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今更バチェラー・ジャパンS3を見てみた

バチェラーとは、、、という前提知識はWikipediaに任せますが、現在シーズン4が配信中である(完結した?)バチェラー・ジャパンのシーズン3を、面白いですよ!という推薦もあって今更視聴し、先ほど完走しました。と言いつつこれを書いている間に1週間以上経ちました。とりあえずの感想・・・なんか思ってたんと違う!でも僕にとっては凄く好きな作品の一つになりました。

バチェラー・ジャパンへのイメージ

バチェラー・ジャパン自体はかつての恋人に薦められてシーズン1を視聴したことがあって、当時の感想は「あー恋愛リアリティ(笑)ってやつね、はいはい」でした。結構、斜に構えてますねー。ダサイダサイ。

演出っぽさが色濃く見えてしまって、あまり現実味がなくて、どうしてバチェラーがその女性にローズを渡したのかよく分からなくて、正直冷めた目で見ていました。僕には、最後に選ばれた蒼川愛さんは本当に「久保さん」に好意があったの?というモヤモヤを払拭できなかった記憶があります。番組なので仕方ないとはいえ。

まぁ当時の僕は学生だったから、結婚に対するイメージが今とは大きく違っていたと思うし、そこから引きずられる形で恋愛に対するイメージも違っていただろうから、今シーズン1を見たら感想は変わるのかもしれません。

3代目バチェラー、マジか・・・

シーズン3のep2を見終わった時点での僕の感想は「これ番組として破綻してない?大丈夫?」でした。友永さん(三代目バチェラー)、最初から岩間恵さんのことだけが好きすぎて、他の女性は眼中にないようにしか見えないのですが!僕はそこまで恋心に敏感な人間でもないのに!

番組内で描かれただけでも魅力的な女性自体は他にもいらっしゃったと思うし、描かれなかった魅力がある方もいらっしゃったでしょうけど、シーズンを通して最終的に誰が選ばれるんだろうっていう意味でのドキドキはほとんど0に等しかったです。(それだけに最後のエピソードで水田さんを選んだのはちょっとびっくりでした。)

バチェラーS3は確かに"真実の愛を探す旅"だった

恋愛リアリティ番組(というエンターテインメント)としては少々破綻していつつも、「真実の愛を探す旅」と呼ぶには相応しかったかったように感じました。友永真也さんが岩間恵さんと出会って、自分のパートナーは本当に岩間さんなのか、そして"自分"のパートナーは本当に友永さんなのかを他の19人の女性との関わりとを通じて1つずつ確かめていくような、そんな構造に見えたのです。

こう書くと他の女性が引き立て役みたいな表現になってしまいますが、それは結果的にそうなっただけであって、友永さんが他の女性に対して向き合っていなかったわけでも無かったと思います。(と感じられるくらいには、バチェラーのリアルな感情が描写されていたと思います。最終epから速破局して岩間さんに会いに行ってたところも含めて)

ただただ、友永さんの岩間さんに対するファーストインプレッションが良かった、そしてその後も岩間さんは強かった、圧倒的優位な位置にいながらその地位を自己の承認欲求を満たすために消費するでもなく、周りを見下すわけでもなく他の女性に付け入る隙を与えなかった、ということでしょう。

岩間さんの素直さという魅力

惜しくも最終決戦で敗れた、かと見せかけてまさかのルールを超えた復活逆転で3代目バチェラーが最後に選んだ女性が岩間恵さん。とはいえ友永さんのやらかしがあっただけで、結末としては順当だったのかなーと個人的には思います。ずっと特別扱いだったもん、岩間さんのためなら神戸じゃなくて良いんだから。

偏見が多分に含まれるのですが、バチェラーS3の実家訪問まで残った野原遥さん、水田あゆみさん、岩間恵さん3名の中で一番"女性受け"が悪そうなのが岩間恵さんじゃないかと思っています。あざとい女扱いされてしまうそうで・・・。

でも、僕は岩間さんの素直なところは大きな魅力だなって思いながら視聴していました。(もしかしたら友永さんもそうだったかもしれません)
この「素直なところ」というのが誤解を招きやすい表現で、MCの指原さんも言っていたように「実は計算高い」だとか「結構気が強い」だとか、そういう反論が来る傾向があります。清楚な雰囲気の見た目に騙されるな!と忠告いただけるんですね。

でも「素直」というのは従順である、という意味ではないのです。だから表裏がないとか、気が強くないという意味で素直なところが魅力だと言っているわけではありません。概ね番組の演出によって描写されたところから感じた僕の思い込みでもあるんですけど、一枚岩ではない自身の内面に対して素直であるという部分がとても魅力的でした。

また、他の方が「バチェラーに選んでもらうこと」に躍起になっている中で(圧倒的優位な立場にあったという状況もあるとはいえ)いち早く、「友永真也さんとの将来」に対して不安を抱かれていたのが印象的です。そのことも岩間さんが強かった理由なんじゃないかと分析しています。けれど、その振舞いは見る角度によっては余裕かましている、とか策略家であると映ってしまうかもしれませんね。というか、策略家ではあった(笑)多分。

水田あゆみさんの気遣いは国宝級

最初は北新地のホステスさんというキャラクターで、人によって好みが分かれるところでしたが、シーズンの終盤になるに連れて男女双方から応援される存在になっていました。

友永さんのご家族からの評価も高かったように、水田あゆみさんが元ホステスであるという事実は水商売のネガティブなイメージよりも、お客さんに対しても誠実な人だったんだろうなというポジティブな納得感を持つ要素になっていました。(ご家族のエピソードも水田さんの強さを証明するものではあるけれど、極端にはブランドバッグが欲しくてホステスをやっていたのだとしても、あれだけ気遣いができる方であれば多くのお客さんを笑顔にしてきたことでしょう。)

本当に残念なことに、水田さんはバチェラーS3の中で唯一明確な被害者というか、わがままに振り回された人になってしまいました。

それでも尚、最終回後のトークでは友永さんへの怒りチラ見せして周囲の溜飲を下げながらも、友永さん岩間さんにも明るく接するなど、みんなが前向きになれる気遣いに脱帽しました。嘘です、正座しました。たとえ偽者でもお金のためでもその気遣いになら騙されて良いよ!と貢ぎ系男子は思うのでした。

野原遥さんの作り物の強さ

バチェラー・ジャパンS3でバチェラーと最初に出会った女性が野原遥さん。美人でスタイルが良く、堂々とした振る舞いでカッコいい女性でありながら無邪気さも持ち合わせるという、最強の女性です。(と勝手に思っています。)

そんな野原さんの強さは生まれながらの天性のものではなく作り物でした。ただし、ハリボテではなく彼女自身の経験という堅牢な基礎の上に建築された鉄筋コンクリート製の免震構造ですが。

実際には「作り物」というよりも理性的な強さとか、意志による強さとか、そういう表現が正確でしょうか。作り物であるからこそ、ポジティブな感動に対して鈍感ではないのに、ネガティブな感動に対しては頑健であるという理想の特性を持っていました。

友永さんも「理想そのもの」と表現していましたけど、正にその通りだなと思います。バラを受け取れなかったローズセレモニーでも去り際があまりにも美しすぎて、、、。僕も野原ポーズやってみたいです。

友永さんの揺れ方は、分かるんだよなぁ

男性ならみんな分かる!って主語を過剰に大きくしたいくらい(当然そうじゃない人もいますが)僕はよく分かってしまいました。

誰が一番好きなのか、という意味では迷い無く岩間さんだったんだろうけど、これから結婚生活を想像した時に、水田さん魅力的だったもんなー。そこに家族からの後押し・・・結婚するならこの人なのかなーって思ってしまいそうですね。

ただ、気持ちは分かるけど最終的に岩間さんを選ぶならラストローズは水田さんに渡してはいけなかったとは思います。あるいは水田さんに渡したならそれで覚悟を決めても良かったし、(実際の番組では最終話直前で選ばなかったけれど)野原さんで覚悟を決めても良かったのに。

岩間さん、水田さん、野原さんってヒトカゲ、フシギダネ、ゼニガメから選ぶようなものですよ。誰を選んでも幸せになれたでしょう。友永さんがやったことは赤バージョンを買って、ヒトカゲを選ぼうと最初から決めていたのに、フシギダネが攻略しやすいらしいという噂を耳にして土壇場でフシギダネを選んだみたいな感じですね。(多分人類の99.7%に伝わらないたとえ話で申し訳ないです。)

この記事の中で最後まで残った三名の方の魅力について書きましたが、恋愛リアリティ番組である以上演出は当然あったはずです。でも所詮演出は誇張でしかないし、"中の人"がどうであれそういう魅力的な方々を描くことができている時点で良い作品だったなーと思っていて、僕におすすめしてくれた方に感謝です。

総括

結末から考える一番理想だった展開は、ラストローズを岩間さんに渡して振られてバッドエンドと見せかけての番組終了後にアプローチかけてお付き合いして後日談を迎える、ですよねー?それだったらめっちゃかっこよかったのに・・・。

とはいえ恋愛とか結婚とか、それに限らず何かを選ぶこと、決断することは突き詰めればエゴイスティックな部分を排除できないから、誰も傷つけたくないと願いながらも選ばなかった人を傷つけてしまって、後悔とか懺悔とか感謝とか、選ばなかった人に対する色んな感情を抱えながら進むしかないのだから。外野がその過程について何も言う必要はない、と僕は思っています。

どうやら番組終了後、友永さんと岩間さんはご結婚されたようですし、お二人がお幸せに過ごされるのも素敵であると思う。そしてたとえ何か事情が変わって別々の人生を歩むことになったって、それはそれで素敵な人生なんじゃないかと思います。

友永さんも岩間さんも他の女性達もすごく魅力的で、好きです。

余談、BGMの重要性

ここからは余談ですが、BGMというのは二人の関係性の印象に物凄く大きく影響を与えるんだなーってことを、バチェラー・ジャパンS3を見ながら感じていました。

良い音楽を流しておけば大した会話をしていなくても(失礼な言い方すみません!)良い雰囲気に見えてくるし、不穏な音楽を流しておけば痴話喧嘩やん!って突っ込みたくなるような会話でも心がすれ違っているように見える。フランスでの友永さんと岩間さんの食事シーンなんかは顕著ですよね。

番組、映像作品ではBGMがついてくるから、感動的なシーンでは頑張らなくても感動できるし、悲しいシーンでは頑張らなくても悲しむことができます。でも実際に自分が体験する誰かとの時間にはいつでも適切なBGMが流れているわけではありません。

勿論、良い雰囲気の店に行ったり、今の時期ならクリスマスソングの流れる街中を歩いたり、そうやって外部からの刺激によって気分を盛り上げる方法もあるけれど、基本的には自分で"BGM"を流さないといけないのと同時に、自分で好きな"BGM"を流すこともできます。

おじさんの下らない仕事の武勇伝だって頭の中で情熱大陸流しておけば、きっと楽しい。


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