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【番外編】遅い夏休み、夫婦でクッキング・ツーリズムしてきました

2022年9月14日〜17日の3泊4日で夫婦で遅い夏休みをを取り、山梨県北杜市に行ってきました。

今回の旅は料理をすることもさることながら、人間だけでなく我が家の愛犬にとっても良い旅にしたいということで、宿の条件は

・ガス火が使えるキッチンがあること
・水回りがキレイであること
・小型犬2匹が同泊できること
・犬が走り回れる庭があること

の4点。
サラッと書いてあるけど、この条件をクリアする宿を、自分達が旅したい日程で探すのは至難の業。

今回は2ヶ月前くらいからAirbnbやネットの宿情報を探して、結果、Airbnbで小淵沢の古民家を見つけて予約しました。

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目の前はこんなに素敵な、開放感ある景色!
我が家も目の前は海なので、かなり素敵な開放感ある景色なのですが、山にはまた違った迫力と魅力がありますね。

エアコンもテレビもない、この宿での滞在がとても快適だったので<番外編>クッキング・ツーリズムとしてまとめておきます。

今回の度は、旦那さんに山梨の魅力を伝えたい。という想いから企画した

私はご縁があり昨年から山梨には仕事で何度か足を運び、今年に入ってからはほぼ隔週で山梨を訪れています。

その関係でクッキング・ツーリズムの1回目を山梨で実施しました。
クッキング・ツーリズムvol.1|まずは山梨で、えいや!でやってみた

旦那さんも勝沼あたりまではよく私に連れられて来ているのですが、北杜市はまだ未経験。北杜市は神奈川住民の我々からすると、日帰りで行くには遠すぎて、行くのに少々気合の要るエリアです。

だったら、まだ二人で海外旅行するタイミングでもなさそうだし、車で移動できる距離なら犬たちも連れていけるし、今年の夏休みはゆっくり北杜市を見て回ろうか、ということになりました。

道中のお昼は、久しぶりにおにぎりを握りました

我が家から山梨に入るにはいくつかのルートがあります。
横浜を通って東名→圏央道→中央道の最短距離ルート
R134で海沿いを走って茅ヶ崎から圏央道→中央道の映えルート

今回は気持ちに余裕があるので、映えルートで向かいました。
旦那さんから、久しぶりにおにぎりが食べたいというリクエストを承けたわまっていたので、朝早く起きて握りました。

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米3合で4つ。具は明太子一本入りと、ツナマヨ。
旦那さんには「大きすぎるだろ」と呆れられましたが笑、塩加減の塩梅もよく、またさすがの合羽橋 ぬま田海苔店さんの海苔を使いましたから、おいしいおにぎりができました。

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おかずはシンプルに、ゆで卵。
そして自家製の味噌麹を合えたきゅうりに、ケチャップソーセージ。
手づくりのお弁当って、なんでこうテンションがあがるんでしょうかね。
つくる前は面倒くささMAXだったけど、つくって良かったな。

滞在中のワイン調達は、山梨の入り口、大月にあるこちらで

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前回のクッキング・ツーリズムでも訪れたWine Cellar HASEBE さんで、今晩、宿で飲むワインを調達。
山梨にはそれこそワイナリーやセレクトショップがたくさんありますのでそこでワインを調達することもできますが、やはりなんと言っても日本ワインソムリエ協会理事の長谷部さんのお店ですので、私はセレクトを信頼しているのでこちらにかなりの確率で立ち寄ります。
私は山梨県に入ってすぐの上野原ICで中央道を降り、こちらに寄ってワインを調達し、大月ICからまた中央道に乗るというルートが気に入っています。

今回の旅では行きも帰りも立ち寄りましたので、合計4本ほど調達しました^^

晩ごはんの食材を調達して宿に向かう

初日の晩ごはんは「甲州牛」を焼く、と決めていました。

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甲州牛はこちらのミート池田さんで。
滞在中に予約していたレストランでも、こちらのお肉を使われているとのことだったので、気になっていたお店です。

お肉はオーダーしてから、カットし掃除してくれるので少々待ちますが、それもまたいい。スキな分量で買えるのは肉好きには嬉しいです。

そしてお野菜は、周辺の道の駅 
道の駅こぶちさわ
道の駅はくしゅう
を見て回って調達しました。

この日は平日、しかも寄ったのが午後だったので品揃えは少々寂しかったです。道の駅はやっぱり週末の午前に行かないとですね。

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ZELKOVAさんでは、翌日の朝用のパンを買いました。

宿に到着、さっそく晩ごはんをつくろう

宿のオーナーさんから遅くなると真っ暗で何も見えなくなるので気をつけて、と連絡を頂いていたので明るいうちに宿に向いました。

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さっそく広いお庭ではしゃぐ、我が家の犬。
なんかこのはしゃいでいる犬を見て、なんともいえぬ幸せな気分になりました、、、庭付きの家、欲しい笑。

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築100年の古民家ということでしたが、キッチン、トイレ、お風呂場はキレイにリノベされていました。

窓のあるキッチン、いいですよね。
この家はエアコンが無いので少々暑かったのですが、この窓を開けているといい風が入ってきて気持ちよかったです。

大きな冷蔵庫もあるし、オーナーさんもお料理が好きな方のようでLODGEのスキレットや大きなフライパンが仕上がった状態で置かれていたので、使わせていただきました。

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ミート池田さんで買った甲州牛のサーロインと赤身。
お肉が冷えていたので室温に戻しておきます。

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持参した調味料たち。
調味料は普段使っているものを使いたくて、旅には持ち運んでいます。
今回は、自家製の醤油麹、味噌麹も持参。今回の旅で大活躍でした。

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こちらが地元の食材でつくったディナーです。
甲州牛はシンプルにステーキにして、道の駅で買ったにんにく、自家製の醤油麹、塩漬けカンポットペッパーでいただきました。
野菜類はホイルでくるんで焼き、トマトの味噌麹和えと一緒に。

荷物をほどきながら1時間位で調理は完了、味も自分たち好み、なにしろ食事の時間が自分達で決められるのが自由でラク。
一度に食べきれなかったら、いったんお風呂に入って、晩酌のつまみとして食べるってこともできますしね。

朝ごはんは、旦那さん担当で目玉焼きと地元のパンを

今回泊まった宿はエアコンがなかったのですが、滞在中は良い天気ということもあり少々暑くて寝苦しい夜でした。

が、窓を開けるとなんとも気持ちの良い涼しい風が入り、虫の音も聞こえてきてコテッと熟睡…。ここ数ヶ月、夜中に目が覚めることが多かったんですが、朝までぐっすり眠れました。

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陽の光で目が覚めるなんて最高・・・!

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朝ごはんは毎食、旦那さんがつくってくれました。
八ヶ岳の卵で目玉焼き、ZELKOVAさんのバナナブレッド、味噌麹のスープに、昨晩の残り。
毎食こんな感じでしたが、結局、こういのは飽きないんですよね。

うちの旦那さんは朝ごはんの時間が決まっていたり、食べる場所に移動しなきゃいけないことを極端に面倒臭がるので、自炊宿泊はかなりフィットしているようです。

ここぞのレストランでランチ、新たな食材との出会い

北杜市には魅力的なレストランがたくさんあります。
都心を含め、さまざまなところでファンを魅了していたシェフたちが、移住してオープンしたレストランもたくさんあります。

今回は滞在時間の都合で、じっくり伺えるレストランに限りがあったので熟考に熟考を重ねて「ぶらん 八ヶ岳」さんでランチコースをいただくことにしました。

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前菜のいちじくと生ハム。
この生ハムがすばらしく美味しくて!
伺うと、近所のプロシュッテリアの生ハムとのこと。
・・・わー、この生ハム買って帰りたい。

ほかにも素晴らしいお皿をいただき、料理のインスピレーションをいただきました。
まあ、私は素人料理ですが(笑)、家で挑戦してみたい料理に出会えるのも楽しいのです。料理に興味を持ち始めている旦那さんと、家でどうつくるか話しながらお料理をいただくのも楽しいですしね。

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ぶらんさんは、ランチとディナーでひと組み限定のスタイルなので、この空間を独り占めできます。

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おいしいフレンチの締めは、羽釜炊きのたきたて白米と赤だし、ごはんのお供でした。こういうの嬉しい…。
ぶらんさん、本当に素晴らしい時間をありがとうございました。

暑苦しいポップが面白いスーパーにも行きました

ぶらんさんを後にして、向かったのはご近所のひまわり市場
こちら、社長のマイクパフォーマンスが面白いということで話題のスーパーです。

そして品揃え豊富な店内を見て回っておもしろいのが、暑苦しいポップ(笑)。

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茄子好きなので、つい買っちゃいました。

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味噌麹にあいそう…ということで、こちらも買いました。

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これもなんか引かれて買っちゃいました、最中の皮だけ(笑)。
甘いモノが好きなスッタフエンドウさん、当日は野菜売り場で見かけました。勝手に親近感。

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そして、ぶらんさんで頂いたあの生ハムも発見!
モリモトさんが手掛ける八ヶ岳生ハムです。

この生ハムが美味しくて、ついモリモトさんの生ハムづくりワークショップも予約してしまいました。
(大人気で予約が取れたのは来年2月!そこで仕込んで1年熟成するのでできあがるのは再来年!それを食べる時、私は誰と一緒に食べるんだろう…再来年の自分がどうなっているか楽しみです)

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この日の晩ごはんは、ぶらんさんでお腹がいっぱいになったので、軽く。
モリモトさんの生ハムに、
ひまわり市場で買ったカマンベールチーズと、きゅうりの味噌麹添え。

自分のお腹の状態に合わせて、時間帯も量も調整できるのは本当に快適!

移住意欲が40%アップしたらしい、今回のクッキング・ツーリズム

今回は、他にもいろいろ回りました。

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私が旦那さんを絶対連れていきたかったsun.days.foodさん。
前回のクッキング・ツーリズムでも初日のブランチで組み込んだレストランです。

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田舎パンに、エビとアボカドの山芋焼き。なんでも美味しくて、景色も良くて、お店の全体の雰囲気も素敵で、ここで食事するだけで癒やされます。

他にも
・大人気のUCHU BREWINGのタップルーム
・滞在型農園ワイナリー 小牧ヴィンヤード
・リゾナーレ八ヶ岳内にある八ヶ岳ワインハウス
・ナチュラルワイン専門店 Wine Shop Soif.
・信玄ソフトを食べてドッグランも楽しんだ道の駅南きょさと
・懐かしのソフトめんを買ったおいしい学校
・きのこをお土産に買った白州・山の水農場きのこ専門店
・石和でワインの角打ちができる澤田屋酒店
・前回のクッキング・ツーリズムで調達した馬肉がおいしすぎたので再訪した肉のアマノ
に行きました。

最終日は、ちょうど98WINEsさんがオープンする98BEERsさんのレセプションがあったのでお邪魔させていただきました。

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素敵な空間に、素晴らしいロケーション!
これは山梨に足を運ぶ魅力がまたひとつ増えました。

とにかく、てんこ盛りの3泊4日の夫婦のクッキング・ツーリズム的夏休み。
人間も犬たちも大満足の滞在で、旦那さんは北杜市移住意欲0%だったのが40%まで引き上がったそうです(笑)。

だいぶ長くなったけど、これだけは伝えたいので、書きます。

ちょうどこのまとめを書いているときに、私が尊敬する愛すべきコミュニケーションモンスターのぐまり(野口真理子)さんがシェアしていたこの記事が目に飛び込んできました。

はじまりは佐賀から 鳥羽周作シェフが旅するレストラン「Tabi」をやる意義

<本文引用>
そもそものスタートが、クリエイティブ(≒料理)ありきじゃないんです。自分の表現したいクリエイティブがあり、それのパーツを探しに地域の生産者のところに行く、みたいなことはよくあることでしょ。僕らのTabiはそうじゃなくて、人との出会いが最優先されています。食材探訪じゃない。そこで出会ったものからインスパイアされて、コース料理をつくるという順番なんです。つまり目的が違う。そして僕たちは一切のバイアスを排して、フラットなスタンスで現地を巡りました。

私は地域や食を語るには鳥羽さんの足元にも及びませんが僭越ながら…クッキング・ツーリズムをやりたい根底にもゴールありきじゃないというのがあって。

その地域を知る中で、人や食材に出会い、そこで感動するから人を連れていきたい。だからその興奮が冷めないその土地で、自分達で料理をするからおいしいし、感動するんだと思っています。

記事中にも鳥羽さんが引き込まれた地域の「熱い人」たちが出てきますが、私が山梨に引き込まれているのも、山梨の「熱い人」たちに影響を受けているからです。

そして私も自分自身で熱くなれるものがないと、その地域に人を呼ぶことはできないとも思っています。

<本文引用>
今回、僕たちは佐賀の生産者さんたち出会い、そして“関わり”が生まれました。これがなにより意義深いことで、大切にしたいことなんです。ただ地域の食材の力を借りて付加価値をつけて高く売って儲けたって、なにも楽しい未来は見えてこない。過激な言い方をすれば、それは都会が地域の宝を収奪しているだけ。それじゃダメなんですよ。生まれた関わりの中から新しいものを一緒に作り出していく。そういう未来を築きあげていきたいと本気で思っています。

そうなんです。関わりが意義深いし、大切にしたい。
都会が地域の宝を収奪しているだけではダメ、というのも本当に私も大事にしたいところです。

人間も自身の魅力はなかなか自身では魅力と気がつけないものですが、地域の魅力も意外と地元では普通すぎて魅力と気がつけないものだったりする。

鳥羽さんはシェフなので素晴らしいコースとして伝えることをされていますが、私はシェフでは無いので…現地で自炊することで自分の家のキッチンと地域をつなげ、お土産としての単発のお付き合いではなく、日頃の食事としての未来につながるお付き合いを生み出していきたいな、と思う次第です。

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