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同時双方向の授業を体験してみた結果(学生側がカメラマイクなしの場合)を話す。

どうも、3日間の集中スクーリング(5コマ×3日間)を入れてしまい「計画性がない!」ことがわかってしまって慌て始めた(もち)です。何事もなく終えたからまだよかったものの、集中スクーリングを終えたあとの出勤がやたら億劫になったのは言うまでもありません。ほんとうの話です。
なるべく同じ担当教員にしよう、などと考えたらこのザマです。自分が選んだやり方だから別にいいんですけど。

noteのコンテストかなにかで「通信制でも学んでることは同じ」みたいなことを書きました。ただオンライン授業(ネットで受けられるスクーリング)について詳しく書いたわけじゃないんです。元記事なんて途中から感想になってるから「なんだよこいつ伝える気ゼロ」ってなってるかもしれないですね。

ですけども。ですけども!!
大学が設ける推奨環境によって授業の受け方が違うから、どの環境が一番いいかを比較することはできません。なので、私が書けるのは

教員(カメラ・マイクあり) 学生(カメラ・マイクなし)

での環境についてです。
これしか書けません。だって「SOBAマナベル」の環境しか知らないんですもん。私が通う八洲学園大学は、この「SOBAマナベル」を使ってスクーリングをしてます。

双方向授業ってなに?

「授業」って聞くと、教室があって、先生と学生がいて、板書したり説明聞いたり…をイメージしますよね。
その「教室」を、オンラインでやるというものです。今で言えばGoogle meetsとかzoomとかで知られる「ウェブ会議(両方ともカメラマイクあり)」を使う大学とか、また別のシステムを使うところもあるみたいですが。

例えば,「他者と共に学ぶ感覚」,「発言・ 質問のしやすさ」,「コミュニケーションの とりにくさ」といった要因に関しては,教員 と学習者の間で質疑応答などのやり取りを増 やしたり,ブレイクアウトルーム機能を用い て学習者同士が意見交換をする,あるいは画 面共有機能を用いて学習成果を共有する活動 を多く取り入れたり,チャット機能による発 言や質問を奨励したりするなどして,コミュ ニケーションの機会そのものを増やす取り組 みをすることは可能である。
同時双方向型のオンライン授業において 学習者の授業参加に対する意欲に影響を与える要因 より

J-STAGEに、同時双方向型授業に関する論文がたくさんあるんですけど、なぜか埋め込み失敗する、、仕方ないので一部抜粋という形で引用させてもらいました。
研究論文だから、硬いです。

同時双方向型とは、パソコンやスマートフォン、タブレットなどの機器を使用して、相手とリアルタイムで互いにコミュニケーションをとる方法です。 教室の中で行われている先生と子どもの「対面授業」を、そのまま電子空間に移動させるイメージです。
みんなの教育技術 より

少なくとも私は「オンライン授業=孤独との戦い」だと思ってました。なんといっても「学友の存在が見えない!」のがね。隣で一緒に勉強する、教室特有のひそひそ…がないんです。画面上は隣でも、実際の「隣」は…なので、孤独との戦いになりがちです。
私はパソコン必須だとばかり思ってましたけど、どうやらタブレットでもいけるようです。画面の大きさ、見やすさを取るならパソコン、手軽さを取るならタブレット、って感じになるのかなと思いました。担当教員が配布資料を使う場合はパソコンのほうが断然見やすいです。ほら、タブレットだと「PowerPoint(例です)で読み込んだ資料が小さくて見えねえ…!」ってことになるから。

顔は映るの? 声は聞こえるの?

Google meetsやzoomを使う場合は、双方にカメラとマイクが必要(設定でOFFにできる?)になってきます。顔の表情から理解してるかどうかを確認したり、ちゃんとやってますかみたいなのもチェックできるメリットがあります。授業中の挙手(質問がある時は手を挙げますよね)も、わかりやすく「はい質問」って言って実際に手を挙げただけじゃ伝わらないのが八洲が利用してるシステム「SOBAマナベル」です。
なんでって、SOBAマナベルは「学生側のみ」カメラとマイクが不要だから。

実際、私もやってみるまで「こっち映るんかな、、」などとドキドキしてましたが、そんなことありませんでした。なんと学生側(受講生)は、カメラマイクなしで受けられる! というのです。
(八洲学園大学だけかもしれないけど)これなら寝癖がついたままでも、なにか飲み食いしながらでも受講ができます。なぜって、カメラとマイクがないからですよ。こっちの顔は映らないし、声も聞こえない。食べてる表情は向こうに見えないし、咀嚼音も聞こえない!
私も実際に飲み食いしながら受けたことがありました。つまり、ある意味ではやりたい放題です。

「やりたい放題」とは書きましたが、誤解があるとまずいので補足します。ただぼーっとパソコンの前にいればいいや、というわけじゃないのです。
今、あなたが見て、話を聞いてるのは「大学の授業」というのを忘れないこと。これが大事。おそらくほかのシステムでもこれは同じだと思います。
(八洲学園大学だけかもしれないけど)積極的に参加(発言)してほしい系統の科目だと「〇〇についてグループに分かれて意見を出してみましょう」とか「これはどういうことだかわかる方いますか?」とかいった形で、突然教員から受講生に問いがふっかけられる、なんてことがあります。どこまで理解できてるのか、授業態度はどうかな、などの確認もそうですけど「ここテストに出すから覚えとけよ」な重要事項も、教員は「その場に学生がいる体で」しかも「ちゃんと聞いてるよな?」前提でふつうにしゃべります。
そこで疑問になるのが「授業中の発言」。マイクがないから発言できないんじゃない? それじゃあ一方向形授業(表現の仕方が違うかもしれない)と同じじゃないか、ということになってしまいますね。

授業中の発言は「チャット」を使っておこなう

SOBAマナベルだけかもしれないんですけど、カメラマイクなしで授業をしてて、疑問に思った時、あるいは細かく解説してほしい時はもちろんはあります。めっちゃあります。そういう時は「チャット」を使います。
リアルな「先生、質問があります!」を、チャットでやっちゃうのです。
チャットにコメントとして打ち込むと、リアルタイムで共有されます。教員はそれを拾って解説したり、授業の理解度を確認したりします。問題の回答を全員に書いてもらう時は、ほかの人の答えが見えちゃうからカンニングになるんじゃないかと思われがちですが、答えだけわかってもそこまでのプロセスがわからなければ理解できてない、ということになります。
あくまで、ほかの人の回答は「参考」に、パソコンの前にノートや配布資料などを置いとくのが正解です。っていうか教科書やら配布資料に沿って進める教員は圧倒的に多いから、手元に置くの必須です。
前項で書いた「〇〇についてグループに分かれて意見を出してみましょう」とか「これはどういうことだかわかる方いますか?」についての対話はすべてチャットでおこないます。声は聞けないし表情もわからないから、ほぼ文章のみで勝負ということになりますが、タイピングの練習にはなります。間違えても打ち直しはできるし、変な意味で取られることはないと思います。

「よろしくタイム」(開始前のあいさつ)

(八洲学園大学だけかもしれないけど)授業開始、約10分前後から始まる「よろしくタイム」(今つけました)。早い人は20分前くらいに「よろしくお願いします」を書く人もいます。
実際これで呼ぶ人いないんじゃないかと思うんですけど、「よろしくお願いします」と挨拶すれば、チャットはきちんと使えてることになります。音声の確認は出席者の名前を読み上げる形で確認されるか、チャットに「音声は届いてますか?」のような質問形式か、読み込んだスライド資料に「きこえる?」と直接書いてくることがあります。学生はこれに対してチャットで返します。教員によって確認の仕方が違うのもおもしろいところ。
ほら、このやり取りも「同時双方向」になるんです。講義を指定の時間「聞くだけ」は一方通行だけど、返事や反応が見られるのは、対面授業以外だと同時双方向授業の特徴になるのかなーと。

「よろしくタイム」で遊んでみた

で、この「よろしくタイム」の時に「よろしくお願いします」以外のコメントを書いたらどうなるのか? が気になりだしました。
2月末の集中スクーリングの12コマ目、3日目の2限だったか3限だったかの「よろしくタイム」に「よろしくお願いします」以外のコメントを入れてみました。
それは「この時間は眠くなりますね」「チョコつまみながら受けます」「梅の花を撮りに行きたい」です。
誰か拾ってほしいな〜…という淡い期待を込めました。長丁場の集中スクーリング、ちょっと遊んでみても…と思ったわけです。

1本目
「この時間は眠くなりますね」はほかの学生にも教員にも拾ってもらえませんでした。
2本目
「チョコつまみながら受けます」も同様。ちょうど集中力が迷子になる時間帯(14時40分〜)で、演習の真っ最中だったこともありスルー。
3本目
「梅の花を撮りに行きたい」を、ほかの学生さんが「梅の花、いいですね」で拾ってくれました!! 教員にはスルーされちゃったけど、それだけでハッピーにな気分に。そのあとのめんどうな演習も頑張れました、という実体験です。

まとめ

以上が、2021年秋から八洲生になった私が感じた「同時双方向授業」についての内容です。
八洲は「SOBAマナベル」でカメラマイクなしで受けられますけど、ほかに通信制を置いてる大学は違う可能性がある、というか使用するシステム自体が違うはずなので参考にできない部分も多いと思います。
ただ、授業前の「よろしくお願いします」はどこでもあるんじゃないかと思うんですよ。これから授業聞きます、のあいさつ兼ねるわけですし、これから一緒に学ぶであろう学生の姿も(文章のみですけど)確認できるわけですし。

仮に、このような形で「学習する環境」が学校以外の場所でもできるということが広まったとして。諸事情で通えない、あるいは集団生活が困難な特性を持つ人、まわりに馴染めなくて通学するのが嫌で辞めてしまった人でも、学びの選択肢ができるわけです。
私の場合は「お金」がないことを理由に現役での進学を諦めて、社会人になってから「どっかあるかな」って探してた時に、八洲との出会いがありました。
大学なので多少はお金を積むことになるけど、学び取れることはたしかにあります。通信制であっても「やってることは通学制と同じ」冒頭で引用した記事にも書いたとおりです。
気をつけないといけないのは、いろんなところで出してる「推奨ブラウザ」大学によって推奨されるブラウザが違うことと、もちろんオンライン授業で使うウェブシステムも違うということ。
周辺機器を揃えるのもたいへんですけど、環境が揃うと楽しくなるもんですね。

余談

3日間の集中スクーリングを終えて出勤した日、通信制大学の存在を知らなかった方に「3日間ずっとパソコンの前にいた」と話したら「通信制なんてあるんですか!」と驚かれました。

参考・引用サイト一覧

・同時双方向型のオンライン授業において 学習者の授業参加に対する意欲に影響を与える要因 稲 垣 善 律 (津 田 塾 大 学 学 芸 学 部 ) https://www.jstage.jst.go.jp/article/jaems/28/2/28_1/_pdf/-char/ja 参照日2023.2.26
・みんなの教育技術 https://kyoiku.sho.jp/68112/ 参照日2023.2.26

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