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中嶌まり
2018年6月12日 00:23
「こういうの変だと思うの」 リェイジャは1冊の古本を読み終えると、目の前の友達、クオェウハを見る。 「確かに、歴史の一部において、君の種族は悪者とされていた」 クオェウハの銀色の眼、とても透き通っている。リェイジャはその奥を思う。 「『あかずきんちゃん』も、『七匹の子ヤギ』も、あなたがそんなにがっかりするなら、私がお話を書く」 そう言いながら、リェイジャは長い耳をぴくぴくさせ、うれしそう