ものすごくみじかい話 無人島白米

 無人島に友達といっしょに漂着してしまった。こんな食べ物もないところでは死んでしまうしかないのではないか、と悲嘆していると友達が、

「じつはおれ、ほかほかの白米を無限に生み出すことのできる能力を持っているんだ」と手のひらからほかほかの白米を出してくれる。

 さっそく実食。とてもうまい。

「ごはんをおかずにごはんが食べられるレベル」と褒めたたえると、

「そう言ってくれてうれしいよ」とはにかんだように友達は言った。いいやつだな。