ただ、生きていることを、ゆるしてほしい

「ベーシック・インカム」です。
それが無理なら住宅の保証。

私は今体調不良と戦いつつ夢を追っていて、ものすごく貧乏です。毎日食パン2枚とヨーグルト少しだけ食べて生きていて、さすがにどんどん痩せてきました。

そんな生活で、いちばん頭を抱えてしまうのが、やっぱり住むところを失ってしまうかもしれない恐怖なんです。
正直、家さえあれば何とかなる。風雨がしのげて横になって眠れて、電気や水道も使おうと思えば使える。
最低限、それだけは保証してもらえないかなあ、と思うのです。全員に、強制的に。

色々な制度があるから利用すればいいよ、という声は聞きますが、困っている人が制度を調べて自ら動いて何とかしなきゃいけないこと自体がもう無理では、と常々思います。そこをわかってないから、皆ほったらかしてどうしようもなくなる。悪循環が生まれるだけ。
しかも制度を利用したら白い目で見られたり、軽く見られたり、ずるいって言われたりする。

だったらもう、全員平等に利用できることにしたらいいのでは?
失職したり病気になったりした時だけじゃなくて、恒常的に。

そもそも、最低限の生活に必要なお金が高過ぎる。それに対して給料も安過ぎる。安過ぎるルートを歩かなかった人には、現実がまったく見えてない。友達や親戚や同僚見てても、あまりの「他人事」ぶりに呆れてしまうこともしばしば。自分だっていつそうなるのかわからないのに。
衣食住に困らない分だけ支給されるようになったら誰もお金に困って悪いことしたり自ら死を選んだりしなくなると思いますけど?

その代わり、税金をべらぼうに高くすればいい。最低限以上の生活をするため、家に籠ってるのが嫌だから、趣味や余暇のため、そういう理由で働くことにすれば、働きたくて働くんだからモチベーションも上がるでしょ。給料の大半は税金に消えるけど、自分だって生活を賄ってもらってるんだから文句は言えない。
才能ある人はめっちゃ儲けて、最低限以上の生活だって余裕でできる、っていう夢はもちろん持てるけど、その人でも最低限の生活はちゃんと保証されてる。万が一失敗しても大丈夫。

生きていくために働くんじゃなくて、働きたいから働くのだから、仕事そのものが楽しくなるんじゃ?


貧乏って人間を壊してしまうんですよ。親が子供に「お前たちは自分が楽をするために生んだんだから、言うことを聞けなければ死ね」って言い放ったりしちゃうんですよ。私の実体験ですけどね。私は一生この言葉が胸に空けた大きな穴を埋められずに生きていくことになるでしょう。親に楽をさせられない私は生きている価値がない、とずっと思っていました。
こんな言葉が出てくる方にも、言われてしまう方にも、いなくなって欲しいんですよね。

生まれた環境でその後の人生が左右されるなんて、やりたいことも才能あることも我慢して花開かずに終わるなんて、夢も希望もあったものじゃない。
だったら全員、同じ条件にしてしまえばいい。生まれた環境を同じにしちゃえばいいんですよ、最低限だけど。

働きたくても体の調子が悪い時もあるし、そもそも働くことに向いてない人もいる。お金にならないかもしれないけど大切な技術に長けた人もいる。
本当は、そんな人だって堂々と生きていけなきゃいけない。
でも、自分が損をしたくないから、見捨てて死なせちゃう。

だったら、全員が同じ条件にすれば文句は無いでしょうよ。
後ろめたさを感じる必要もないし、パワハラやいじめに遭ってたり酷い労働環境で潰れかけてるのに生活のために死ぬまで仕事にしがみつく必要もなくなる。転職もしやすくなって、自分に合う職場を探すのも気楽になる。
毒親や暴力的なパートナーからも気楽に逃げられるようになる。逃げることがどれだけその人の救いになるか。

最低限生きていけることが、生まれたときから保証されていればいいのに。

そんなことできたらとっくにやってるのかもしれないし、財源どうするんだって話だし、自堕落になるだけじゃないかという気もするけれど、「生きていけなくなる不安」が解消された状態の方がよっぽど人間は心身ともに健やかになるのでは、と感じて仕方ないのです。

貧しさが人を壊していくこと、周囲の人とのあまりの環境の違い、あまりの無邪気な無知に呆然としたこと、そんなものを子供の頃からずっと見つめてきて、今、そこから這い上がろうとしても延々と貧しさの悪循環が襲ってくることに絶望している私の、マッチに灯した炎のような、願いです。

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