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小説『鬼平犯科帳/密偵』に登場する『一膳めし屋・ぬのや』推定地を散歩

小説「鬼平犯科帳」では、下谷坂本町三丁目に、元盗賊「青坊主の弥一」が店主をつとめる「ぬのや」があったとされています。
火付盗賊改方の密偵としてはたらく傍ら、一膳めし屋「ぬのや」の店主をつとめていました。
ここは、現在の東京都台東区下谷一丁目から二丁目の場所です。
今では坂本町という地名はなくなってしまいました。
この界隈は商家が建ち並び、中小の寺院も点在し、金杉村も隣接した風光明媚な場所だったと思われます。
また、水野主水(みずのもんど)、諏訪因幡守(すわいなばのかみ)、戸田采女正(とだうねめのかみ)などの大身旗本、大名家の屋敷がありました。

『一膳めし屋・ぬのや』推定地

弥一と乙坂の庄五郎が会って話をした英信寺裏の雑木林、今では既に雑木林はなく、既に英信寺は道を挟んで少し北側に移転し、規模も小さくなって現存しています。
英信寺は、下谷七福神のひとつ、三面大黒天をお祀りしています。
当寺は下総佐倉(しもうささくら)藩二代藩主、後摂津高槻(せっつたかつき)藩主、丹波篠山(たんばしのやま)初代藩主松平康信(形原松平氏第七代当主)の三男松平英信(まつだいらひでのぶ)の菩提を弔うため寺院として整備されたのだそうです。
元々は、現江東区白河にある霊巌寺(れいがんじ)を創建した、雄誉霊巌(ゆうよれいがん)によって開山された小堂(庵)で紫雲庵(しうんあん)と称していました。
それが上記の通り、松平英信の諱(いみな)から「英信寺(えいしんじ)」と称したのだそうです。

英信寺

正式には、浄土宗 紫雲山常倫院英信寺(しうんざんじょうりんいんえいしんじ)といいます。

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