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移住10年目のフリーランスの田舎あるある。今までの常識がすべて覆されるぐらいの県民性と年代の違いを受け入れてうまく付き合うには。

これ、永遠のテーマかもしれない。
県民性というか、年代ごとの価値観というか。。。
とにかく、それまでの自分の常識がすべて覆されるくらいのギャップを感じながら、今までよくやってきたなあと思い出すけれど、これからも続くのでしょうと思います。

協力隊に着任して引っ越してきた直後に呼び出される

中山間地の集落に【地域おこし協力隊】として着任が決まり引っ越しをしてきた10年前、着任日を前に受入れ団体の方(いわゆる役員という立場の人)に呼び出しを受けました。
『ちょっと一緒に飲もうや』と、これからの私の勤め先となる農家レストラン(夜は居酒屋的な)で、まあ顔合わせみたいなことかな?と、出かけていきました。
受入れ団体、岩沢アチコタネーゼの代表、副代表、顧問と称する3名の年上の男性を前に、そりゃ緊張しますよね。
とりあえずビールで乾杯して、どうもお世話になります、ってご挨拶。

なんとなく場が和んできたときに、本題らしき話に。
1年前に着任した先輩協力隊員の女性が、市内の他集落の男性と結婚したことが何やら問題になってたらしく、『勝手に誰かと付き合ったり結婚したりとかしてくれるな』みたいなことを言われたわけです。

ええーーーー!なんじゃそりゃ???
交際相手、結婚相手まで管理されちゃうんですか??
(今までの常識だと)職場結婚って普通にあるじゃないですか。
どうやらそれがここでは許可なくそういうことは許されないらしい。

と、かなりびっくりしたのですが、郷に入れば郷に従えの精神で
『はあ、まあそれはないとは思います』とお返事させていただきました。

これが田舎なんだ。と最初の洗礼を受けた感じです。

すごいですよね。

親でも親戚でもないのに(親にも親戚にも言われたくないけど)、こんなことまで言われるって。あーびっくりした。

休みとか時間外勤務とかの発想は許されない

当時のこの地域の協力隊の勤務規定として、1日7時間、週5日、土日祝日休みとなっていました。飲食店の勤務だったので、不規則になることは特段気にしていませんでした。
ですが始まってみると、朝から出勤して夜まで接客があって、1日12時間ほどの労働。サービス業なので土日祝日は休みとはいかず、一応、平日が休みということになっていましたが、市の協力隊としての定例会などもあり、結局平日も休めない状況が続いていました。
時間をオーバーして働いた場合、市としては残業手当などは設けていないので、受入れ団体から手当もらうか代休で処理してね、という話になっていました。
あるとき、それを受入れ団体に伝え、代休もまともに取れない状況で、せめて残業になった分の手当てをもらえないか、と提案したところ、
『そもそもあなたはよそ者なんだ。よそ者がこの地域に来て生きていこうと思うならそんな発言はあり得ない。昔は丁稚奉公といって、勝手に休みなどもらえず、雇用主から、たまには休んでいいぞ。と言われて初めて休めたものだ』
『いわば修行中の身である者が、休みだとか時間外だとかいう発想がそもそもおかしい』
と言われてしまいました。
ああ、そうなるのか。。。
ってか丁稚奉公(でっちぼうこう)???
なんと時代錯誤な。って思いましたがこれが田舎の現実。
年功序列、男尊女卑、家父長制。などのヒエラルキーがまだまだ健在な社会。

協力隊としての3年間は修行と割り切る。

つまりそれしかないな、と。
あとは逆に言うと、上の年代の男性陣と付き合うには、『おっしゃる通りでございます。』と下手に出ておけば相手も良い気分になれるようなので、本当に割り切るしかない。という結論です。
移住したい、定住したい、そこで何かを成し遂げようということを決意した行動なわけで、その目的のためには、やはりある程度の忍耐とか、割り切りは必要だと判断したのです。
いったんは受け入れる。それから考えよう。
という3年間でした。

でも、それがあったから今のこの満たされた状況にたどり着けたわけですね。
そこでがんばってきて良かったな、と思える今日この頃です。







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