陰謀論
家族が陰謀論にハマっちゃったという漫画を目にした。陰謀論て、謎の諜報機関とか悪の組織の暗躍とか、映画やドラマの見すぎな人の発想なのかなと思ってたけど、割と深刻な話だった。
幻覚とか妄想、あるいはカルトに近いもののよう。
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陰謀論とは何かという説明で、秀逸なものがあった。
世界ではたくさんの出来事が起きている。
一つの出来事を取り上げると情報になり、
いくつかを直線で結び合わせると知識になる。
しかし、陰謀論は、点と点を自由な線で結んで勝手に絵を描くこと。何でも勝手に描けてしまうのだ。
人間の考えって不思議だ。疑う人は、目に見えない敵と戦いながら、妄想の中でひとりで困った顔をしている。何でもヒントになり、かつ犯人はどこにもいない。恐ろしくも悲しい妄想。
人はやはり見たいように世界を見、思い込むままに人を見ている。
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ふとバガボンドのワンシーンが浮かんだ。疑いと怒りと不安に囚われた又八が、武蔵に対して酷い妄想をぶつける。武蔵は又八を拳で殴りつける。翌朝、昨日の出来事を思い返しつつ、こう呟く。
お前の頭ん中の物語
その物語こそが
お前自身の姿を
映してる
あなたはどんなメガネをかけているのでしょう
陰謀論は別として
あなたの頭ん中の物語
その物語こそが
あなた自身の姿を
映してる
物語、かぁ
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