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家計を主体的に考えるためには、時間が必要

1.家計のB/Sを作ってみた

2021年末からの年末年始は長めのお休みが取れたので、今までP/Lしか作成していなかった家計について、B/Sを作ってみました。

P/Lはその1年で何にお金を使ったかを見える化しますが、B/Sを作る場合、計算済み1年分のP/Lの結果は、右下の「純資産」の増加でしかなく、左側の「資産」については、現預金の合計に加えて、保有する金融資産や不動産の現在価値も必要です。右上の「負債」には、住宅ローン、オートローンなどの残高が含まれます。

また、今回我が家で作成したB/Sでは、2021年末時点のものを作った上で、将来要素も組み込みました。具体的には、「資産」には、これから受け取る給与総額、年金受取見込み額、金融資産の見込み額(どれも、超ざっくり)を記載し、「負債」には、教育費、100歳までの生活費を記載しました。

2.家計のB/Sを実際に作ってみて感じたこと

C/Fは、2013年から作り始め、結婚後も継続していました。C/Fの黒字目標額(我が家の場合、住宅ローンの前倒し返済目標額)を設定し、そのために我が家に合った予算項目と予算額を数年かけて調整の上で設定(例えば食費年間70万円、生活用品30万円、光熱費◯万円、ケータイ代◯万円、家族旅行代◯万円、家族交際費◯万円、子ども用予算◯万円 等)し、予算の枠内で出費を管理し、黒字目標を達成し、自分としてはここ1-2年、かなり満足していました。
が、B/Sを作ってみると、新たな発見、課題が見つかりました。
それは以下のようなものです。
・今後予定している大きな出費(特に子どもの教育費)をどのように捻出するか。
・今の我が家の資産価値と、将来の見通しは?
・人生100年時代を踏まえると、今の家にずっと住み続けるのか?そうでなかったら、どのタイミングでどんな家に住む?
・老後はいつからで、どこでどのように生活するか。
これらはどれも家計を破綻させることなく、満足度の高い人生を送りきるために(少なくとも我が家にとっては)必要なことです。特に住居費、老後資金は、子どもの教育資金を捻出した後にも続く話であり、家族で定期的に話し合い必要性を改めて感じました。C/Fは過去を踏まえた現状は分かりますが、将来の不確実性に対する不安解決には繋がっていませんでした。加えて、この作業を通じて、我が家にとって老後資金についての重要な課題に気付きました。それは、老後前後の10年程度の入出金状況の不確実性が非常に高いこと。積み立てNISAの非課税期間満了、昔(意識せずに)契約した個人年金の支払い開始、そしてそもそもいつまでどのように働き、給与所得を得るのか。ここは引き続き、管理の方法も含め検討が必要です。
こうしてみると、「家計のB/Sを考えることは、家計の過去実績を踏まえ、今後の人生について主体的に考え行動するためのスタートラインに立つこと」だと感じました。

3.自分に合った家計管理を見つけるには時間がかかる


世間では、教育費貧乏、老後破綻といった話題がニュース等で取り上げられることがあります。そうなりたくない、と思いつつも、差し当たって自分が何をしたらよいか思いつかず、日々の忙しさに追われ、いつの間にか忘れていきます。(少なくとも私はそうでした💦)
「差し当たり何をしたらよいか分かっておく」ためには、家計の現状を把握し、将来の見通しを立てておくことが必要と考えられます。
我が家の場合には、C/F作成開始から将来の見通しの(超ざっくりな)策定の開始までに7年も掛かりました。過去5年以上に渡り、何冊もの家計管理の書籍を読んできましたが、結局、ジブンゴトとして考え、行動するのには、この作業の必要性に自ら気づく必要があるのだと思います。
それぞれの家庭に合った年間家計の定常状態の金額感をイメージし、管理しやすい項目を決め、予算を策定し、実際に管理するには数年かかるでしょう。将来をざっくりと見通すにも相応の年月がかかりますし、こちらは何度も軌道修正が必要となるでしょう。
自分や家族だけで考えるのも大変なので、FPの方に相談したらよいのでは?と思われる方もいるかもしれません。彼らは我々の夢や希望を聞き出し、それを平均値等を用いて金額化し、持続可能な家計にするための提案をしてくれます。ただ、こんなにも生き方の多様化が進んだ今、人生における価値観に基づく優先順位の置き方およびその程度(予算などの意味で使っています)は十人十色と考えられます。我々自身にも、どのような人生を送ると自分の幸福度と満足度が上がるのか、評価軸を持つことが求められています。
このような自分の人生における価値観の評価軸に気付けるようなプログラム(または授業)を子どもの頃から継続的に受けることが出来たら良いのに、そして、そんなプログラムを作りたいと気持ちを新たにした2022年の年初めでした。

長文お読み頂きありがとうございました。

※あまのこさんのイラストをお借りしました。ありがとうございます😊

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