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2021年3月に読んだ本など

この月は『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が公開されたりしましたね。

以下、読んだ本など



戸川昌子(編・日下三蔵)『くらげ色の蜜月』
読書会用に読んだ。シャンソン歌手でもあり作家でもある戸川昌子が書いた、変な話! 倒錯的エロス! イヤな話! といった感じの短編集。読んでる最中に戸川昌子さんの経歴を調べていたら、たまにテレビ番組に出てたあの人じゃん!!! とびっくりしました。
たしかに面白かったのだけれど、とにかく読んでいてめちゃくちゃに疲れた……。また、執筆当時の時代の感覚+エロ・グロ・ナンセンスなので、「おい! その体位はマジで変じゃない!?」「そんな展開ある!?」といったツッコミをKindleのメモに大量に残しながら読んだ(そこをあとから見返すと楽しい)。
かつてあった見世物小屋の蛇女って当時の人たちは本当に信じていたのかなと思っていたのですが、「見世物小屋なんだからそんなわけないじゃん」と思いつつも怖いもの見たさで見ていたということがわかったり、他にもいろいろと当時の感じが知れて、そういうところも楽しめた。
どれか一編をあげるとしたら、シスターの手紙がどんどん奇妙な方向にいき、そして気味の悪い雰囲気が漂い始める「聖女」になると思う。探偵要素もあって楽しめた。
以前、江戸川乱歩を読んだときに「エロ・グロ・ナンセンスの先駆者だし衒学的なねちっこい話を書くのかなと思っていたら、思っていたより読みやすくて意外」というようなことを思ったのですが、自分のなかのイマジナリー江戸川乱歩は戸川昌子作品が体現してるなあ、とも思ったり。



宮崎駿『風の谷のナウシカ』全7巻
以前から読まなきゃなと思っていたのと、「シン・エヴァ」公開記念(庵野カントクは確実にナウシカの影響もデカいんだから見る前に読んでおくぞ! の気持ち)で読んだ。この凄い漫画を描いてるのはいったい何者なんだ!?→宮崎駿だったわ、というのを繰り返しながら読みました。
アニメの「ナウシカ」はほんの一部という話はよく聞くけれど、実際に読んでみると本当にそうであることがわかった。あと、庵野カントクめちゃくちゃ影響受けてるじゃん……とも。
やっぱり自分が生まれる前の作品という印象が強いので、原作が自分が生まれた後の1994年に完結してるというのは何度見ても驚いてしまう。
一部のヴィジュアル(皇弟の怨霊とか)やエッセンスは『もののけ姫』の方に受け継がれていたりして、そういった部分の比較とかするのも楽しかったです。



3月はこんな感じでした。あと『チェンソーマン』11巻凄かったですね……。


過去のぶん


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