あまいひとくち ~アグロフォレストリー~
ミルクチョコにバニラの搾りカスを入れたチョコで
「あまいひとくち」という商品があります。
「あまいひとくち」に入っているバニラカスは
Co・En Corporationの武末さんから購入しています。
その武末さんからバニラを栽培してる農園の様子を伺いました。
バニラ自体もハチャメチャに良いのでフィーチャーしたいのですが
「こんな農業もあるんだ」をシェア出来たらな、と思います。
写真の多くは武末さんからお借りしたものです。
武末さんは自らマダガスカルまで赴き、現地の農業協同組合と
やり取りをしてバニラや各種スパイスを仕入れてます。
実際にどんな農園で栽培されているか、というところですが下の画像の様なところです。
「ん?森じゃん。農地どこ?」と思われるかもですがここです。
つまりこの森が農地です。
こういった森林の中で農業を行う事を
「アグロフォレストリー」と言います。
特徴としては、
農薬、肥料を使わないで作物を育てられる。
同じ作物を並べて植えず、様々な作物、樹木、スパイス等の植物、低木、高木、シェードツリーを乱立させる。
といったところ。
実際にこの森林の中はどうなっているかというと
バニラは勿論、フルーツ、柑橘、スパイス等がひしめき合っている環境となっております。
植物、低木、高木が集まると様々な相互作用が働きます。
例えばコーヒーツリーは直射日光を嫌う為、日陰を作る網を通常だと張りますが高木が隣にあると網を張らずとも直射日光を避けることが出来ます。
また生態系が多様になるのも特徴です。
様々な植物、様々な昆虫、様々な動物、家畜が相互に影響しあいます。
動物達が雑草や木の実を食べ、糞をし、落ちた枯葉や土と混ざり腐葉土になって山が肥えていき、その養分でまた植物達が育っていく。そして花が咲いて虫が蜜を採り、受粉して実が生り種ができる。
肥料が要らないというのもこの循環、生態系の構築があるから
という風にも言われています。
通常の農業だと一年使った後の農地は栄養が減っているので肥料を入れたり、場合によっては土を丸々入れ替えることもあります。
(肥沃な土になる決定的な理由というのはよく分かっていないみたいです。多分色々なことが複合的に良い方向に作用しているのでしょう。)
他にも
根を深く張る木を植える為、地盤が強くなる。
二酸化炭素を吸収した植物が土に適度な栄養になる炭素を送る。
様々な農作物を植えるので一年中何かしら採集できる作物がある
等々のメリットがあります。
勿論いいことばかりではなく、
通常の農業(慣行農法)と比べて生産量が少なくなる
草の刈り取りや木の伐採等のメンテナンスが必要(バランスが大事で刈り取り過ぎ、伐採し過ぎも良くない)。
等々のデメリットもあります。
武末さんが取引している農園は2つあるのですがどちらもアグロフォレストリーを採用しているようです。
「現地の人が農薬、肥料を使いたくなかったのか?」とか「オーガニックな農法にしたかったのか?」とか思って、何故この農法なのか聞いたところ、
「試行錯誤した上でアグロフォレストリーが品質が良い商品が取れるから。良い商品が高い価格で売れるから」という理由でした。
ある程度のセーフティーネットがある日本という土地で、
こういったプリミティブでオーガニックな物を見ると
「何となく良い感じでカッコいい」
「エシカル、道徳的でいいよね」
とかそんな温度感の感想になります。
只、実際にマダガスカルでそういった仕事をしている人達は、
「必要だからそうなった」
というシンプルなものです。
上記2つの考えがどちらが良い悪いという訳ではないです。
ただ個人的には
「何となく良い」と「必要だからやっている」の二択だと
後者が何となくしっくりくると思いました。
また環境からの公害は生産国が一番影響を受けるのですから、当事者との温度感がずれてしまうのだろうなと。
今後も色々勉強して知見を深めたいなと思います。
とりあえず「こんな農法あるんだ」くらいが私の記事で伝われば幸いです。
もっと詳しいマダガスカルの農園に関する詳しいことは
Co・En CorporationのHPに載ってますのでDIGって見てください。
大ボリュームで色々書いてくださってるので読んでて楽しいです。
あと文章がシンプルで素敵。
ダラダラ書いちゃう病の僕には書けない。
Plantation 農園 | COnnect & ENjoy Madagascar (coencorporation.com)
当社でも同じようなアグロフォレストリーが関係している商品はいくつかあります。
ロレンソの希望
レモンバレースタイル
其々の関連のURL貼っておきますので見てみて下さい。
↓ロレンソの希望↓
社長の中村が書いた記事です。
ジャーナル | USHIO CHOCOLATL
↓レモンバレースタイル↓
広島で40年間アグロフォレストリーを続けているハードスタイル農園
れもんだに のうえん概要 - remondaninouen ページ! (jimdofree.com)
マダガスカルもグアテマラはサクッとは行けませんが広島は行けます。
こういう農法を語る説得力つけるために、そもそも興味あるので見に行かなあかんですねえ。
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