小説『鬼平犯科帳』の舞台『高杉銀平道場』を散歩
鬼平犯科帳(一)『本所・桜屋敷』に登場する若かりし頃の平蔵が親友岸井左馬之助と共に汗を流した道場があった場所です。
今は墨田区太平一丁目、当時は本所出村町といいました。
この地、つまり墨田区太平1丁目25番4号に高杉道場があったというのは池波先生の小説上の設定なので、実際に高杉道場は存在しませんでした。
江戸時代この辺は寺町で、法恩寺、霊山寺、本法寺、大法寺、真盛寺などの寺院が建ち並んでいたのです。
高杉銀平道場があったとされた場所は、法恩寺の境内でした。
今でも規模は小さくなってしまいましたが、一部のお寺は近くに存在しています。
小説鬼平犯科帳では、ここで長谷川平蔵が青春時代を共に剣の腕を磨いた岸井左馬之助と再会します。
再会した時にはとうに廃墟になっていて荒れ果てていたのでした。
桜が満開の頃でしょうか、横川(現 大横川)の河岸に咲き誇る桜の情景が目に浮かびます。
江戸時代が終焉を迎えて早200年を迎えようとしています。
無意味な明治維新を迎えてから関東大震災、東京大空襲を経て現在に至り、東京にはほとんど江戸時代の建物が残っていません。
でも、確かに徳川家を中心とした幕藩体制が存在し、文化が花開き、歌舞伎や浄瑠璃など大衆芸能も盛んとなり、家屋敷を建てて人々が暮らしていたのです。
今の街並みからは想像もできない江戸の町。
ロンドンを凌いだ大都市江戸。
治安が保たれ、人々も平和でのんびりした日々を送っていました。
タイムスリップでもしてみたいものです。
ただ、不思議に感じることは、今の町割りは江戸時代とあまり変わっていないのです。
通りも昔のまま。
そこにある建物が変わっただけの場所が数多くあります。
そんな江戸の町、江戸時代の街をを自分の脚で歩いてみました。
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