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自分を守るための詩




問題が起こったときに
逃げられる場所が君にはあるか

ない

そう わたしもない

昔の賢い人たちは
自分の中に閑暇をつくれと
そう言った

しかし どうやって?

人を頼ったことはあるかい?
どれほど生身の人間が頼りないか
身体がしびれるほどに
実感したことはあるかい?

頭では何千何万と考えてきたはずなのに

身体が身震いして
自分を壊そうとする感覚を
感じたことはあるかい?

守ることはできないし
守られることもない

常に危険にさらされた君は
これからどこへ行けるというのだろうか

どこにも行きたいくない
それはそうだ

それもまた 一つの選択だ

どこまで行っても
他人は頼りなく
自分は弱い

君の周囲の人間が
君の弱さと くだらなさに
嘆き 翻弄されるかもしれない
君のせいで 仕事が増え
悩み事が増え 君を嫌いになる

しかし それでいい

君は悪くない

人間は 愚かだから
それでいいのだ



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