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夢日記249 ~ カバン返して ~

 電車での通学中、乗り換えの際に、通学カバンを電車内に置き忘れて下車してしまった。慌てて駅員に事情を告げたところ、駅員は無線で車掌に連絡をとってくれた。

 数分後、車掌から駅員に「紺色のカバンが見つかった」というような無線連絡が入った。私は、それが自分のカバンだと確信した。しかし、車掌は言った。

 「今、カバンの中を見させてもらってるんですが、金融とか貯蓄とか書いてある本が入ってますよ? 置き忘れられたのは通学カバンだとおっしゃってましたけれど、これは、そのようなカバンだとは思えませんが・・・。」

 私は、「金融とか貯蓄とか書いてある本」に心当たりがなかった。私が首をひねっていると、駅員が「お心あたりがなければ、おたくのカバンとは判断できませんので、お返しできませんが」などと言ってきた。そう言われて、私は困りつつもこう告げた。

 「あ、そうだ!! それ、たぶん公民の教科書ですよ!! 公民でそういった内容を扱うので、金融とか、貯蓄とかの記述もあるんです!!」

 しかし、  車掌は「カバンに入っている他の物品を見ますと、どう見ても通学用のカバンとは思えませんが」などと言う。さらに、車掌はカバンの中のさまざまな物品について、難癖をつけ始めた。そして、私はその物品について、ひたすら説明し続けた。

 こうして、午前8時から午後1時までの5時間にわたる激論の末、ようやく私の手元にカバンが返ってきた。駅のベンチでカバンを抱きかかえながら、喜びにひたりつつ起床。

                            < 完 >



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