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企画ってアイデアを出すことじゃないの?

冒頭の「企画とは「決めること」である。」に興味を持った。企画ってアイデアを出すことじゃないの??と思いながら読んだ。
私は会社の所属するグループで、新規企画を考えてプロジェクトを創出する会を主催している。「企画が思い浮かばないです・・・」と相談されるときもあるし、私自身も企画出しに苦労することがある。しかし、筆者は、「企画する≠いい企画を思いつく」ではなく、「企画する=何かを実行するために必要なことを決めること」と定義する。そして、決めるためには、選択肢を適度に狭めることが大切であるとしている。
私は今まで企画出しに苦労しているときは「もっと自由な発想を持たなきゃ・・・」とつぶやきながら考えていた。しかし、これは逆効果で、むしろ最終的な目的を「決めて」、制約を課した方がよいとのことだ。確かに「利益を上げる施策を考えて」だと何から考えればよいかわからないが、「予算100万円で」とか「納期は半年以内」など制約があると選択肢が絞られて考えやすい。企画に対する考え方が根本からひっくり返されて、大きな衝撃を受けた。

この本は、企画を考えることを生業にしている人だけでなく、すべての方におすすめしたい。人生とは大なり小なり決めることの連続によって進んでいく。「企画する=決めること」と定義した今、企画とは「人生そのもの」という筆者の言葉には説得力がある。

納期が迫っている仕事を後回しにすることもひとつの企画だ。
じっくりと味読することにしよう。

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