「シン」年だしある植物の観察日記
こんにちは、うりぼうです。
今年初めての記事ということで、のんびりペースですが、改めてよろしくお願いします^^
さて、今年の最初の記事は何にしようか。
色々かんがえたのですが、新年だし、ある「シン」という名の植物についての観察日記を書こうかな、と思います。
はじまり
はじめにこの植物に気づいたのはおととしのことでした。
庭の一角に、なんだか細い葉の植物が一本ひょろりと生えてきました。
最初は小さかったので、「ヒメムカシヨモギ」か何かかな?と気にも留めていませんでした。
その年は、特に花も咲かないままたいして大きくもならないまま、すっかり私の頭からも消え去って、1年が終わっていったのでした。
2年目・7月
次の年、庭の片隅をみるとまたしても同じ草が、今度は去年よりも大きく背を伸ばして立っているのに気づきました。
改めてよく見ると、「ヒメムカシヨモギ」とは全く違う葉っぱ…
これは、ユリの仲間の葉っぱではなかろうか?!
その辺りに咲いているユリの仲間で最初に浮かんだ「テッポウユリ」でした。
ところがこの写真を撮ったのは7月のこと。
「テッポウユリ」の花は春に花が咲くので、今の時期にこの状態はなんだか違うし、この植物は、明らかに「今から大きくなるぞ~!」といっている様子。
さらに「テッポウユリ」にしては葉が細いです。
ふむむ…🤔
これは「タカサゴユリ」かな?!
「タカサゴユリ」は葉が細く、夏~秋に花が咲きます。
もともとは台湾原産の帰化植物のユリで、別名に「台湾百合」という名も持っています。
河川敷や、植え込みから秋にひょっこり背を伸ばして咲いているのは、大抵この子です。
近くにも生えていたし、種が飛んできていてもおかしくはない。
特徴としては、花の外側に紫のラインがあるとか?!
これはお花が咲くのが楽しみです!!
他のユリの仲間も候補には入れつつ、さらに観察を続けます。
2年目・8月
8月に入ると、つぼみはますます膨らんできました。
8/18・開花!
そしてとうとう、8/18。
仕事から帰って来てみると咲いていました!!
おお!!やっぱりユリ!!
次の日は土曜日だったので、お昼から観察してみました。
まずは中を覗いてみます。
咲きたてのユリのめしべはつややか!
おしべには花粉がいっぱいです!
せっかくなのでめしべに触ってみました。
(べとべと…)
ほほう…このべとべとで花粉をキャッチするのね、と納得です。
お花が大きい割には、とても香りがきつい、とは感じませんでした。
むしろ、「香り?ある?」と言いたいような感じ。
そこは観賞用のユリと違うところなのかもしれません。
次の日になると、めしべはしっかり花粉をキャッチしていました!
「ユリ」の由来は「揺れる」を意味する言葉から来ている、という説があります。
花の中をのぞくと、けっこう花の中まで揺れるものだなぁ、と実感します。
あれ?ところで紫のラインは?
お花を観察していて、ふとあることに気づきました。
一般的に分類される「タカサゴユリ」は花の外側に「紫色のライン」があると言われています。
これまで「タカサゴユリ」の外側を撮影したことがなかったので、いまいちな写真ですが、一応載せておきますね^^;
では、うちに生えてきたユリを見てみます。
これは「タカサゴユリ」ではなかったのかしら?!
不安になって調べてみると、どうやら「タカサゴユリ」と「テッポウユリ」と交雑して作られた園芸種「シン・テッポウユリ」というものがあり、この品種は白いユリなのだとか。
(自然交配したという説もあるようです。)
現在は野生化し、いろんな場所で見られるそうなので、この品種の可能性が高いです。
「シン・ゴジラ」、「シン・エヴァンゲリオン」、「シン・仮面ライダー」、「シン・ウルトラマン」…
数々の庵野さんの「シン」を見てきましたが(予告のみとかも含めます😳)、まさか植物界にも「シン」があったとは!!
8/22・花の終わり
花が咲いてから約2週間たった8/22。
仕事から帰ると、花が落ちていました。
ここからは、どうやって実が膨らみ種ができるのか観察です!
8/29・ピーマンみたい…
ぶら下がって残っていためしべも落ち、ユリは背筋をシャンと伸ばし始めました。
残った実になる部分はなんとなくピーマンのようにも見えます。
2年目・10月
お花が終わってちょうど2か月くらいたった10/28。
その間にも徐々に大きくなってきていた実は、もうはちきれそうにパンパンになりました。
最初は緑色だった実も、徐々に茶色がかってきています。
ユリは熟すとパカっと割れて種を風で飛ばします。
熟すのはまだ先ですが、「タカサゴユリ」たちは繁殖力が強い=「シン・テッポウユリ」も多分同じなので、ご近所さんのお庭を望まないユリだらけにするのはいただけません。
ここは心を鬼にして、実が熟す前に切ってしまいます。
せっかくなので、観察もさせてもらうことにします。
さっそく、中はどんな感じで種が詰まっているのか観察です。
よいしょ…と。
この実の部分の形はピーマン型。
つまり2列が3山あるわけです。
この種一つの薄さは…
「薄っっ!!」
次に実の全体の長さを測ってみます。
どれどれ。
うーん、長さは…8.3cm
仮に、種一つの薄さを0.1mとした場合、
一つの実に詰まっている種の量は…
4980個!!!
ざっくり計算でもものすごい数!
その上繁殖力が強いとなると、もう大変です。
私の家のものは多分数年経てばもう生えてこなくなると思いますが、ご近所さんの家から、また別の家へ…とどんどん色んな場所に生えていくことを考えると、私の家のあるような住宅街では、種の部分を早い段階で切ってしまって正解だったような気がします。
私の家しかないような場所だったら、放っておいても良かったんですが…
そして年があけ、1月
葉っぱもすっかり枯れてしまった「シン・テッポウユリ」は根元から切りました。
多分球根が残っているので、今年も伸びてくるかな?!
とワクワクしています。
ただ、ユリの仲間は連作障害があるとのことで、いずれは生えてこなくなると思います。
もしも私が種を残していたら、また別の子孫が別の土地に根を生やしていたでしょう。
ユリは風にのって色んな場所を旅しているんですね^^
おわりに
今回は「シン・テッポウユリ」の観察日記でした。
ちょっとでも一緒に観察している気分で楽しんで頂けたら嬉しいです^^
改めて、本年もよろしくお願いします。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました🙇
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