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ブサイクであればあるほど愛着がわく、雑飯の心地よさ。我が家の定番雑飯5選。

雑飯。
ズボラ飯。
手抜き飯。
呼称はいろいろありますが、そこに存在する定義は
・映えなんて価値観は皆無、見た目の配慮は一切なし
・つくる労力は極力排除
・自分にとっては抜群に美味しい
と言ったところでしょうか。

レシピらしいレシピは無いけれど、いつでも再現できる心強さ。
厳密に言えば、毎度再現できているか不確かだけど、それでも美味しく感じるという安心感。

万人にどう見えるかは気にしない、私が良いと思っていればそれで良いの。という、実際には行動するのが難しい”カッコいい人生のポリシー”を体現してしまっている雑飯。

心強くて、安心感があって、カッコいい。
なんだか雑飯って良いなぁ…最近、しみじみ思ってしまう私なのであります。

見た目重視、なんでも形から入るのが主義の私にも、定番雑飯がいくつかあります。どれも何度もつくり私の中で推敲され、定番に落ち着いた愛着ある雑飯です。

ということで、私の定番中の定番の雑飯を振り返ってみました。

私の定番雑飯No1は、おじや。

私の定番雑飯のザ・No1はなんと言ってもこのおじや。

必ず入れたい具は、えのき、ソーセージ、トマト、長ネギ、溶き卵。その時時で、冷蔵庫の掃除的に葉物野菜が入ったりします。和だしを使うこともあれば、コンソメを使うことも。味付けは塩のみで、食べる時にポン酢をたらします。

「病は寝て治せ」が方針の実家だったので、子供の頃に風邪を引くと、だいたい2〜3日学校を休んで寝込んでいました。その時に母親がつくってくれたのが鍋いっぱいのおじや。私はお粥が好きではなかったので、母親が刻んだ白菜や椎茸、長ネギなど、野菜をたっぷり入れておじやをつくってくれたのです。(そういえば、母のおじやには溶き卵ではなく、崩したゆで卵が入っていました。何故だろう…?)
寝込んでいる間は飽きずにそのおじやを食べ続け汗をかき、最後の方はご飯が形を無くし「のり」のようになったおじやを食べる頃には風邪が治っている。めでたく完治したらその冬に二度と風邪をひくことはありませんでした。

多分この「寝込んだ時のおじや」がルーツなんでしょうけど、私の中で定番の具が決まり、寝込んでいない時でもちょくちょくこの定番雑飯のおじやをつくります。

昨年は海外出張が多かったのですが、海外で胃が疲れた時に食べたくなったのも、この定番雑飯のおじやでした。

具そのものの味を味わうための、雑飯パスタ。

最近は出番が少なくなったけれど、独身時代のお金がない頃の「ごちそう」だった雑飯パスタです。具は茄子、しめじ、ソーセージ、トマト。そしてやっすいパスタ。

ワタシ的なこだわりは、大好物の茄子は大きめにカットし歯ごたえを残す。これまた大きめに切ったトマトはクタクタなるまで炒める。
味付けはトマトのうま味、少々振ったコンソメの素、塩・胡椒。
パスタは少なめ、具は多め。

旦那さん曰く「味が薄い」らしいんですけど、具そのものの美味しさを味わう料理なので、後から付けた味が具そのものの味を上回ることは厳禁なのです。

先日、久しぶりにこの雑飯パスタをつくってみたんですけど、感想は「あれ、こんなに薄味だったかな〜」(笑)。この雑飯パスタを作っていた頃に比べて舌が肥えてしまったのかもしれません(苦笑)。

でもきっと、また食べたくなってつくるであろう、思い出の雑飯です。

切って、混ぜて、のせるだけ。面倒くさい時の救世主・雑飯。

特に夏に登場が多い雑飯です。トマト、胡瓜、茄子、長ネギ…野菜を切って、ごま油と鶏ガラスープの素を入れて混ぜて、素麺にのせるだけ。
(この日は、メレンゲをつくったあまりの黄身があり、見た目が豪華です)
お好みで、希釈しためんつゆをぶっかけてつるつるっと。

そうめんってすごいですよね〜。どんな具でも受け止めてくれる。
子供の頃はそうめんがあまり好きではなかったんですけど、大人になってからそうめんが大好きになりました。

こんな風に、冷蔵庫の掃除的な野菜炒めをのせて楽しむこともあります。ゆで卵をあしらってるあたり、これは雑飯ではないですね(笑)。そして私は、具が多めになりすぎる傾向があります。

野菜が食べたい…でもボリュームが欲しい時の雑飯。

この写真、手前は私の雑飯No1おじやです。後ろにあるのが、野菜が食べたいけどボリュームが欲しい時の雑飯です。
鍋にお湯を沸かして、豚肉スライスとレタスを一緒に湯がいてしゃぶしゃぶに。ごま油を混ぜてできあがり。簡単!
気分が良いと、長ネギスライスも追加されます。

雑飯と雑飯の組み合わせ、とってもリラックスできてビールも美味しくなります。(私はあまり飲めないので、試飲缶サイズが丁度良いです)

休日の朝ごはんによく登場する、雑飯スープ。

お酒が大好きな旦那さんが二日酔いの休日の朝や、昨晩は食べすぎたね〜という時の朝によくつくる定番雑飯スープ。
具は、わかめ、鶏ささみ、長ネギ、トマト、押し麦、溶き卵。だしは、わかめと鶏ささみ、そしてトマト。後から基本は塩で整え、気分で醤油や酒を入れて整えます。でも味付けはあくまで薄く。食べる前にポン酢を入れたり、梅干しを入れたりするので、基本の味付けはあくまで薄く。

鶏ささみや押し麦でそこそこ噛みごたえもあるので、食べた感もしっかりあります。我が家では「あのスープ」の名前で通っています。

我が家の「雑飯共通項」は野菜多めの味薄め?

こうまとめてみて、我が家の「雑飯共通項」は
・野菜をたくさん使うこと
・味つけは基本薄め

であることに気が付きました。

これはほぼ1日3食外食だった独身時代・新婚時代の私のベースが影響しているのかもしれません。味付けが濃くなりがち・野菜不足になりがちな外食中心だったので、家で気兼ねなくつくる雑飯は「野菜多めの味薄め」になったのかもしれません。

食いしん坊な私なので、結構食べごたえがあるものも多いなぁ…と思いました(笑)

そしてまとめてみて、意外とブサイクにならず見られる…?と思いましたが、それなりに見えるのはひとえに「うつわ」の力です。やっぱり「うつわ」ってすごい。

実家の雑飯ってなんだったかな。
旦那さんの実家の雑飯ってどんなのがあるのかしら。
そんな事にふと思いが巡りました。今度、聞いてみよう。

雑飯のレパートリーが多いほど口福感は増すし、テンションの低い映えもある。

冒頭にも書いたとおり雑飯は「心強くて、安心感があって、カッコいい」と思います。雑飯のレパートリーが多いほど、口福感は増すと思っています。

「映え」というとインスタグラムの影響から、華やかな?豪華な?手の込んだ?ものばかり想起されがちです。最近私は、その解釈に辟易しています。

確かにそういう「テンションが高い映え」も見ていて楽しいし、やってみて楽しいこともありますが

一方で雑飯や所謂茶弁(茶色いおかずばかり詰めたお弁当)などの「テンションが低い映え」というものもあると思っています。

そういう「テンションが低い映え」に、より、その人の人生のルーツや生活のルールが見えてくる気がしていて、相手を深く理解できるからこそ得られる「気持ちが落ち着くコミュニケーション」が増える世の中になることを願ってやみません。

ということで、これからも私はせっせと雑飯をつくり、我が家の雑飯のレパートリーを増やしていきたいと思います。そして、皆さんの雑飯もぜひ教えて下さい。

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