球場のある街の片隅でささやかに祈る

気が付いたらもうクライマックスシリーズ。しかもファイナルステージが始まろうとしている。あわわ。一年早いですな。

以前カープの話を書いたのですが、長くて途中で切ったので、今日は続きと言うか何と言うか、まあそんな感じ。

今シーズンは大瀬良投手の活躍が目立ちましたが、これ嬉しかったんですよね私。何故かと言うと、最終戦に勝てばクライマックスシリーズに進出できるという局面で、打たれて敗戦を招いてしまった大瀬良投手の涙が忘れられなかったから。

あの日、ちょうど試合時間中に外から眺めたマツダスタジアム。あの中はどれほどの緊張に包まれているのかと、祈るような気持ちで途中経過をチェックしていた。
帰宅して急いでテレビのスイッチを入れた私の目に映ったのは、がっくりと肩を落として泣く大瀬良。その肩をポンポンと叩いて励ますマエケン。カープはクライマックスシリーズに進出できなかった。25年ぶりの優勝を果たす前年のことでした。

翌日、一日中ため息をつき続けていた職場の人。いつも通りだけどどこか暗かった街。やはり職場の人が、まったく勝てない頃に「30年ファンをやってきたけどさすがにもう見捨てようと思う」などと宣言しつつも結局見捨てなかったに違いないように、なんだかんだと広島にカープという文化は根付いてしまっている。つらかった、あの空気。熱烈カープファンなどでなくてもつらかった。

あの試合の悔しさや落胆が、翌年の優勝への原動力や、過熱もいいところの喜びの爆発に繋がったのかな、なんて私は勝手に想像している。

しかし、大瀬良は怪我などもあってしばらく活躍できずにいた。25年ぶりの優勝を果たしたシーズンはあまり出場していなかったように記憶している。あの日の彼の涙こそ、報われて欲しかったのに。若い彼の肩に、あの敗戦はどれほど重くのしかかったのだろうと思うと…。それが野球選手という仕事なのだとわかっていても、それでも。
もしあのまま浮上できなかったら、と心配もしていたけれど、今シーズンは最多勝にも輝き、三連覇にも貢献した。何だかやっと、あの日の胸を締め付けられるような気持ちから解放されたような気がしている。外野の勝手な想いだけれど。

昨年のクライマックスシリーズ、カープは勝ち抜くことができなかった。あの翌日の街の沈み方も相当だった。これまたたまたまマツダスタジアムの横を通ったのだが、その時某公共交通機関の中でどこぞのお子さんが「カープは今日はお休みなんよー」と叫んでいたのが聞こえた時の切なさ…。顔は見なかったから少年か少女かは知らないが、お子よ、カープは今日だけじゃなく春までお休みだよ…(泣)
そして二人連れの人とすれ違うと、ほぼクライマックスシリーズのことを嘆いていたのも忘れられない…(泣)。

あの空気もかーなーりーつらかった。お土産用にカープのお菓子買ったら、店のお姉さんが満面の笑顔だったのも悲しかった。あの笑顔は絶対昨日の結果があったからこその必死の笑顔だよ(泣)。
なので、今シーズンは勝って欲しい。パリーグが強すぎるので日本シリーズは「頑張って欲しい」以上のことは言わないつもりだが(今年は日本シリーズで勝てないと優勝パレードはやらないという噂なので勝って欲しいですけどもちろん)、クライマックスシリーズだけは勝って欲しい。もうあの雰囲気は味わいたくない…。広島は大きな街ではないので、ため息は簡単に蔓延してしまう。だが蔓延する原因はさすがにカープくらいのものである。

消化試合を無くすなど、色々利点があるのもわかっているが、クライマックスシリーズの在り方はもっと問われるべきなんじゃないかと思った。しかし今シーズンも特にシステムに変更はないようだ。それなら勝つしかない。3年前の敗戦の翌年に悲願の優勝を果たしたように、昨年の悔しさを昇華させる結果になって欲しいと心から願っています。良い試合ができますように。

今日はこんなところで。もうちょっと書こうと思ってたことがあったけど、また今度。
全然熱烈なファンではないのだけど、まさに地元で暮らしてるのでもう「生活の一部」なんですよ、カープは。ええ。


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うさぎパイナップル

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