赤よりの黄色信号、第24節
8/23、明治安田生命J1リーグ第24節vs松本山雅は、1-2でまさかの逆転負け。
これで5戦勝ち無しの2連敗となり、完全に残留争いに片足踏み込んだと言っていいでしょう。
久しぶりにリードして前半を折り返しましたが、後半は攻守の重心をどちらに置くのかが不明確で、ふわっとしたまま時計の針を進めてしまったのが良くなかったように思います。
しばらく勝てていない状況でしたので、ある程度引いてカウンター主体でもよかったはずですが、ベンチメンバーを見る限り、勝っている状況でのゲームプランみたいなのは具体的に描けていなかったかもしれません。
レッズのスタメン。水戸戦で試したリベロ森脇をリーグ戦でもお披露目。さらに久々スタメンの柏木に、ベテラン阿部勇樹も起用するなど、前節酷い負けを喫したメンバーから、アウェイ上海戦を控えていることもあり7人変更しました。
一方の松本は、惜しくも引き分けに終わった名古屋戦から引き続き同じメンバー。注目は元レッズの阪野豊史。
前半はコートチェンジが行われ、南から北に攻めることに。
前半の内容ですが、良かったです。
松本がプレスが弱く、縦の連動がない守備だったのもありましたが、柏木を中心に穴を見つけては上手くボールを運び、相手が不利な状況をよく作れていました。
個人的に良かったのはボランチ二人。阿部はやはり衰えたなぁという部分もありましたが、ビルドアップに参加しながらチームのバランスを上手く保ち、柴戸はオンザボールで相手を上手く剥がしてボールを前線に供給できていました。
そんな良い流れの中、浦和が先制。
森脇の縦パスを宇賀神が裏へすらし、抜け出した橋岡がダイレクトでグラウンダーのクロス。ファブリシオがスライディングで押し込みました。
それからは松本も積極的にプレーする時間が増えますが、浦和ゴールを脅かすには至らず。浦和は追加点こそ奪えませんでしたが、珍しく危なげない試合運びでリードして前半は終了。
後半に入っても前半とあまり変わらない試合進捗でしたが、柏木キャプテンが負傷で急遽交代して、松本が町田を投入したくらいから試合の流れが変わりました。
浦和がボールの収めどころがなくなり攻撃の幅が一気になくなったのに対し、松本は町田を経由し厚みがある攻撃が出来るようになってくると、
町田からボールを受けた高橋が、右足でクロス。阪野が合わせるとディフレクトして槙野に当たったボールはゴールに吸い込まれ松本が同点に。
するとさらに町田からボールを受けた永井が中央にクロス。それを大外から走り込んだ高橋が右足で見事に合わせ、遂に松本が逆転。
追う側になったレッズは、残り時間攻勢に転じますがシュートすら打てずにタイムアップ。
「浦和レッズ」というチームが完全に赤よりの黄色信号なのが神戸戦に続き、よりはっきりした一戦だったと思います。
負けることはまずない展開かと前半終了時には思っていましたが、色々積み重なってしまってそれが全て悪い方向に転んでしまうという絶望感。
主力が30越えばかりでチームとして完全に過度期だった「現実」と、なんだかんだで3年連続タイトルを獲得し、新戦力とオリヴェイラの魔法で今季は二冠だと意気込んだ「理想」
なんだかんだで今季もACLと天皇杯を勝ち進むことで見えなくさせていたこの「理想」と「現実」のギャップが、今月閾値を超えたように感じます。
そして迎える大一番、ACL.QF.1stleg、アウェイ上海戦。
ACLではチーム状況関係なく勝ってしまうというのは過去の話で、この試合ではそんな「理想」ではなく今の「現実」をしっかり見た上での、サポートが必要です。
現地には行けませんが勝利を願っています。
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