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新規事業のシンボルを創って、育てる。ウルカモロゴデザインができるまで。

はじめまして!ツクルバの加賀谷です。

ウルカモでは、VIやコミュニケーションのデザインを担当しました。実は私、昨年の11月に入社したばかりで、ウルカモがツクルバで最初の仕事になります。

いきなりですが、まず仕事がひと段落した、今の感想を言わせてください。私、デザインの仕事をはじめてかれこれうん十年、ここまでワクワクさせてもらえたのは正直初めてだと思います。

というのもツクルバに来る以前は、ずっと受託でのデザインが主だったため、ゼロからサービスを立ち上げるような仕事に関わることがほぼありませんでした。そもそも世のデザイナーは、そんな事業の根幹に触れさせてもらえるような機会自体、少ないように思います。

この歳にして、こんな経験をさせてもらえるなんて、本当に運が良い。ずっとこんな仕事に、デザインで関わりたかった。。そんな今の気持ちが薄れてしまう前に、できるだけ多くの方に伝えたい。

ということで今回このnoteでは、私が関わった、ウルカモのロゴデザインの制作プロセスを中心に、紹介させていただこうと思います。

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デザインをしてもらった人

さて、ロゴデザインを任されたものの、私は前職まで、オンスクリーンメディアのコミュニケーションデザインを主業務としてきたため、本格的なVI設計の経験はありません。

ただ前職で、企業のブランディングに特化したデザイン会社に出向していた時期があり、その時の同僚に相談することにしました。

岡室さんプロフィール

今回のデザインをお願いしたのは、グラフィックデザイナー岡室健さん。

過去、さまざまな企業のCI、VI、ブランディングを担当しており、適任ではないかと相談させていただきました。

出会ったのはもう十数年前になりますが、その時の出向先のデザイナー達は、よくデザインをするときに「デザインをシンボリックに」というようなことを口にしていました。今でもその時の言葉が印象的で、仕事をするたびに思い出します。

岡室さんいわく、それの意味するところは、

シンプルにアイコニックにするということではなくて、それ自体に触れた時に、そこにしかない新しい体験や驚きを作ること

と最近になって説明してくれました。なるほど。ということは、目に見えないものでもシンボリックでありうるわけですね。深い。。やはり自分はそこまで考えが及んでいないし、それを形する技術も長けているであろうと確信し、今回のロゴデザインをお願いすることにしました。

ウルカモのムードを考える

外部の協力機関へデザインを依頼をする際、通常のフローですとコミュニケーション全体の「ムードボード」を共有します。デザインのイメージを社内外のスタッフと認識合わせするために、ブランドパーソナリティーをビジュアライズしたものです。

ブランドパーソナリティー自体は、ウルカモと姉妹ブランドのカウカモのものが既にあったのでそれをベースとし、ムードボードの決定は、クリエイティブディレクターのkendogを中心に、デザイン責任者のqooと私の3人で議論しながら進めました。

私が議論する上で、大切にしたことは大きく二つで「カウカモDNA」と「新規性」です。前者は、ウルカモのターゲットにしようとしている層が、カウカモに近いということから、既にいるカウカモファンを巻き込もうという戦略的理由から。そして後者は、ウルカモが「ユーザー主体の投稿型プラットフォームでありながら、SNSでもCtoCのマーケットプレイスでもない」という唯一無二のサービスであることから、この二つを強く意識して議論を進めました。

つまりデザインで実現しようとしていることを簡単に言葉で言い表すと「カウカモを想起させつつ、目新しさもプラスする」となるわけですが。。議論の末、未完成ではありますがその時出来上がったムードボードは、以下のようなものでした。

  • 第一印象としては、新しくて現代的、でもフレンドリー

  • 白ベース、チャコールメイン、差し色にチェリーとグリーン

  • メインの写真はチャコール。その場合は色面を使ったりもあり

  • 余白とボールドな感じに有機的なあしらいを加えて少し外す

基本はカウカモのデザイン思想やカラーパレットを踏襲することで、カウカモDNAを引き継ぎつつ、さらに不動産業界では見かけ無いあしらいをプラスすることで、目指そうとしたムードを醸し出すことができるのではないかと思いました。

時間も限られていたので、既に制作に入ってもらっていた岡室さんへ、急いでこの簡易ムードボードを共有。見てもらった、最初の感想は…

「思ったよりカジュアルですね!」

最初違和感がありましたが、よくよく考えると狙いは合っていると思いました。

実は私、数年前に不動産の売却を経験したのですが、最初の一歩がなかなか踏み出せませんでした。おそらく現状の日本の不動産売却において、最初の「査定」のハードルが最も高いのではないかと思います。

したがって「思ったよりカジュアル」というのは、ウルカモの目指すべき第一印象ではないかと思うのです。ということでムードボードが不完全ではありつつも、一旦そのまま進めていただくことにしました。

ウルカモのロゴデザイン

そして岡室さんからのロゴデザイン第一稿がこちら。

我々もまだロゴに関しては、全くイメージが絞れていなかったため、かなり幅広くデザインのバリエーションを作っていただきました。全てのデザインに関して、以下のような思いが込められているそうです。

「何に飛びついたり、受け入れられたりするかわからない世の中なので、このサービスも業界のスタンダードになる可能性を秘めていると思いました。

 そんな思いから、ロゴデザインは目新しいけどニッチなものには見えない、堂々とした佇まいを目指しました。」

なるほど。。今回のようなサービスのロゴを制作する場合は「新規性」をアピールしたくなるのが常で、ユニークな造形に走りがちなのですが、目指すべきもっと先を見据えていただいたようで。感謝です。

どの案も良いデザインばかりだったのですが、中でも目を引いたのがこちらのアイデア。

岡室さんいわく「YouTubeのアイコンのように、大きくて新しい概念のような印象のデザイン」を目指したとのこと。弊社のビジョンである「やがて文化になる事業」を想起させる、良いコンセプトだと思いました。そして正に、ウルカモのアイデンティティーに相応しいデザインとも思いました。


見せていただいたその場で、このアイデアをブラッシュアップしていくことに決定し、まずロゴマークのブラッシュアップに際してリクエストした内容は、以下のようなものでした。

  • たまごのモチーフを入れたい

(たまごの意味については、CD kendogのnoteを参照)

  • 不動産サービスとわかるようにしたい

  • ユニークさをプラスしたい

最初の二つは、わりと早い段階でクリアすることができたのですが、最後の「ユニークさをプラス」というのが難を極めました。単純に形状を複雑にしていけばユニークにはなっていきますが、コンセプトからズレていってしまいます。

ウルカモにおける「ニッチに見えない」ユニークさとはどの辺りか、その塩梅を探っていただくこととなりました。

最終的に、導き出していただいた答えがこちら。

「ギリギリシンプルなアシンメトリー」

どっしりとした佇まいの中に、どこか抜けがあって、ムードボードに定めた正に「新しくて現代的、でもフレンドリーな第一印象」が具体的な形になった瞬間だったと思います。

ウルカモのロゴタイプ

続いて、ロゴタイプのブラッシュアップでは、以下のようなリクエストをさせていただきました。

  • 単体で見た時の、信頼感を上げたい

  • ブランドパーソナリティーの中の「アーバン」な要素をプラスしたい

アーバンな印象を作るために、手を加え過ぎるとカジュアルな印象になってしまいますし、安易に明朝体を採用してしまうと、クラシカルな印象になり、アーバンなイメージから遠ざかってしまいます。検証の末、オーソドックスなゴシック体が中ではしっくりきそう、というところまで行き着いたものの、どこか味気ない。。

そして粘りに粘って、信頼感とアーバンの同居を実現させた、岡室さんのアイデアがこちら。

「強さと柔らかさの融合」

このデザインを見せていただいた時は、同じデザイナーながら感動しました。「信頼感とアーバンの同居」というのは、言葉にするのは簡単ですが、両者が相反するものゆえ、頼んでおきながらビジュアル的に共存させるのは難しいのではと思いました。でもその二つを全く違和感なく、融合させることに成功してます。非常にわかりずらいのですが、ところどころ文字の角を丸く削ったり残したりすることで、全体としてはどこか新しい印象を作り出しています。お見事!

こうして、ウルカモのロゴデザインが完成しました。

おわりに

この仕事を振り返ってみると、デザインとの向き合い方が、ツクルバに入社する前と後で随分変わったように思います。例えるなら、他人の子供の名付けと自分の子供の名付けくらい、向き合い方に違いがあります。前者は、名付けて終わってしまいますが、後者はその後もずっとそばに寄り添い、見守っていくことで完結します。今まで、デザインは「創る」イメージでしたが、今は「育てる」感覚により近く、創り終わった今もワクワクが止まりません。

ウルカモのロゴは、岡室さんのおかげで素晴らしいデザインに仕立てていただきました。しかし、それを生かすも殺すも私たち次第。良いデザインが本当の意味で完成するのは、私たちがこのデザインをしっかりと見守り「育て」続けた、まだまだずっと先なのだと思います。

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