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《気まま和訳⑬》It's De-lovely [夜は夜もすがら(1956)]


なんて素敵な夜だろう!

GOAISATU

 お久しぶりです! 本当にお久しぶりです。

前回の投稿を見たら半年以上前だったので慄いています🫣

さて、何事も無かったかのように今回ご紹介するのは、以前も取り上げた[夜は夜もすがら(1956)]からの1曲。

同映画についての記事は此方からどうぞ👇🏻


🎬"zatsuna ARASUZI"_🍿

アメリカへ向かう船上で、を通じて出会ったテッド(ドナルド・オコナー)とパッツィ(ミッツィー・ゲイナー)。

友人ビル(ビング・クロスビー)らを交えたディナーで2人は意気投合し、夕食後テラスでテッドが口説くとパッツィも満更でも無い様子を見せる。 

しかし、「私たち初対面だから…」というパッツィの初心な緊張の様子に、2人は甘酸っぱくもなんとも気まずい雰囲気に。

「えっと...…散歩でもする?」
 彼女の提案にテッドも苦笑しつつも照れ、彼のエスコートで2人は夜の甲板へと繰り出すのだった。

🎬"SONG"_🍿

It's De-lovely

↑ちょっと前座が長くて台詞入りますが、ナンバーは(3:30)辺りから見ると入りが綺麗です◎

花のように可憐なパッツィのドレスにもご注目👀



🌸
I feel a sudden urge to sing
The kind of ditty that invokes the spring
なんだか急に歌いだしたくなった
春を呼ぶようなちょっとした詩でもさ

So control your desire to curse
While I crucify the verse
これから僕が滅茶苦茶な詩をうたっても
どうか、気を悪くしないでよ

This verse I've started seems to me
The "Tin-Pantithesis" of a melody
僕にとっては
"ティン・パンチテーゼ"(※)のメロディーさ

So to spare you all the pain
I'll skip the darn thing and sing the refrain
きみも今は力を抜いてゆっくりするといい
つまらないものは無しだ
僕はただ歌ってみせよう

Mi - mi - mi - mi - mi
Re - re - re - re - re
Do - so - mi - do - la - si

"I'll take it away"
「ご一緒するわ」

The night is young, the skies are clear
And if you want to go walking, dear
夜はまだ早い 空も晴れわたってる
ねえきみ、もし散歩したい気分なら

It's delightful,
it's delicious,
it's de-lovely
こんなに愉快で 心地よくて 素敵な機会はないよ

I understand the reason why
You're sentimental, 'cause so am I
きみが感傷的になってる理由もわかるよ
なぜって 僕もそんな気分だからさ

It's delightful,
it's delicious,
it's de-lovely
ああ何て 愉快で 心地よくて 素敵な夜だろう!

You can tell at a glance
What a swell night this is for romance
今夜はロマンスにはもってこいの夜だって
ひと目でわかるはずさ

You can hear dear Mother
Nature Murmuring low,
"Let yourself go!"
愛すべき母なる自然が
穏やかにざわめくのが聞こえる
「さあ やりたいようになさい!」って言うんだ

So please be sweet, my chickadee
And when I kiss you, just say to me
だから愛しい人、美しい歌声を聞かせておくれ
それで 僕がキスしたら
ただこう言ってくれたら嬉しいんだ

"It's delightful, it's delicious,
It's delectable, It's delirious,
It's dilemma, It's de limit,
It's deluxe, it's de-lovely"
「愉快で  (心地よくて)
楽しくて  (夢見心地で)
悩ましくて   (でも最高で)
贅沢で...ああ何てすばらしく素敵な気分なの!」


(👆🏻2人で揃った、まるで無重力な軽やかなダンスに注目です👆🏻)


that's yourself go
もう 心地よさに身を任せてしまおう

So please be sweet, my chickadee
And when I kiss you, just say to me
だから愛しい人、美しい歌声を聞かせておくれ
それで 僕がキスしたら
ただこう言ってくれないか

"It's delightful, it's delicious,
It's delectable, It's delirious,
It's dilemma, It's de limit,
It's deluxe, it's de-lovely"
「愉快で  (心地よくて)
楽しくて  (夢見心地で)
悩ましくて   (でも最高で)
贅沢で...ああ何てすばらしく素敵な気分なの!」



(※)"Tin-Pantithesis"...おそらく造語。
「ティン・パン・アレー(🇺🇸の地名。ミュージカル音楽会社が集まり、銅鍋でも叩いているような喧しさだったとか)系の音楽」と「アンチテーゼ」の掛詞でしょうね。

「僕のいまから歌う唄は、量産された流行の音楽とは違うんだぜ」みたいなことをお茶目に表現してるんじゃないかなぁ🤔

🎬"They are lovely"_🍿

うう、2人とも可愛い…!!
爽やかでロマンチックかつ、オコナーの声がとても優しくて、作中曲の中でもいちばんこのナンバーが好きです🫰🫰

ミッツィーが高身長 & オコナーが細身 なのでこの2人が並ぶといわゆる「男女ダンスペアの体格差」みたいなものが無くなるのが好みが別れそうですが、個人的にはオコナーの魅力は身軽で女性側と同じ速度で動きつつリードできる軽やかさだと思ってるので、むしろ! 今回のナンバーではミッツィーとのシンクロした動きによって、彼のポテンシャルが存分に生かされているのではないでしょうか…!🤗
あとこの2人はダンスの癖も似ていて可愛いです。


余談。
この後、テッドがパッツィを部屋まで送り届けた時にはもう朝になっていたようで、船室の前で別れる時に「Good night…, good morning?」と言うシーンがあります。
 この映画、邦題が「夜は夜もすがら」という原題(Anything Goes)とはかけ離れたものなんですが、もしやこの台詞からとっているのかも…??と思ったり😌

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