昨日の今日……

 ついさっき、フクシマ原発の廃炉工事の現状というテーマのBS朝日の「日曜スクープ」を見る。多くは廃炉の現場のビデオ映像だが、スタジオトークもビデオのようで、昨日の震度六の大地震のことには触れていなかったが、もし、昨日の地震で原発の廃炉作業に重大な問題が生じたとしたら、放映を中止しただろう。なぜって、廃炉作業は次から次へと難問が生じてこれまで進めて来た工法を全面的に改めねばならなくなったが、それでも廃炉を成し遂げねばならないし、やるべきだという結論だったからだ。震度六の大地震の直撃を受けて重大な損傷が生じていたら、とても放映できなかっただろう。
 そんなわけで、番組を見ていて、敗戦を認めることができぬまま、原爆を落とされてしまった七十五年前のことを想起してしまった。番組は、廃炉技術を確立できれば世界で先端的な位置に立てるかもしれない、という展望を語っていたが、先が見えていない状態では「無意味な展望」を語っても可能性があるように見え、中止の判断ができないのだろう。

 フクシマ原発の廃炉について言えば、私は石棺方式にすればいいと思う。事故が起きた数日後の記者会見に現れた、東電に属しているらしい身長190センチくらいありそうな専門家が「石棺方式も考える必要がある」と言ったことを明確に覚えているが、その後、彼はどこかに飛ばされたらしく、姿を見ることはなかった。

 東京オリンピックもまた似たような状態になっているようだが、森の後を継ぐ組織委員会の会長の資格は大会中止を「決断できる人」ということになるだろう。断っておくが「大会を中止しろ」と言っているのではない。言いたいけど。(都合により、番組の内容は変更する場合があります、という但し書きがついていた。よかったね、変更しなくて)https://www.bs-asahi.co.jp/sunday_scoop/

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