アテネ、北京から学ぶ東京五輪野球の戦い方2

 文藝春秋5~7月号に鷲田康のアテネ五輪ルポが載っているので、今回はそれを引用しながら、思うところを書いていきます。

 アテネ五輪のオーストラリアは予選リーグで日本に勝っているし、監督のジョン・ディブルはレッドソックスの海外スカウトとして日本の情報を持っていたし、ディンゴ、ジェフ・ウィリアムズは日本でのプレー経験があると、日本をよく知るチームだったそうです。

 だから準決勝は日本の方が与しやすいと、あえて予選リーグ最終戦のカナダ戦では、メンツを落として負けて準決勝では日本と当たるようにしたとか。

 それに対して日本は「全勝で金メダル」と準決勝の相手を選ぶという考えはありませんでした。「金メダルさえ取れば、何敗してもかまわない」という戦略があったら、日本のメダルは変わったと思います。

 東京五輪は予選リーグのち変則トーナメントというわかりづらい大会形式ですが、稲葉監督は「金メダルさえ取れたらいい」と負ける想定を持っていただきたい。出場国のレベルがWBCより劣ると言っても、オールプロで臨んだアテネは三位、北京は四位と五輪を勝ち抜くのは簡単じゃないです。

 そういう意味でも、稲葉采配に注目していきたいですね。

参考・アテネ五輪結果 

 


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