印象評価が薄れてしまいますので、この点も気を付けるべきポイントです。

サービスが安定して、儲かれば、結果的に幸せになる人が多くなります。

お金と時間こそが、平等な幸せの価値観です。

ここに、下手に気持ちを乗っけると、変な全体主義組織が出来上がり、改善や改革が困難になってしまいます。




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