UX リサーチ:目標設定の重要さ
例えば、プロダクトに新しい機能を追加するとき「さぁ、ユーザーリサーチだ!お客さんのフィードバックを聞いてこい」と社内の上層部に言われたとします。ユーザーの声を全く聞かずに新しいものを世の中に出すよりは何かしらユーザーの声を聞いた方が良いのは事実。ただ、明確な目標設定がないユーザーリサーチは、何を深掘りするべきか分からないためユーザーから詳しい情報を引き出せずに「それはもう知っていた」というような結果しか得られない事も起こりえます。
そこでリサーチを行う前にまず重要なのは、リサーチの目標を定めてその結果がどのように役立つかを言語化して明確にすることだと思います。
リサーチの目標を設定するには
- 自分やチームのみんなが疑問に思っていることを書き出してみて、そこから目標としてまとめる
- 現在わかっている情報から仮説をたてる
例えば、「プロダクトマネージャーが予想して作成した牛のグループ一覧は実際にユーザーが必要しているものだろうか?」という疑問があったとします。その場合、リサーチの目標設定を「ユーザーがどのように牛をカテゴライズし、それぞれのグループにどのような名前のラベルをつけるか評価する」とすることができます。
アウトプットを明確にするには
- リサーチ結果の分析法を事前に考える
- リサーチ結果が今後のプロダクト改善やビジネス運営の中でどうやって利用できるか予測する
具体的なアウトプットを想像しておくと「本当にそのリサーチが必要なのか?」「リサーチ結果を利用して関係者をどのように説得できるのか?」などイメージしやすく、リサーチを行ったけれどその結果が使われなかったという悲しい結末を防ぐ事につながります。
リサーチプランニングの手順
私は下記のような流れでリサーチプランを設計しています。
1) 関係者にヒアリングして疑問に思っている内容を書き出す
2) 疑問リストから目標を設定する
3) 目標から得られるデータの種類・手法やツールを選択する
4) 被験者のクライテリアを決定する
5) リサーチ結果の分析方法を大まかに決める
まとめ
リサーチのプランニングをしっかり行っておくと、自分の中でもユーザーから引き出したい情報が明確になりインタビューを行う際に会話を運びやすくなります。すると下をむいてノートを見てばっかりという事も避けられるという利点も。ユーザーの目や顔を見て話をするこができ、共感力をアップさせることにもつながるのです。
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