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素人土木ICT#10【一通りのICT施工を終えて】

先日、当社初のICT施工(掘削工10,000m3程度)が完了し、残すは完成検査のみとなった。

起工測量⇒3D設計データ作成⇒ICT施工⇒出来形検測 というお手本のような一連の流れを体験できたことは、会社としても有意義であったし、関わった社員においても有意義なものになったのではないかと思料する。


一連の流れにおいて、唯一外注したのはRTK-GNSSを使用する際のローカライゼーションであった。こればかりはGNSSローバーが2発無いと不可能である為やむを得ない判断である。

さて、地場小零細土建屋が取り組むICT施工は、極力外注を避けて自社で完結させることが重要であると再三述べてきた。

例えば3D設計データ作成を外注すると、設計変更や修正の度に第三者を挟まなければならないし、発注の仕方によっては余計な経費がかかる。
ドローンを使用した空中写真測量等においても同様で、天候や現場状況により飛行・観測に多くの制限を受ける以上、外注は好ましくない。

今回殆ど全ての工程を自社で完結させたが、受注が見込めない時期からチョコチョコとICT技術に取り組んできた成果は十分に発揮できた。
TS習熟、空中写真測量習熟は特に効果が大きかったように感じる。

ICT技術はなにも一連の施工でしか意味が無いわけではなく、個々の技術導入でも有意義であることを確信した次第である。

管理区分添付図1

以下に今回ICT施工を実施して感じた問題点や課題を列挙する。
例によりテキトーなので、おいおい追加したりまとめたりしようかと思う。

〇受発注者間におけるICT技術理解度の乖離

これはいかんともしがたかった。今工事は地方自治体の試行工事であったためもあるが、なにせ話が通じない。
民のほうが圧倒的に実践を重ね進んでいるのでやむを得ない側面もある。
あまり詳しく書けない内容ではあるが、i -Consturuction適用範囲に関する協議を疑義無く確実に実施しておくことが重要である。

〇過剰管理

なまじmm単位まで監督、オペレータに表示されるため過剰管理をしがちであると感じた。
手元の不要がICT施工機械の「強み」であるので、精度を心配するあまり検測手元を常時張り付かせる事は避けるべきであろう。
所詮は機械なので、刃先精度が30mm程度に収まっていれば問題ない。(25mm程度は狙いたい)

管理区分添付図1

よほどの事が無い限りは平均値が規格値を出ることは無い。±0mm精度を狙ったところで不可能であるし意味もない為、規格値の50%程度以内を狙って施工する事がいいだろう。
既設物かつ残存させる物がある場合は、その周囲毎に適用範囲から除外する必要性も出てくる。現況に擦り付けるような箇所の管理は苦手である為である。
監督、オペレータ双方のICT機器や管理要領の認識の共有、特性の理解が特に重要である。
尚、様々な所で「ICT建機はど素人でも大丈夫」という触れ込みを見るが、完全に嘘である。騙されないようにしたい。

〇手待ち間の経費増大

これは恐ろしい。今回GNSS関係は全てレンタルだったので、一番恐れた事であった。1ヶ月でおおよそ40万程度の経費がアンテナ3発(移動局・基地局)で飛んでいくのである。ICT施工増額分はアンテナだけですっ飛んでいく勢いである。今まで以上の良好な段取りが必要になる。

〇データ管理

実際に施工をしていくと設計変更や3D設計データの小変更が続く。
コロコロ変わる現場であるとデータ管理も大変である。気づけば横断データは大量に積み上がり、どれがどれだか分からなくなった。
今回はICT施工、TS出来形、従来管理と3種類混用だった為でもあるが。
現場へのデータ提供も、従来のように「事務所に帰ってきてから入力」という風ではなく、クラウドやメールで共有しなければならないと痛感した。
速度感がダンチなのだ。
問題点洗い出し→即修正→即反映
このループを実現しないといけないなあと感じた次第である。
また、蓄積されるデータ量も結構なものになる。PCは性能の良いものが必要である。

とまあまだまだあるが面倒になったのでこの辺で今回は終わろうかと思う。

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