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カラスのパン屋になりたかった私は理想の結婚を語る中学生に心から幸せになって欲しい

電車の中で聞いた中学生女子2人の会話。

「私は背が高くて、かっこよくて、高学歴で、年収も高くて優しい男の人としか絶対結婚しない!」とひたすら力説するA子対して、

「うん、頑張って!」というB子。

今時『3高』にこだわるとか、
親の刷り込みか?とか、A子がそんなパーフェクトガイ韓流ドラマの世界でしか出会えないことに気づくのは何年後だろうかとか、
B子のドライ加減よとか、

色々気になりつつも、

まぁとりあえず、難しいことは言わないから、
高身長イケメンは早々に結婚生活に不要だと気づくよと教えてあげたい気持ちをグッと堪えて、その尊い会話に聞き入ってしまった。

先日、小さな夢が叶った。

カラスの母、父とパンたち

渋谷の文化村で開催されていた
かこさとし展に行きまして、
わたくしが幼少期最も好きだった
カラスのパン屋さん」という絵本の世界が飛び出した3Dゾーンにて、
たくさんの種類のパンに囲まれるという幼少期の夢を実現し、グッズまで購入してしまった。

加古里子が東大卒理系でその知識を活かした、普通に大人でも知らないレベルの細かくて教養溢るる絵本や紙芝居を作っていたことを初めて知って感動しつつも、

当時はそんなことはつゆ知らず、

「カラスのパン屋さん」が好きだったのは単純に色んな種類のパンがかわいかったから

オモチちゃんとレモンちゃんとぱんたち

なのでよく考えると内容はあやふやなわけで。

今となって読み返すと、

四つ子が産まれた夫婦が子育てヤバすぎて仕事どころじゃなくて経営難に陥り、子供達に焦げたパンしか与えられず、困っていたら何故かカラスキッズの間で焦げたパンがバズってしまったので大人も店に連れてきて、ちょっと大きくなって手が離れた子供達と共にパン作り頑張る

みたいなストーリーで、
結構な苦労話に気を取られてかわいいパンどころじゃないと思ってしまった。

そんなピュアハートを失ってリアリティに生きる大人的に渋谷駅への道のりは、

臭すぎて、汚すぎて、うるさすぎて、

学生時代はなんてキラキラした楽しい場所なのだと思いながら毎週のように遊びに来ていたのに、よくこんなとこにいたもんだと、
一刻も早く去ろうという一心で、

もうだいぶ30代そこそこいって今更なんだよって感じですけれども、

大人になるって寂しいなぁと思ったという

日曜日の朝やってる緩いバラエティーレベルにわりとどうでもいい小話でした。

冒頭の女子中学生A子には、
是非、幸せになってほしい。

そして、わたくしはあのころに戻りたい。

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