フィンランドの気になるニュースや面白そうなトピックスを日本語に翻訳して「 365 SUOMIシリーズ 」として記録します。
第3回は、春の到来をお祝いするお祭り「ヴァップ」をご紹介します。フィンランドの国営放送 yle が2010年5月に公開した内容を翻訳しました。
原文はこちら
春、労働、学生たちの祭り
ヴァップ in ヘルシンキ
ヘルシンキ市のアーカイブに当時の記録が残っていました。いくつかご紹介しますね。
この写真は1959年に3人の鍛冶屋像の前で撮影されました。ヘルシンキを訪れたことがある方には見覚えのある景色のはず、ストックマンがあるところです。風船や色紙で作った花飾りなどでデコレーションされています。背景には大学寮が映っています。
学生たちが集合するウッランリンナンマキって一体どこかな?と思っていたら、写真の天文台に見覚えがあることに気付きました。町の南側にあるカイヴォプイスト公園のことでした。この写真は1950年に撮影されたものです。頭に被っている学生帽、これがマンタの帽子なのかなぁ。
こちらはヘルシンキ大聖堂に集まった労働者たちのヴァップです。1980年代に撮影されました。黄色い風船に何か印字されてるように見えるのですが、スローガンでしょうかね。
ヴァップのご馳走を前に、グラスに目が釘付けの女の子。もっと注ぎたい、なんかその気持ちもわかる!1950年代に撮影されました。
食卓に飾られたキャンドルにも目がいきました。小さな子どもの近くに火があっては危ないからと遠ざけるんじゃなくて、大人と対等に特別な時間を演出しているみたいに思えました。
その他にも、当時の映像をyleのサイトから確認することができますよ。
記事に登場するヴァップの行進の映像はこちらがおすすめ。
ヴァップ in 我が家
フィンランドのヴァップにこれまでは「食」で参加していましたが、今年はさらに一歩踏み込むことができました。農耕にも関連しているとは全く知らなかったし、数年前にオンラインで試聴したヴァップのコンサートでトランペットや打楽器が象徴的だったのは、音を鳴らして悪いものを追い出す古い慣習を示唆するものだったのかなぁとも思いました。