2018年10月の記事一覧
『味はひとつ【改】 』
とある冬の、下町の商店街。
「へぃらっしゃい!」
食事時を過ぎたラーメン屋に、男がふたり。
学生風の若者と、眼鏡をかけた小太り中年の組み合わせ。
ふたりはカウンターに腰掛ける。
「ラーメンふたつ」
注文を受け、麺を茹で始める店の大将。
その様子を一心に見つめるふたり、他の客とは明らかに違う。
(何だこの気迫!?ラーメンマニアか!?)
そうならば、大将も負けじと気合いを込める。
店主
詩 『オランウータン』
無意味の意味を探るなんてナンセンス
青空はそのままでいいじゃないか
僕は野いちごのそのままを味わい
白い雲を写真に撮る
積雲なんて知らねえよ あれはシュークリーム
教養はファンタジーを砕かない
草野球の あの空へ放つホームランの喜びを
数値化するなんてナンセンス
感じるままにガッツポーズ
あなたの手料理の素晴らしさを
グルタミンだけで解説するなんてナンセンス
おかわり おかわり ごはん3杯