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【第2話】グッドナイトファンタジーの誕生秘話
前回、フレーバーが決まったのでそれに合うメカニクスを模索しました。
だいたいはこれの前半部分です。
真っ先に思い浮かべたのは、
①株のように「安く買って高く売るシステム」
ファンタジーMMO経済でいう、転売して儲けを楽しむ。未来を予測して商品を目利きして市場価格を読む。ただしこれは既にある信仰通貨というゲームの完成度が非常に高いため断念。
実は1番最初に想定してたゲーム性が信仰通貨さんとだいぶかぶってた事に気が付いて、途方に暮れてた時期もありました。市場価格が上下するのは完成度高すぎる…! https://t.co/czskuTvvbo
— USAPA@新作ゲーム7月1日クラファン開始 (@USAPAGAMES) June 12, 2021
②鍛治過剰精錬系
どういうゲームを作ったかは、
・装備品のアイテムを購入する。
・カードを引いて、その装備品を強化していく。昨今のソシャゲでよくある「強化」です。剣+lv1、剣+lv2といった、強化するほどパラメータが上がり、価値が高くなり高額で売買、差額で儲けます。ただし、
強化には成功失敗判定があり、リスクとリターンがあります。
強化したカードを売って、その差分が利益になります。その利益を増やしていくゲームです。
結論としては、運ゲーになってしまったので没に。あと少し複雑。成功失敗判定が2択なので運によるものが非常に高かった。カードの枚数で運をならしてみても結局は引いたカード1枚の良し悪しで決まってしまい運に左右されがちになった。コンセプト自体は脳汁が出るギャンブル好きな人にとっても刺さるゲームで私も好きなタイプなのでリベンジしたい。
このゲームのスクショにピンとくる人もいると思います。
③カウントアップ系
今の原型。
商人になって手札の商品を価格順に値付けしていくゲーム。
これはわかりやすい。
最初は、順番にカードを1人ずつ出していくターン制だった。
朝から商人の仕事をして、夜まで働く。出す時間(カード)が前後して失敗するとペナルティ。夜になるとまた朝が来る。夜のテーマが入って来て、ここからタイトル名に「グッドナイト」が入った。
次に世界観に合うよう模索。商人が商品の値段を目利きして安い順から市場に並べるお仕事にした。
失敗成功判定がわかりやすい!カードに表記もデカデカとお金をテーマにした表示もできる。協力ゲームにしやすい。採用!
④カウントアップ系+デッキ構築
ここから地獄だった。一言で言うと、
デッキ構築は協力ゲームに向いていない
最初のイメージ。
個別に持っているカードのデッキ(山札)から数字の小さい順にテーブル中央の市場に出して効果を発動して資産を増やしていく協力ゲーム…
私の中では「デッキ構築とは、ドミニオンのような…」で前情報があるので、すんなり面白さがイメージできて何も問題無かったのですが、
テストプレイしてもらってる奥さんがドミニオン系をやった事がない。TCGをやった事がない。デッキ構築への理解がない。そして遊んでもらったけど、何が面白いのか理解されないデッキ構築反対派だった。
これ無理じゃない?と地獄だった。
デッキ構築するゲームなんだけど、デッキ構築は…楽しい…。はじめて遊ぶ人にどうやったら受け入れられやすいか?かな
— USAPA@新作ゲーム7月1日クラファン開始 (@USAPAGAMES) April 29, 2021
でもデッキ構築自体は楽しいのは間違いない。何とかしたい
正直いうとデッキ構築のシステムが好きなんだけど入れると知人が遊んでくれないんよね。でも工夫したら遊んでくれるようになるはず、工夫。スキルビルドやパラメータビルド。
— USAPA@新作ゲーム7月1日クラファン開始 (@USAPAGAMES) October 5, 2020
1番の面白さが理解されなかったのがデッキ構築の作業感があるところ。カードを集めて、デッキから引いて、プレイしてコンボなどを楽しむ…。いや、その作業が楽しいんじゃないか。そもそも作業がないゲームってないでしょう。とも思ったがよくよく聞いてみると。
対戦やソロならそれで良いけど、協力ゲームにするなら一体感が欲しい
つまりは他人の行動が気になるゲーム。
協力プレイでも、自分用のデッキやボードを持つタイプと、他人と共有するのかでだいぶつくり違うなあ。前者だともくもくとデッキ構築できる。
— USAPA@新作ゲーム7月1日クラファン開始 (@USAPAGAMES) June 11, 2020
作業感を減らすということは
みんなで1つの共通のデッキ構築
自分の手ばかりを気にするのではなく他人の手を気にかける。昨今の流行りの個人ボードや個人のデッキ(他人へのインタラクションがあえて低めにしているゲーム)と真逆の道をまた行く事になりました。この流れ、前回のリアルタイムデコイと同じ流れ…!
⑤共通デッキ構築+リアルタイム
そして出て来たリアルタイム性。手番無しでカードを好きなタイミングで出していくゲーム。
長所
好き嫌いが出るが、1枚1枚ごとに意思疎通が必要で、成功失敗の楽しさに瞬発力があるタイプ。協力ゲームっぽい雰囲気は出る。待ち時間(ダウンタイム)が無い。
短所
他人へのインタラクションがとっても強い。他人に干渉しまくる。お互いに足を引っ張り合う。成功失敗判定が他人の干渉されるので理詰めで勝利への道筋がたてにくい
カウントアップ式のリアルタイムゲーで協力ゲームはザ・マインドが有名ですね。USAPAも遊んでいます。概ねTwitterでもこのあたりについては触れています。
グッドナイトファンタジー、超おおざっぱに言えばデッキ構築要素と建物効果があるファンタジーフレーバーのザ・マインドって感じなんですかねー。ザ・マインドがコアメカニクスっぽくなってデッキ構築+拡大再生産ができちゃうのすごいなー。 https://t.co/g5IOIhMNYy
— びーている / btail (@btail14) June 28, 2021
プレイ感で大きく異なるのは
— USAPA@新作ゲーム7月1日クラファン開始 (@USAPAGAMES) June 28, 2021
・カード効果で思い通りにできたり、リスクandリターンがある
・公開情報で麻雀のようなカウンティング可能
などあります。
協力ゲームでとても難しいのは、最適解が見えてる人と見えてない人との上手い下手の差があっても、全力でプレイする事ができるかどうか。加減したり誰にも邪魔されずに遊んだほうが楽しいより、他人の干渉が楽しいにする工夫。LV99勇者とLV1遊び人が一緒のパーティで冒険楽しめるといいな。
— USAPA@新作ゲーム7月1日クラファン開始 (@USAPAGAMES) May 8, 2021
究極、他人に干渉しにくいルールにすると解決する部分だけど、それをしない道を歩むのは、そこがUSAPAGAMESぽいゲームにしたい理由。
— USAPA@新作ゲーム7月1日クラファン開始 (@USAPAGAMES) May 8, 2021
具体的な解決方法には、前情報を知らなくても遊べる、記憶力がなくても遊べる、ほかにもたくさん。
— USAPA@新作ゲーム7月1日クラファン開始 (@USAPAGAMES) May 8, 2021
ファンタジーRPG系が人を選ぶゲームなのは、前提として前情報を知らなきゃ楽しめないのでは?っていう部分が大きくて、ゲームの知識が必要と思われてる部分がありそうだけど、そんな事ないよ、僕は怖いスライムじゃないよっていう掴みの部分が必要なのよね。
— USAPA@新作ゲーム7月1日クラファン開始 (@USAPAGAMES) May 8, 2021
デッキ構築と協力ゲームっていう組み合わせが最悪なのは、デッキ構築は複数のカードから最適解を模索して知識で選んでいくゲームだから、上手い下手の差が躊躇に出てくる。対戦で成り立つドミニオンのデッキ構築をそのまま持ってくるといろいろ破綻しちゃう。
— USAPA@新作ゲーム7月1日クラファン開始 (@USAPAGAMES) May 8, 2021
デジタルゲームはプレイヤーに長く遊んでもらうためにレベルとか装備とか強くなっていくという蓄積要素があって、それが良い意味でも悪い意味でも、自分と同じ能力くらいの人と遊べるカテゴリー分けになってる。アナログゲームはそんなの爆破しちゃってすぐ誰とでも遊べるとこ良い。そこは伸ばしたい。
— USAPA@新作ゲーム7月1日クラファン開始 (@USAPAGAMES) May 8, 2021
なぜデッキ構築と協力ゲームを選んだかは単純にできたらとても面白いから。
— USAPA@新作ゲーム7月1日クラファン開始 (@USAPAGAMES) May 8, 2021
サイコロを使わずにしていい感じの運要素が使えるというのも利点かなあ。
— USAPA@新作ゲーム7月1日クラファン開始 (@USAPAGAMES) May 8, 2021
協力ゲームなのにデッキ構築できるところ…めちゃくちゃ苦労しました…!お楽しみに!
— USAPA@新作ゲーム7月1日クラファン開始 (@USAPAGAMES) May 6, 2021
ザ・マインドは去年の過去作のリアルタイムデコイでご意見もらってから、購入して調査してました。
『#リアルタイムデコイ』、
— 「の」の字 (Letter α) (@nopp0751) November 8, 2020
すごい面白かった。
『ザ・マインド』と
『ザ・クルー』を足したゲームです。
(↑割らない)#ボードゲーム
プレイありがとうございます!ザ・マインドとザ・クルーを足した…鋭いですね!どっちもやったことないですがそんな感じだと思います!
— USAPA@新作ゲーム7月1日クラファン開始 (@USAPAGAMES) November 8, 2020
親和性高そうなザ・マインドとザ・クルーで遊ぶ。面白い!何かの糧にしたいな。 https://t.co/59zwKxKkyb pic.twitter.com/BQGX24MKIe
— USAPA@新作ゲーム7月1日クラファン開始 (@USAPAGAMES) November 22, 2020
リアルタイムデコイでもらった意見
ザ・マインド。対象8歳からだけど、使う枚数減らしてルールアレンジすればもっと早くから遊べる。小さい数字から出すという算数の勉強にもなる。 pic.twitter.com/pxREfd2UGz
— USAPA@新作ゲーム7月1日クラファン開始 (@USAPAGAMES) November 22, 2020
手番無しの良いところは、お互い様子を見る時間の新しい軸。ザ・マインド遊んでも思うんだけど、すごい簡単なルールだけどどれだけ待つ時間の長さを攻略に取り入れてるんだよね。ただ、ちょっとシンプル過ぎる。
— USAPA@新作ゲーム7月1日クラファン開始 (@USAPAGAMES) February 11, 2021
ザ・マインドで物足りなく感じた部分をこれでもかと変えています。人によっては混ぜるな危険と思うかもしれませんが、グッドナイトファンタジーはそこにデッキ構築やら拡大再生産を混ぜています。
シンプルにならないよう、資産を拡大していく長期的な目標とカード効果による、リスク&リターンと手札のコントロールがあります。これは製品版に反映されているので、クラファンページのカード例やルールを見て頂けるとなんとなく把握できるかと思います。
メカニクスの続きは第3話に続く。副産物かと思っていたメカニクスとして「取引(ドラフト)」が大活躍します。各役割のロールプレイがあります。
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