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「うさぎの食生活には欠かせない牧草。牧草について解説します」


うさぎの主食は牧草です。人間の感覚からすると、牧草は堅そうだし、味もなさそうだし、栄養もあるの?と疑問だらけですよね。しかしうさぎにとって、牧草は欠かせない存在です。今回は牧草について解説します。

うさぎにとって牧草の役割とは?

・うさぎの消化を助ける牧草の役割
草食動物であるうさぎにとって必要な栄養素は繊維質になります。繊維質をとることで、うさぎの腸を刺激し、その動きを促進させます。高繊維質、低タンパク質、低炭水化物、低脂肪の牧草がうさぎの食事には適しています。うさぎは毛づくろいで、自分の毛を体内に取り込んでしまうことがあります。胃腸の動きが悪いと、毛が体外に排出されにくくなります。詰まりの原因になります。牧草を食べることで、胃腸を常に動かし、毛を体外に排出させる働きもあります。
 
・牧草は歯の伸びすぎを防ぐ
 うさぎの歯は一生伸び続けます。1か月で約1センチ伸びるそうです。歯が伸び続けると、伸びた歯が口内や頬を傷つけてしまいます。牧草を食べるためには、歯をしっかりと擦り合わせて、牧草をすりつぶす必要があります。牧草をよく食べることで、歯が擦れるので、自然と歯が削れていきます。牧草を食べることで、歯の伸びすぎを防ぎ、口内の健康が守られます。

 

牧草の種類について


牧草を調べると「チモシー」「オーツヘイ」など、様々な用語がでてきます。代表的な牧草の種類を紹介します。

・チモシー
イネ科の多年生の植物です。繊維質が多く、栄養価が低いため、どんな年齢のうさぎさんにも適しています。アメリカ産やカナダ産が有名です。国内では北海道や東北で収穫されます。流通量が多いため、入手が簡単です。

・オーツヘイ
イネ科の1年生の植物です。和名はエンバクです。甘い香りがあるため、嗜好性が高い牧草です。繊維質を多く含むため、カロリーが抑えられます。ホームセンターではネコ草の品名で栽培キットを販売していることがあります。自宅で栽培すれば、生牧草をうさぎさんに与えることができます。

・オーチャードグラス
イネ科の多年生の植物です。再生力が強いため、1年に数回刈り取ることができます。繊維質が多いわりに、柔らかく甘味があるので、うさぎさんに好まれやすい牧草になります。

・1番刈り・2番刈り・3番刈り
チモシーは春から初冬にかけて刈り取られます。収穫の時期によって、春から初夏に収穫される「1番刈り」、夏から秋に収穫される「2番刈り」、秋から初冬に収穫される「3番刈り」と名付けられています。それぞれ柔らかさなどに違いがあります。

どれくらいの牧草を与えたらいいの?

 うさぎさんには、食べたいだけ牧草を与えてましょう。容器にたっぷり入れて、牧草をきらさないようにします。牧草を与えてから時間がたつと、香りなどの風味が損なわれます。他にはうさぎさんが引き出した牧草が床に落ちて、牧草が糞やおしっこで汚れてしまうことがあります。1日を目途に牧草を新しいものに取り換えましょう。
 うさぎさんの年齢や個性によって、牧草をあまり食べないことがあります。うさぎさんは味覚が鋭いため、牧草の味にこだわりがある仔がいます。もし今までの牧草をあまり食べなくなってしまった時は以下の工夫を取り入れてみてください。

牧草の風味を出す工夫
・牧草を短く切る。
・天日で乾燥させる。
・レンジで軽く乾燥させる。

牧草の種類や与え方を変えて、マンネリを防ぐ工夫
・普段とは違う牧草を与えてみる。例えば1番刈りを2番刈りに変えてみる。
・牧草の与え方を変えてみる。ボール状の転がる牧草入れに入れて、遊びながら食べさせる。
 牧草の与え方などに変化を付けることで、食べ始めることがあります。一方で歯や胃腸に問題がある時があります。うさぎさんの様子に違和感がある時は、病院を受診してくださいね。

飼い主さんに牧草アレルギーが出てしまったら?

 飼い主さんが牧草アレルギーを発症させてしまうことがあります。牧草はイネ科の植物になるため、アレルギーの原因になります。実は私がそうでした。飼い始めは大丈夫だったのですが、数年たった頃から、牧草に触れると鼻の奥がムズムズするような症状が出始めました。しかし、アレルギーが出たからと言って、牧草を与えないという訳にはいきません。工夫をしながら牧草と付き合いましょう。

牧草アレルギーの対策
・手袋やマスクをして、牧草を扱う。
・空気清浄器を使う。
・ケージを置いてある部屋やケージをこまめに掃除する。
・粉末が出にくいペレットやキューブタイプの牧草に変える。
牧草の粉を体内に入れてしまうと、アレルギーを発症させてしまいます。牧草の粉を抑える工夫をしましょう。

まとめ


 うさぎの生活には欠かせない牧草。牧草をたくさん食べることで、健康的な生活を送ることができます。牧草について、こだわりが強い仔、どんな牧草でも食べる仔様々です。また、年齢を重ねることで、牧草の嗜好が変わることもあります。
 今は手軽に様々な牧草を入手することができます。自宅のうさちゃんに合った牧草を見つけてあげてくださいね。

講師名 anan

 子どもの頃から生き物が好きでした。今まで、ハムスター、インコ、モルモット、ハムスター、デグー、うさぎ、犬、ウーパールーパーとたくさんの動物と生活してきました。職場で飼っていたうさぎのお世話をしていたこともあります。
 以前我が家にいたうさぎは、垂れ耳のオレンジ色のホーランドロップでした。今でも家の近所のうさぎ専門店に通い、可愛いうさぎの姿に癒されています。将来はネザーランドドワーフを飼ってみたいです。
 

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