幼い頃の夢

昔の夢って、意外と覚えていない。

人の夢は案外覚えていたりする。
今度結婚する幼馴染は、ずっと昔から保育士になるのが夢で、本当にそのまま、迷うことなくその道を歩んでいった。
絵が上手かった友達はお花屋さん。
お人形みたいだった友達はケーキ屋さん。

押入れから卒業アルバムのようなものを見つけた。
私の夢は歌手だった。

中学校の頃の夢は写真家だったことを覚えている。
高校の時は、装丁家か小説家。

本当に小さい頃は、お花屋さんとかケーキ屋さんとか「なんとか屋さん」なんて普通のことはつまらないと思ってた。
冷めた子どもに成長して、歌手とかスポーツ選手とか一握りの夢を追うなんて馬鹿らしいと思った。

それでも目指せるものとして思いついたのが、写真家や装丁家や小説家などの「なんとか家」だった。
もちろん、それも一握りだったから目指さず普通の就職活動をしたのだけれど。


働くまでは、みんな夢はなりたい人であって、雇われて働く人じゃなかった。
いつから、雇われないと、ニーズがないといけないと思うようになったのだろう。
自分が生みださないといけないと思うようになったのだろう。

夢を追いかけた友達はもちろん素晴らしい。
でも、お花屋さんだって、ケーキ屋さんだって素晴らしいのに。

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