ぼんやり淡い負けず嫌い

中学2年か、3年生だった頃。

どうも、あの男子の集団が自分の話をしていたり、時々だけど話しかけてくるのは、変だなあと思っていた。
その集団がそうしている時は、いつも同じ男子がからかわれているみたいだった。とても勉強のできる人だった。

彼はあなたのことが好きなんじゃないの?と友達に指摘された私はびっくりした。

私は昔から勘のいい方ではあったと思うし、最近は完全に第六感が強くなってしまったようである。たとえば、インターネット上でも、この人は何か嫌、と感じた時は後々酷い目に遭ったりする。絶対じゃないけど。ほかにもいろいろあるんだけど、とりあえず割愛。
しかし、「女の勘」みたいなものははっきり言ってめちゃくちゃ鈍い。ほとんど機能してないんじゃ、というレベルで鈍い。どうもあの人は私に対してそうらしい、という話はすべて友達経由で気付かされ、誰と誰が、みたいな話にもたいてい気付かずに呆れられていた。鈍すぎて、酷い目に遭ったこともあったっけ…。とほほ。

どうやら、第六感と女の勘は、使う神経とか精神的な何かとかが違うみたいよ。経験に基づく個人の見解です。って言うか今考えた←浅い

ともかくも、友達からそう言われてしまうと、だんだん気になってきてしまう。頭のいい人らしいな、という認識くらいはあったと思うけど、あまり気に留めていなかった。観察しているうちに、とても真面目な人なんだな、というのは伝わってきて、好感が持てた。
恥ずかしかったので、こちらから話しかけたりはしなかったし、気にしてるふりもしなかったと思う。昔から何でもないふりをしてしまいがちだった。ええ、ツンデレ気味なもので←うざい

その人からも、特に何かアクションを起こされるわけでもなく、日々は過ぎていった。周囲の反応からも彼は本当に私に好意を持っていたらしいが、私があまりに気にしてないふりをし過ぎてしまったかもしれない…。どっちにしろ、子供時代にありがちな、淡い感情だったんだろうと思う。

そうこうしているうちに、受験シーズンになった。私は当時学習塾に通っていて、時々模試を受けていた。その模試はいくつかの塾が合同で行っていたらしく、成績上位者の名前には、自分の通う塾の生徒ではない人物のものもたくさん見かけた。

その中に、ある日彼の名前を見つけたのである。

彼はいつも私より順位が上だった。気になる男の子の名前を見つけた、というときめきを一瞬で忘れ、私はふつふつと悔しくなった。
勝ってやる。一度くらいは絶対に勝ってやる!

でも私は数学が苦手だった。中学まではついていけてたと思うけど、あまり得意じゃなかった。それ以前に、総合的に彼の方がよっぽどしっかり勉強してたんだろう。ええ、頭の出来が違ったんですね…。
結局一度も勝てないまま、最後の模試は終わっていった。

中学を卒業してから、彼には一度も会っていない。ものすごく勉強しないと入れない学校に行っている、という話は風の噂に聞いた。

実はもう、顔も名前もよく覚えていない。名前は何となく思い出せるけど、名前の漢字が何だったか記憶がない。顔の印象はほとんど残ってない。きっともう会うこともないし、もし再会しても、ぼんやりしてる私は気が付かないだろうと思う。この話を書くまで、本当に長い間思い出すこともなかった。

だから、お付き合いしたいとかはまっったく思わないけど、もし再会して何らかの勝負をする機会があったら、その時は絶対に勝ってスッキリ人生を終えたい、とはうっすら思っていたりします…。まだ悔しいんかい!

…途中から話がおかしくなってる気がしますが、それが私って奴だからしょうがないっすよ。ええもうしょうがない。なんなんだこの話…。

「将来ファンになる」って言ってくれてありがとね。あの頃の趣味はもう続けてないけど、やっぱり私は書いたり創ったりすることが好きで、こうやって文章を綴って夢を追っています。あなたもどうか、幸せでいてね。もし私がうっかり大成したら、是非ファンになってください。


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主にフィギュアスケートの話題を熱く語り続けるブログ「うさぎパイナップル」をはてなブログにて更新しております。2016年9月より1000日間毎日更新しておりましたが、現在は週5、6回ペースで更新中。体験記やイベントレポート、マニアな趣味の話などは基本的にこちらに掲載する予定です。お気軽に遊びに来てくださいね。

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