櫻坂46「流れ弾」シングルレビュー+MTV LIVE MATCH簡易感想

どうもどうも。久しぶりの更新ですが毎回冒頭にこれ言ってるのでわざわざ言わんで良い気がしてきました。

前談(MTV LIVE MATCHについて)

日向坂46の話になりますが、
先日のMTV LIVE MATCH、良かったですね。
自分も鑑賞後に感想note書こうと思ってたんですが、翌日以降ダルくなって自分で書くモチベを失ったのでこちらの記事をシェアさせて頂きます。
読みやすくて素敵な記事でした。

かくいう自分も日向坂とは初めての邂逅で、

こんな心境でライブに臨みました。

結果、今までシュレディンガーの日向坂、
もといファントム日向坂だったのが自分の前に実体化した日となりました。

そして自分は日向坂で最初に現地で観たメンバーが「花ちゃんズ」かつ「花ちゃんズにとっても最初の有観客ライブ」という中々にレアケースなのではと思います。

ライブ本編も詳しくは書きませんが勿論良かったです。
キツネの「コンコンコンコンコーン!」で全力で手を挙げてコンコンしてました。

ただほぼ会場の最後列でメンバー全員は視認し切れなかったのと、ライブ出順がトップで嵐のように去っていったので「やっぱりあれは蜃気楼だったのでは」説が未だに自分の中で残っています。

あと余計ですが対バン相手のマカロニえんぴつにこんな事を思いました。ほんとに余計ですね。「ブルーベリー・ナイツ」は良い曲でした。


★櫻坂46「流れ弾」レビュー


本題。タイトル通り、
櫻坂46の3rdシングルレビューをしたいと思います。
シングルレビュー書くのも久々だし櫻坂については初めてですね。
というのも、今回発売前の解禁時点で自分好みの曲が多すぎて。これは記事書かなと。
1st、2ndは随所に好きな曲あれど全7曲通してはうーん…という感じだったので控えてたんですが。

というか、自分櫻坂46に改名してからグループ追ってるんですよね。
2019年末になんか自分の周りで色々バグが起きて秋元グループに一切目向きもしなかった自分が日向坂46にハマり、
そこから音楽アプリのユニゾンエアー経由でメンバーも曲もほぼゼロ状態から欅坂の知識も得ていって、単純に良い曲あるやんという流れで。
ちなみに自分が欅坂で好きな曲TOP3は
「二人セゾン」「渋谷川」「Student Dance」です。

正直欅坂のチームカラーはあまり自分好みでは無かったのですが、
櫻坂に改名後、良い意味で憑き物が落ちたみたいでメンバー含め非常に好感が持てたので今では冠番組欠かさず観たりメンバーの顔名前一致するくらいにはなりました。そんな感じの距離感です。

さて、話を本筋に戻しまして。

自分はiTunesで全曲入りのを配信で買いました。

ジャケットお洒落よね。
PERIMETRON万歳。常田大希万歳。
乃木坂と日向坂の新曲ジャケの惨状に一言お願いします。

坂道系は収録曲違い商法マジ何やねんと昔は思ってましたが、
サブスク登場からは年に数枚発売されるシングル毎軽くミニアルバムやEP感覚で楽曲が供給されるのでその点は嬉しく感じます。
問題はアルバムで新曲の数がどうなるかですが。

そして今回の記事、
坂道系CDでレビュー書く時は☆5つ形式にしてるんですが、
今回結構自分好みの曲が多かったので10段階評価にしてます。
曲順は上記のSpecial Editionに準拠。

それでは。


1.流れ弾

好き度:(☆☆☆☆☆)

新センター田村保乃曲。
作曲は突如シーンに現れた奇才デレク・ターナー。
ノバフォとかしかたんの人です。

正直言うと、表題曲ですが全7曲で一番この曲が肌に合わなかったです。
初聴の印象は「なんやこれ…」で反復で聴くうちに☆3から☆5に上がった感じ(☆10を満点として)。
後述するけどMVの出来は良かったのでそれ含めると☆2つ+してもいいかも。

楽曲に関してはルパン3世かな?と思う譜割から始まってこってりファンクロック。
70年代辺りの曲調を確信的に狙ってるんだろーなー、とやりたい事は分からんでもないのだけど、鳴ってる音が古いというか、忌憚なく言うとダサい。中途半端にロックテイストにした事で余計に。かといって飛びぬけた楽器のフレーズがある訳でもないし。メロも起伏がある訳でもないので単曲で聴いて残るのが結局最初と最後、要所で出てくる「デデデデ、デデデデ」の連符くらい。

と思ってたんですが、
MVが公開されたのを見て大幅に上方修正されました。
むしろMVのコンセプトが先にあって後付けで曲を作ったのか、というくらい。これもPERIMETRONが作ったと言ったら納得が行く出来だった。
(実際には欅時代の監督が再登板したらしいです)

黒衣装で無表情で一心不乱に踊るメンバー。
そこに突然驚きつつ加わって無表情に染まる新センター田村。そこから徐々に表情を獲得して、踊る場も変わり衣装も赤に。
改めてメンバーが集結してそこに田村が舞い戻り一呼吸。(トラックがジャーンってなって外国語教材みたいな英語流れるとこ)

そこからはラストに向かい赤色の紙吹雪が舞う中、
引き続き赤衣装で狂気にも近いコンテンポラリーダンスをメンバー全員(選抜ではあるけど)で一人一人好きなように踊ったり、要所で統率のあるダンスに変わったり。

まさに欅から櫻への変化を表してるなぁ、と。

MVとしての作品としては「すげぇもの見たわ」という感想。確かにこのMVには好みは置いといてこの曲が合ってるわ、と。

ただ、このジャンルのダンスは正直一般受けはしづらいよなぁ、とも。
紅白の米津玄師のダンサー演出やオリンピックの閉会式が賛否あったりもするし。音楽番組での披露にはあんまり向いてないような。

個人的にはやっぱり楽曲単品で聴くと古臭さに終始してしまってる感があるので、悪いとは言わないけど表題よりカップリング曲にした方が…とは思いました。

詞の細かい解釈は他の方にお任せします。一通り歌詞見てとりあえずSNS批判したいんだなーって感じですかね。あとなんか躁状態みたいな感じでイェーイって言ってて楽しそうでした。
あと音源解禁時「リッツパーティ」って聴こえてた箇所が実は「リンチパーティ」で物騒な宴が催されてました。
タイトル、「流れ弾」よりは詞にもある「STRAY BULLET(英訳)」のが好きなのだけどな。確かに「流れ弾」はタイトルとして目を引くけどさ。

2.Dead end

好き度:(☆☆☆☆☆☆☆☆☆)

センター森田ひかる曲。なかなかに物騒なタイトル。
デッドエンド、と聞いてレジェンドバンドを思い出すか、ワンピースの劇場版を思い出すかで世代が分かれると思います。

作曲は加賀爪タッド・TomoLowというお二方の共作。
調べてみると加賀爪さんの代表作はアイドリングの「シャウト!!!」等。
TomoLowさんは今回のシングル曲に多大に関わってる(後述)。
今を時めくmiletや安室奈美恵の「Hope」など主に女性シンガーに曲提供してる人みたいです。

感想。「こっちA面でいいやん」
疾走感溢れるノリが良い4つ打ちトラックにブラスサウンドが加わって華やかなオケ。そこにサビの「行き止まり」を筆頭にキャッチーなメロが乗っかるダンスチューン。
「アンビバレント」や「BAN」の譜割を削ってより正統派系統のJ-POP寄りの解釈にしたという表現というか。

単純に楽曲としてのクオリティが高いのだけど、
欅とやってる事が近いように見えて、反抗のその先を歌ってる詞でもあるんだよね。
A,Bメロでは反抗と諦観に終始してるけども、
サビで「行き止まり(Dead endの訳)」「目の前は真っ暗だ」と歌いつつも、
「ここにいてもしょうがないさ 間違ってたのは自分だ」「過去と未来 繋ぐ今をどう生きるか?」と確かに前を向いてるんだよね。
絶望で終わらない所が、今櫻坂が歌うべき1曲だと思うからこそ流れ弾よりはこっちのが…とは思ってしまいました。

それだけにMVは思うところ。
最後に開けた草原に出ることで欅→櫻の変化や解放を表している自己批評的なテーマだとしたら理解を示せるのだけど、中盤までの絵作りと森田ひかるの活かし方がどうしてもジェネリック欅(平手)に見えてしまって。
その意味では「BAN」のMVのが彼女を活かせてたと思うし、グループの変化的な意味では「流れ弾」のMVのが刺さったかな。

また、再生回数だけが全てじゃないけど、
日向坂46の共通B面「何度でも何度でも」よりも1週間遅れで公開されたにも関わらずこっちの櫻B面が再生数多いのよね。
「流れ弾」は「ってか」に大差つけられてるけど。
自分の好みとしてもそうだけど、これが世間の民意、楽曲の評価なんじゃないでしょうか。櫻坂でもかなりの名曲だと思います。

あと個人的にはラスサビで終わるんじゃなくて素直に楽曲として聴いた時はアウトロが少しあっても良いのではと思った。
テーマ的には「繋ぐ今をどう生きるか?」で締めるのが正解なんだろうけど。

3.ソニア

(好き度:☆☆☆☆☆☆☆☆)

BACKSメンバーの楽曲。個人的には表題にしても良いくらい好き。

Kadono・Yugo.A共作曲。後者の方は調べても情報が得られなかったのだけど、Kadonoさんは「aokado」名義で「365日の紙飛行機」「制服と太陽」「約束の卵」「やさしさが邪魔をする」を手掛けている二人組ユニットの片割れだそうで。
また、角野寿和名義で月末に発売を控えている
日向坂46「ってか」収録曲の「あくびLetter」も作編曲されています。

この情報だけで約束された勝利。

ちなみにもう片割れの青葉紘季さんも「A-NOTE」名義で「BAN」や「声の足跡」等を手掛けています。なんだこの神ユニット。

曲の感想に戻り。
「ザ・こういうのでいいんだよ」ソング。
個人的にこの曲を田村保乃センターで森田ひかるセンターのDead endと両A面で良かったのではと思ってます、今回のシングル。

良質な歌謡曲で、耳障りの良いメロディ。
第一印象として、「普通に良い曲だな」と万人受けするんじゃないでしょうか。そこからの好みは分かれるかもですが。
実際、上述した日向坂の「やさしさが邪魔をする」感はある気がします。
ビーイングチックというか。90年代J-POPというか。ただキャッチー過ぎて人によっては飽きも早いタイプの類かも。

で、結局「ソニア」ってなんなんでしょう。
字面通りに捉えるとソニアリキエルの口紅でしょうか。
素直に歌詞を捉えると、
1番→男子目線・2番→女子目線・落ちサビ→男子目線・ラスサビ→女子目線って感じかな。
女装癖のある男子が詞のブロック毎にポジションを変えてる説もワンチャンありますけど。そういう今の時代に合った詞かも知れないですけど。

4.ジャマイカビール

(好き度:☆☆☆☆☆☆☆☆)

小林由依(現在休業中)、藤吉夏鈴・遠藤光莉というトリオ曲。
なんでこの面子なんだろう。各期クール系女子選抜ってことなのかな。

作曲は古川貴浩氏。乃木坂や嵐のアルバム曲、戸松遥、水樹奈々やアニソン関連等多方面を手掛けている方だそうで。

タイトルのみ発表された際、内容について
「ジャマイカのビール飲ま飲まイェイ!はい!な~んで持ってんの?な~んで持ってんの?飲んで飲んで飲んで~飲んで~!」的なパリピソングなのかと怯えていましたがそんな事がなくて心から良かったです。

冗談はさておき、良い意味で裏切られました。めちゃ好みですこの曲。

ジャジーでオルガンの音が気持ち良いダンストラック。
メロも良い意味で売れ線を突いてて聴きやすい。でもクールさを保っているので全体のパッケージがお洒落で上品。3分22秒とコンパクトなのも高印象。

これは確かにこの3人で正解だわ。音源も良いけどライブで観たらメンバーの表現力にやられそう。表題タイプの曲ではないかもですが、自分好み的に櫻坂でTOP3に入るかもです。

ちなみに詞の内容は「同棲した彼氏出て行ったけどやっぱ未練あるわ」以上でも以下でもないので特に語るとこないです。

5.On my way

(好き度:☆☆☆☆☆☆☆☆)

井上梨名松田里奈のりなりなコンビ曲。
音楽的素養の高いこの2人の座組は情報解禁時から個人的に期待値が高かった。
作曲は欅・櫻合わせても個人的にTOP3に入る名曲「渋谷川」を作曲した中村泰輔氏です。

うん、期待を裏切らない良曲。特に何の文句もない爽やかソング。
キャッチー全振りのメジャー曲。サビでの松田里奈の伸びやかな高音が聴いてて気持ち良い。これはこのユニットでしか出来ない曲。
タイムもコンパクトだしリピート再生にしてても気付かずこの記事書きながら何回も再生してた。

欅にも櫻にもないタイプの曲かと。
まさにOn my wayって感じで田舎の一本道をりなちゃんずの2人がオープンカー乗り回してるMVが見える。MV無いけど。

良い曲だけど、サビが全体的に高音の連発なので歌えるメンバーが限られてくるかもなので、ユニット曲にしたのは大正解。
サビ終わり「やりたいことをやろう~♪」の箇所をピッチ外さずで行けるのはまつりちゃんくらいしか櫻ではいないのでは。
マジで松田里奈はバラエティ・歌唱ともに櫻坂の救世主だと思う。

実際自分も
(菅井チャプチェ)→松田里奈→大園玲→森田ひかる→増本綺良→大沼晶保の流れでそこさくにハマってるからね。二期生強い。
ちなみに今は原田葵ちゃんと幸阪茉里乃ちゃんが気になってます。この2人はもっと人気出て良い。

6.無言の宇宙

(好き度:☆☆☆☆☆☆☆)

センター渡邉理佐曲。

barbora・TomoLow共作曲。barbora氏は8utterfly、SOLIDEMO等ティーン受けしやすいJ-POPを手掛けている方、後者は前述です。

櫻坂というより、欅坂時代のアルバムに入ってそうな曲だと思いました。パフォーマンスメンバーの問題もあるかもですが。けっこう玄人受けしそうな曲で、好みは分かれるかも。
欅坂時代から応援してるファンの支持が多そうな楽曲な気がします。

曲全体としては、アコギとダンストラックがリードするちょいシリアスなミディアムバラードです。字余り気味の哲学っぽい詞をぶちこむ康の得意技というか。

詞の内容は、「言葉にせずとも愛は伝わるんだ」という感じでしょうか。
でも「言語化しなくたって伝わるんだ」と詞で言ってる割にこの曲の歌詞めっちゃ長ぇし多いなと思ってしまうのは野暮でしょうか。特にサビ。康ありがちですがちょっと説教臭いというか。
ただ個人的に、サビの「知らぬうち熱が逃げちゃように〜」のメロの畳み掛けは素晴らしいと思います。あそこの字余りは素晴らしい。

MVでべりさを筆頭に浴衣で盆踊りしてるのは良く意味分からんです。綺麗だけど。
白スタジオで踊っているのは過去に亡くなってしまった(欅の暗示?)事を意味しているのでしょうか。
それともコロナ禍でお祭りに行けなかったわー的なでしょうか。
MVの考察が捗る楽曲だと思います。

7.美しきNervous

(好き度:☆☆☆☆☆☆☆)

センター田村保乃曲。フォメは流れ弾と一緒。

作曲はSoichiroK・TomoLow共作曲。

SoichiroK氏は「二人セゾン」「乗り遅れたバス」「なぜ 恋をしてこなかったんだろう?」、乃木坂で言うと「あらかじめ語られるロマンス」等に関わってる方で、自分的にはかなり信頼できるクリエイターさん。後者は前述。

この曲もなかなかに好き。表題と言われても納得する。
格好よさと可愛さが共存してる、自分が「櫻坂46」に求めてた系譜の曲。なぜ恋とかと同じ枠に入るかも。ちょっとレトロなアニソンっぽいメロディで、一見シリアスに見えて割とノリ重視の楽曲。詞も韻踏みやフレーズのリフレインが多い。

詞については、一言で言うと「あなたに一目惚れしました、あら大変!以上!」的な内容。どちらかというとメロや歌った時リズムの親和性のがプライオリティが高いであろうワードチョイス。
Nervous(ナーバス)は神経質、くよくよ的なネガティヴな意味で取られがちだけど、「興奮する」的な意味も持ってる単語なので、色んな感情も含めたドキドキ感を「美しきNervous」と表現してるのかと。

総合評価

(☆☆☆☆☆☆☆☆)

☆8つです。
ちなみに、自分の評価だと1stは☆6つ、2ndが☆5つです。「なぜ恋」「BAN」「思ったよりも寂しくない」と好きな曲はあるのだけど。
それに比べて、今回のシングルは外れ曲が無かったです。強いて言うなら肝心の表題曲「流れ弾」が曲単体ではあまり肌に合わなかったなぁ、と。

ただそれ以外の曲が断然良くて、以前こんな記事を書いたんですが↓

余裕でTOP40、いやTOP30に4曲は入ってくるんじゃねーかって感じです。

このランキングも新曲をやたら贔屓しちゃう癖があるので、当時は納得しつつ書きながらも今改めて観ると「この曲ちょっと高すぎるだろ…」となってるので
来る月末に日向坂の「ってか」が発売されてから年内にランキング更新したいと思います。

そんな感じで、櫻坂新譜レビューでした。
好きな曲が多かったとは言え、決して褒め一辺倒のレビューではありませんでしたがいかがでしたでしょうか。

宜しければ感想など聞かせてもらえると嬉しいです。noteなりTwitterなり勝手に転載して頂いて構わないので。フリ素扱いで。

それではまた、別の記事で。

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