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カンヌライオンズ2022 速報 - フィルム、グラス部門

2022年6月20日~24日に渡り開催されているカンヌライオンズ2022。1日毎に複数の部門の受賞者が発表されていきます。本記事シリーズでは、カンヌライオンズ2022のグランプリ受賞作品を発表翌日に速報的にご紹介していきます。

6月21日、22日、23日、24日、27日の5日間の22時から、TwitterのSpacesにてグランプリ受賞作品についてディスカッションを実施していますので是非聴きに来てみてください。

https://twitter.com/i/spaces/1LyxBoaXqyYKN

カンヌライオンズ2022、5日目は
・フィルム
・グラス
・SDGs
・チタニウム
・グランプリ for グッド

の5部門の受賞事例が発表されました。

この記事では
・フィルム
・グラス
のグランプリを簡単にまとめていきます。

Channel4「SUPER. HUMAN.」
フィルム部門グランプリ①

フィルム部門では2つのムービーがグランプリに選出されました。
1つ目は、イギリスの公共テレビ局Channel4が東京パラリンピックに合わせて公開した「SUPER. HUMAN.」。

こちらは2012年のロンドン、2016年のリオデジャネイロのパラリンピック開催の際にも制作された「superhumans」シリーズの第3弾ムービーです。パラリンピアンに対する「障害があるのにすごい人々」という見方を、「オリンピック選手と何ら変わらない一流のアスリート」ととして描いてきた本シリーズ。過去のクリエーティブでは、スーパーヒューマンたちがスポーツや演奏、運転、仕事などに取り組む様子を音楽に乗せて描いています。

第3弾となる「SUPER. HUMAN.」では、東京パラリンピックに向けて努力するパラリンピアンの様子がリアルに描かれています。血と汗を流し、時には家族との大切な時間を犠牲にして大会出場を目指す様子は一流アスリートそのもの。また、練習シーン以外にも朝眠そうにしているシーンややスロープの無い飲食店に悪態をつくシーンが描かれ、ラストには「SUPER. HUMAN.」というコピーの「SUPER.」の部分がひび割れるなど、健常者が思っているほど障がい者は特殊な存在ではないというメッセージが強調されています。

第1弾である「Meet The Superhumans」はカンヌライオンズ2013でフィルムクラフト部門のグランプリを獲得。第2弾の「We're The Superhumans」はカンヌライオンズ2017のフィルム部門でグランプリを獲得しています。

Meet The Superhumans (London Paralympics 2012)

We're The Superhumans(Rio Paralympics 2016)


Apple「Escape from the Office」
フィルム部門グランプリ②

フィルム部門グランプリ、2作品目はAppleのショートムービー「Escape from the Office」。実はこちらも2019年から続くシリーズの第3弾。このシリーズでは、ある食品包装用の箱を製造する会社の冴えない"負け犬4人組"が、Apple製品やicloudを駆使して上司の無茶ぶりオリエンに立ち向かう様子がテンポよく描かれています。

第3弾では、上司の横暴に耐えかねた4人が勢いで会社を辞め、メンバーの家のガレージで起業するための準備を進めていきます。彼らがスーパーマーケットに営業をかけたり、人材を集めたりする様子を通して、Appleはビジネスに役立つだけでなく、起業を支えるための様々な機能やサービスが充実していることを伝えています。

第1弾、第2弾と話がつながっている部分もあるため、併せてみるとより楽しめる内容になっています。

Apple at Work — The Underdogs(第1弾)

The whole working-from-home thing(第2弾)


WeCapital「Data Tienda」
グラス部門グランプリ

性差別やジェンダーに関する偏見を打ち破るクリエーティブを対象としたグラス部門。グランプリを獲得したのはメキシコにおける低所得の女性の金融に関するインクルージョンを促進するWeCapitalによる「Data Tienda」でした。

「Data Tienda」はクリエイティブ・データ部門でもグランプリを受賞しています。クリエーティブの詳細は下記の記事で紹介しています。


また、カンヌライオンズ2022全部門のグランプリ受賞作の概要は、下記のマガジンにまとまっています。是非、ご一読ください!


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