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「Onの人生」嬉野さんの言葉の切れはし#347

Onのキャラ=やすけんのキャラだと私は今も思っています。
そうして、今でもやすけんに深く敬意を表しておりますよ。
ーー嬉野雅道

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さて、以前、「別冊On-chu」という、HTBのマスコットでありますところのOnちゃんの本が出ましてね。
その本に記事を書いてくれろと、うちの店長に依頼されまして私書きました。

ですがまぁ、そんなテレビ局のマスコット本にね、
この私が、いったいどんな記事を書けるのかしらと、
ぼんやり考えておりましたらね、
ひとつ思いつきました。

ほら、「リラックマ」って本ありますでしょう。
リラックマたら、最近はテレビCMにも出てますよね。

あの本、昔からわりと好きでして。

つまり、あれって、呑気な風を装った、
良質な人生の本だと思うんですよね。

あぁ、人生の本だったらやっても好いかな、と、
私、思ったんです。

で、Onちゃんに人生を語らせることにいたしました。

したが奥さん。
Onなどというものは、テレビ局のマスコットですよ。
たんなる人形ですから中身なんかあるわきゃない。
中身の無い奴に人生なんかあるわきゃないわけですよね。

でもね。
HTBには、営業用に、
人が入る着ぐるみのOnがあるんですよ。

当番組では、よく安田顕さんに入っていただきましたので、
みなさんも御存知でありましょう。

Onのキャラ=やすけんのキャラだと私は今も思っています。
そうして、今でもやすけんに深く敬意を表しておりますよ。

ですから、このOnの着ぐるみがね、
飛んだり跳ねたりしておりますとですよ、
通の皆様方には、やすけんが入っているのか、やすけん以外の人間が入っているのか、たちどころにお分かりになるでしょう。

しかし、ポツンとね。
着ぐるみのOnが椅子かなんかに座っていたならば、
誰が入っているのかなんて、きっと誰にも分からない。

でも、着ぐるみだから、誰かが入っているのです。
でも、誰だかは、分からない。

その、誰だかは分からない人の人生の話を、
Onの姿を通して語らせようと思ったわけでありますよ。

まぁ、今時人生という言葉を使うとね、
ご大層な感じをもたれる方もおられるかもしれませんが。
ーー嬉野雅道(水曜どうでしょうディレクター)