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♯12 スミス=ロウとマウントの特徴


 今シーズンのプレミアリーグでも印象的な活躍をしている2人。イングランド代表でも将来が期待されるこの2人について詳しく見ていこうと思う。

 2人のプレイスタイル

 スミス=ロウ、マウント共にパスワークに絡んだり、ドリブルで違いを生み出したりすることで攻撃の起点となるタイプだったが、今シーズンはそれに加えて得点に直接絡む動きが増えている。守備でも貢献出来る点も大きなプラスポイントである。

 どちらも似たタイプではあるが、2人がチームで任されている役割は微妙に異なる。スミス=ロウは主に左ウインクを任されていることもあり、左サイドでボールを受け、他の選手との連携から中央に侵入していくパターンが多く見られる。一方で、マウントの方は2シャドーの右を任されることが多く、右WBのジェームズが内側に入ってくることもあり、大外にいることが多く、そこからクロスを配給したり、裏へ抜け出したりするパターンが多い。

 スタッツ

 先述した通り、どちらも今シーズンは得点に絡むシーンが多く、スミス=ロウは17試合8ゴール•2アシスト、マウントは16試合7ゴール•4アシストを記録している。また、どちらも所属チームも好調で、19節終了時点でアーセナルは11勝2分6敗で4位(勝ち点35)、チェルシーは12勝5分2敗で3位(勝ち点41)につけている。

 さらに細かく見てみても、スミス=ロウの平均評価は7.37、マウントは7.48と似たようなスタッツとなっている。全体的にマウントの方がやや高いが、チーム状況を加味すれば、やはりほぼ同等と見ていいだろう。(あくまで今シーズンのみの話であり、過去の実績を踏まえれば、やはりマウントに1日の長がある)

 また、どちらも今シーズンは絶好調だ。スミス=ロウは現在、直近の3試合は途中出場にも関わらず、リーグ戦4試合連続ゴール中である。マウントも7節のノリッジ戦でハットトリックを達成しており、12節〜15節の間にはリーグ戦4試合連続ゴールも記録している。(ちなみにリーグ戦4試合連続ゴールを決めた選手の中ではクラブ史上最年少記録)

 両者の課題

 どちらも今シーズンに大きな飛躍を果たしたが、まだまだ成長過程であることは間違いない。スミス=ロウ、マウント共にチームの調子が悪いとそれに引きづられて試合から消えてしまうことが多い印象を受ける。ただ、これはほとんど選手がそうであろう。しかし、ワールドクラスの選手というのは、1人で試合の流れを変えられる力を有している。2人ともそのポテンシャルは間違いなくあるだけに、その域までいけると私は確信している。

 最後に

 両者共にチームだけでなく、今後のイングランド代表を引っ張っていく存在となるだろう。ただ、当然油断は禁物で、同じポジションには、マンCのグリーリッシュやフォーデン、レスターのマディソンとライバルは多い。また、現在チェルシーからクリスタルパレスにレンタル中のコナー•ギャラガーやアストンビラのジェイコブ•ラムジーなどの超新星も台頭しつつある。トッテナムのデレ•アリも復調してくれば間違いなくこれらの選手にも割って入るだけの実力はあるだろう。これだけの選手を有するイングランド代表でレギュラーの座を不動の地位にするためにも、これからもチームを牽引するような活躍を見せて欲しい。

 

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