新しい声

もっと育ててほしかった
もっと教えてほしかった
もっと知りたかった
もっと引っ張ってほしかった
もっとぶつかりたかった
もっと伝えたかった
もっと光を見たかった
もっともっともっと

求めていたのは
形じゃなくて
形の見えない
気持ちだったんだ
分かってもらえない
ひとりぼっちで
自分が悪いと
責めるしかなかった
悲しみを
大きな大きな大きな大きな
悲しみを
背負って生きてきた
僕は潰れていた
大人だからこそ
子どもの気持ちが分かるんだ
大人になれなくて
苦しんだ子どもは
涙を見せられなかった
僕には背負うことしか
できなかった
涙を流して
荷物もおろして
諦めのような
悟りのような
自分の幸せを
一直線にぶつける
力を得た
どこから湧いてくるのか

新しい声が
心の隙間から聞こえる
魂の宴が
もう、ずっと昔から始まっていたような
そんな気分にさせてくれる
苦しみを分かってもらえなくても
苦しみを分かることができる
苦しみを乗り越えたとき
喜びを知らせることができる
まだ僕しか見えていないけれど
あなたたちにも見せてあげる

新しい声を聞かせてあげよう
魂の宴に招待しよう