蒸し暑くてやだなって話
髪の毛がいうこと聞かないusaです。小説風日記です。前回はちょっと長すぎたのでちょっと少なくします。初回小説風日記の前日譚みたいな感じです。ほいじゃ。
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やる気のない扇風機の音以外に何も聞こえない自分の部屋。布団と別れを告げて起き上がる。とりあえず伸びてから考えよう。猫の鳴き声にしては猫に失礼な声を出して私は布団を整える。整えた布団が盛り上がっているところにダイブ。ふわふわで意識が遠のいていく……「いつまで寝てんの!」体の下から布団を奪われて私と布団は再び別れることになった。悲しみのあまり再び声をあげた私を無視して、母は洗濯物を干しに行った。
悲しみで目をこすりながらリビングへ行くと、テレビではニュースをやっていた。あまり面白くなさそうな話題しかなかったのでチャンネルを変えて、好きな芸能人が出ている番組にした。毎日プレゼント企画をしてくれる優良テレビ番組らしい。そこではグルメ特集をしていて、お腹がつい反応してしまった。あからさまに食べてくださいと言わんばかりの食パンが置いてある。焼くか、生で食べるか。昨日も同じ配置にあったことを思い出して焼くことにした。パンをトースターに放り込む。これで朝ごはんについて考えることは無くなったと思うだろう。しかし本題はここからである。何を付けるか。まず選択肢を作るために冷蔵庫を慎重に開けて偵察する。ジャムとバターを発見。定番中の定番。今やテレビで見ない日はないほどの人気コンビである。続いてどこかのCMでやっていたオリーブオイルと塩。前シーズン「パンに合うもの決定戦」で全3品(マヨネーズ、醤油、オリーブオイル)の中から見事MVPに選ばれた実力派コンビである。一騎討ちだ。私としては人気がある方を選んだら着実に美味しいと思う。普段の私ならそうするだろう。だが今日の私は違う。冒険心が勝ってしまい、これでオリーブオイルと塩に2連覇を許してしまった。ちょうど試合終了のリングが鳴った。「ん、まい」モシャモシャとパンを食べていると時計が10時をお知らせしてきた。そういえば今日は出かける用事があったんだった。焦りからか、それとも自分のバッグの小ささからなのか私は飲み物を持ってくるのを忘れてしまった。気づいたらもう駅の方が近い。ええい!買おう!私は脳内会議なんて開かずにただがむしゃらに自転車を漕いだ。
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