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広告に興味がない人も思わず笑ってしまう広告事例の紹介⑤

スマホを使えばすぐに面白いコンテンツに出会えるこの時代、わざわざ広告をじっくり見ようという人はなかなかいません。しかし、世の中には広告に興味がない人でも思わず目を止めて笑ってしまう秀逸なクリエーティブがたくさんあります。この記事シリーズでは、そんなおもしろい広告事例を少しずつご紹介していきます。

10日(火)のお昼の13時~14時にはClubhouseで、noteで紹介した事例をはじめ、世の中の気になるクリエーティブについてディスカッションを実施していますので是非聴きにきてくれると嬉しいです!

1.京都府福知山市「本能寺の変プロジェクト」

明智光秀が築いた城がある京都の福知山市は「福知山光秀ミュージアム」をオープンしましたが、コロナ禍でやむなく臨時休業に。休業期間のオンライン施策として本能寺の変の50個の原因説から「推し説」を投票してもらう「本能寺の変 原因説50 総選挙」(略して#HNG50)を実施しました。

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総選挙には合計3万5千以上の投票が寄せられ、投票者には抽選で「謀反に関する重要なお知らせ」という行政からのハガキを模した印刷物が送られました。ハガキの元ネタは歴史のパロディ画像を手掛けるスエヒロ氏のTwitter投稿で、5万以上のいいねを獲得しています。
2020年7月にはクラウドファンディングサイト「さとふる」にてミュージアムの展示を充実させるための寄付を募り、リターンとしてミュージアムの入場券と「謀反に関する重要なお知らせ」ハガキを配布。目標金額320万円に対して、1100万円以上の寄付が集まりました。

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史実に関する「説」の総選挙というテーマが新しく、面白い企画です。また、「行政からのハガキ」はまじめな内容のイメージが強い分、ギャップが出しやすく、笑いをとるうえで秀逸なフォーマットであると言えます。


2.大日本除虫菊「いま、いいよね。一方通行の新聞広告」

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金鳥のゴキブリ退治商品の新聞広告およびWEBサイト。
インターネット広告にネガティブイメージを持つ生活者が多いことに着目し、リスティングやリターゲティングといった機能を皮肉ることで、昔ながらの一方通行の新聞広告の良さを語っています。
新聞広告の下部にあるQRコードからアクセスできる特設サイトは、インターネット黎明期のシンプルなデザインになっており、複雑になりすぎた現代のWEBコミュニケーションを皮肉るものになっています。

「一方通行」という新聞広告の弱みを「インターネット広告はうっとうしい。」というインサイトと結びつけることでうまくポジティブなものに昇華している広告です。また、長年新聞広告を続けてきた金鳥だからこそ、説得力のある皮肉が成立しているのではないでしょうか。
「これからはビッグデータが大事。畳2畳分の大きさの大容量の壁紙プレゼント!」といったサイト内の小ネタも面白いので是非チェックしてみてください。

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