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意外と差がある資料検索スキルを高めるコツ

こんにちは。以前の記事で若手でも過去の資料を即座に取り出し、ベテランの記憶に頼らなくても活躍できる仕組みについてご説明しました。今回は資料の検索スキルを高めるコツについてより具体的にご説明します。

資料の取り出し方といえば、従来のフォルダ管理であれば、目的の資料が”ありそうな”フォルダを片っ端から漁ったり、フォルダの中身を一つ一つ開いたりすることがありますよね。もしくは”ありそうな”場所が全然わからずに、ベテランさんに聞いてしまうなどのやり方をしている方が多いようです。

実際こんなやり方でいまだに1回の資料探しに数時間かけていると聞くことが結構あり、これがほとんどの設備保全の現場なのかなと思います。

そこで提案したのが検索エンジンを利用した方法でした。資料が電子化され、その資料に書いてある文章がコンピュータに認識され(OCR処理などとよばれます)、単語に分割され、単語の数がカウントされると索引ができました。索引ができると好きな単語を入れると、即座にその単語が含まれるファイルをリストすることが可能になりました。

さあここからです。残念ながら、検索できるようになったからと言って即座に最高の状態になるわけではなりません。ここからいろいろな工夫が必要になってきます。その一つ目の課題が”検索スキル”です。これは慣れの部分が非常に大きいので、様々なキーワードを検索して試していきながらどのようなケースでどのような単語を入力したらよいという感覚は身についていきます。ぜひ手を動かしながら検索スキルを高めてください。

といっても、実際の現場では検索キーワードを入力する画面で、「どんな単語を入力したらよいのか?」と戸惑ってしまう方も少なくありません。

今回は検索スキルを高めるちょっとしたコツについて記事にさせていただきます。

ちなみにネットで探すとこんなものがヒットしました。いろんな機能あるんですね。

適切な検索キーワードを入れられるようにするコツは多少の業務知識と、中に入っている資料がどのような内容の資料かを想像することかなと私は思っています。

1.多少の業務知識

たとえば何か聞いたこともないような言葉に遭遇した時、みなさんはどのような行動をとるでしょうか?

JDLAなんかもまさにその例の一つです」

たとえばこんな文脈でポンっと飛び出してくると「は?なにそれJDLA?」と普通はなるわけです。こんな時、手もとにスマホがあれば気になれば検索するかもしれません。この時の検索キーワードはもう「JDLAって何?」という気持ちだし、それ以上のことを検索しようと思わないですよね。当然この場合検索キーワードには単語が一つ”JDLA”と入れておしまいです。

JDLAの詳しい説明はこちらのページから確認いただけますが、実はJDLAとはAIの資格認定をしている一般社団法人なんですね。もしそれがわかっている人であれば、例えば「JDLA 理事長」とかもう一歩踏み込んだ言葉を入れるかもしれません。より早く、具体的な情報にアクセスするためには予備知識があるほうが良いのです。

設備保全の業務の中でも、同じことが言えます。たとえば「コンプレッサー」という単語の意味や形を知らなければきっとその設備について検索するときの語彙は少なくなってしまうでしょう。検索できる環境があったとしても何を入力すればよいかわからないわけです。せいぜい「コンプレッサー」と入力する羽目になってしまいます。実際は保全の現場ではコンプレッサーのベアリングの交換時期なんかはポイントですよね。

このように、探したい対象がなんだかよくわからない時には良い検索キーワードが思いつきません。ですのでチーム内で保全設備に関する知識にばらつきがある場合は、一緒に設備のメカニズム、目的、部品の名前、よく問題になるトラブル、保全業務プロセスなどについて学習を深めたり、簡単な用語集も検索できるようにしておくと資料検索スピードが底上げされます。


2.探したいのはどのような資料か?

次に大事なのは、自分が探している資料は、具体的にどのような資料の中に含まれているかを想像することです。

たとえば、コンプレッサーについて過去のトラブル事例を探したいと思ったとしましょう。

「コンプレッサー トラブル」

こんな単語を入力したくなりますよね。この時に気を付けたいのは、自分が検索している対象はいったいどんな資料だろうか、その資料はどのような形式になっていて、どのような単語が使われているのかというところも気を付けたいポイントです。

トラブルという単語ではなくて、「事故」という単語かもしれないし、具体的なトラブル事例でないとヒットしないかもしれません。例えば、「き裂」とか「振動」とかそういうもう少し具体的な単語をキーワードに入力しないといけないかもしれません。

以上のようなところは、ちょっとしたコツですが、検索スキルを高めるために有効です。

上記のことをトライしていただいた上で、さらに使う人にとって便利な仕組みはいろいろとあります。辞書登録、キーワードサジェスト、ユーザごとのカスタマイズ、図書のリコメンドなどです。このあたりはまた別の機会に記事にまとめますね。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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