大学問題研究所所長/阿部 功

■1971年/京都大学大学院経済学研究科博士課程修了■1971年~2008年/大阪薬科大学勤務… もっとみる

大学問題研究所所長/阿部 功

■1971年/京都大学大学院経済学研究科博士課程修了■1971年~2008年/大阪薬科大学勤務(都市経済学、環境経済学、医療経済学、英語等担当)     ■2010年/大学問題研究所所長就任 https://www.ursrch.com

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第11回シンポジウムのご案内

大学問題研究所では、2023年11月15日(水)にキャンパスプラザ京都にて第11回目のシンポジウムを開催することになりました。 危機の時代の大学経営2023 『我が国の高等教育改革の現在と将来』 皆さまの多数のご参加をお待ちしております。 詳細は大学問題研究所のサイトをご覧ください。 ursrch.com

    • 大学全入時代と高等教育の将来像(3/3)

      「国際通用性」のある教育・研究力の強化に向けて 先日発表された新型コロナを始めとする過去一年間の感染症研究の発表論文数は、いわゆるG7諸国の中で最低であり、1位のアメリカの1割にも満たない件数である。大学にとどまらず我が国の研究機関が「先導性」において国際的評価を高めなければ、この「質保証」に関わる論議は、単なる画餅に堕するものとなるであろう。  大学の研究力の向上のためには、10兆円ファンドのような財政支援が行われることになったが、有効な施策としてそれに息を吹き込むには何よ

      • 大学全入時代と高等教育の将来像(2/3)

        「大学設置基準」の改編の流れ「グランドデザイン」と、その実現に向けた政策集「教育未来創造会議第一次提言」、更には昨年公表された「新たな時代を見据えた質保証システムの改善・充実について」(以下「質保証システムの改善・充実」と略記)にしても、将来社会を展望した上で、現状の高等教育が抱えている諸課題、諸矛盾に対する「解」を一定程度提示している。  かつて、新制大学の創設・改組に向けて緊急避難的に定められた「大学基準」(1947年)並びに「大学設置基準」(1956年)による標準的で無

        • 大学全入時代と高等教育の将来像(1/3)

          はじめに  昨年末「社会保障・人口問題研究所」から発表された2022年度の出生者数は80万人に達せず、「2040年に向けた高等教育のグランドデザイン」(2018年発表、以下「グランドデザイン」と略記)が予測した2040年の18歳人口88万人を大きく下回る見込みとなった(2022年は、112万人)。  その結果、大学進学者が現状の60万人前後で推移すると仮定すると、大学進学率は、75%に達することとなる(文科省の推計では、進学率は2017年をピークに減少局面に入り、2040年

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