ビッグファイブの特性値からMBTIの性格タイプを計算してみた
まえがき
前回、ビッグファイブの各特性、ファセットとMBTIの心理機能の間に相関があることが示された。
今回は、その相関データを利用して、ビッグファイブの計測値から実際にMBTIの心理機能の傾向を数値化してみて、それが私の性格タイプ(ENFP)と一致するかどうかを確認してみる。
1.ビッグファイブ診断
ビッグファイブの性格診断には以下のサイトを利用した。
結果は以下の通りであった。
2.実測値(総合)
左から順に、神経症傾向(Neuroticism)、外向性(Extraversion)、開放性(Openness To Experience)、協調性(Agreeableness)、誠実性(Conscientiousness)。
開放性が顕著に高く、神経症傾向が極端に低い。誠実性が低いのもポイントである。
3.神経症傾向(Neuroticism)
左から順に、不安(Anxiety)、怒り(Anger)、抑うつ(Depression)、自意識過剰(Self-Consciousness)、利己的(Immoderation)、傷つきやすさ(Vulnerability)。
怒りが極端に低く、抑うつがそれに続く。私がここ数年怒っていない上に、度々躁状態に入ることは事実である。
4.外向性(Extraversion)
左から順に、親しみやすさ(Friendliness)、社交性(Gregariousness)、自己主張(Assertiveness)、活発度(Activity Level)、刺激希求性(Excitement-Seeking)、明朗性(Cheerfulness)。
明朗性が限界値に達している。対して、活動レベルが低いのが特徴と言える。
5.開放性(Openness To Experience)
左から順に、想像力(Imagination)、芸術的興味(Artistic Interests)、情動性(Emotionality)、冒険心(Adventurousness)、知性(Intellect)、自由主義(Liberalism)。
総じて高い。冒険心がやや低いか。
6.協調性(Agreeableness)
左から順に、信用性(Trust)、道徳性(Morality)、利他主義(Altruism)、協調性(Cooperation)、謙虚さ(Modesty)、共感性(Sympathy)。
つまり、私には謙虚さが足りていないということだ。
7.誠実性(Conscientiousness)
左から順に、自己効力感(Self-Efficacy)、秩序性(Orderliness)、忠実さ(Dutifulness)、達成努力(Achievement-Striving)、自制力(Self-Discipline)、注意深さ(Cautiousness)。
特に低いのは、秩序性と努力、自制心と言ったところか。否定する言葉は特に持たない。
8.計算方法
以下の図の相関データを最大値200、最小値-200として、1〜-1の範囲にスケーリングして、相関係数として利用する。
その後、上の各ファセットの実測値を中央値10を0に換算して、換算後の数値にそれぞれに対応する相関係数を乗算し、結果を合計することで各心理機能について合計値を把握する。
9.計算結果
計算結果は以下の通りとなった。
Ne:27.085
Ni :-3.58
Se:-5.864
Si:-32.06
Fe:24.53
Fi:5.09
Te:2.31
Ti:-21.215
上記を数値の高い順に並べ替えると、次のようになる。
Ne(27.085) > Fe(24.53) > Fi(5.09) > Te(2.31) > Ni (-3.58) > Se(-5.864) > Ti(-21.215) > Si(-32.06)
傾向として私の性格タイプ(ENFP)と概ね一致することが確認できる。
あとがき
今回のビッグファイブの診断については自己分析によるバイアスがかかっている可能性が考えられるが、私がENFPであるというMBTIでの診断も同様のバイアスがかかっているため、結果の一致に対して大きく影響しないと考えられる。
また、今回の結果から、ビッグファイブの詳細な診断結果がMBTIの類型論に転用可能であることが示唆される。
今後、性格傾向の変化などについてビッグファイブの視点から詳細を分析すると、何か面白いことが分かってくるかもしれないと期待されるものである。
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