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四十八文字の話『カ』 合戦2(大坂の陣)

「合戦1」でも記させて頂きましたが、もう世の流れは徳川方に向いている事は幸村公も既に解っていたはず。だとすると心配事は、やはり自分の妻子、我が一族の行く末、だったのではないでしょうか?

これはあくまでも私の想像ですが、幸村公の要求条件は

おそらく『子孫の安寧』だったのではないでしょうか?


皆さんご存知の通り、幸村公の妻子は伊達家に預けられます。よく言われている「通説」では、政宗公は幸村公の名を惜しみ、家康公には内緒で引き取った、と言われてます。

が、私はおそらくそんな事はない、と思ってます。何故かと申しますと、もし内緒で引き取った後、この事が家康公にバレたらどうするのでしょうか?

どんな厳罰が下されるか、下手すりゃ、「お家お取り潰し」になるかもしれません。そんな軽率で危ない大博打をあの「独眼竜」が打つでしょうか?

再び申し訳ないのですが、自分の想像で言わせて下さい。政宗公は、家康公からこう言われたのではないかと思います。


「梵天丸よ、済まぬが左衛門佐の妻子、そなたが面倒を見てくれぬか?それで世が平穏に治まるのだ」、と。


そして約束通り、政宗公は、幸村公の妻子、そして代々の伊達のお殿様は、幸村公のご子孫の面倒を見た事により、幸村公のご血筋は、今現在も続いていらっしゃいます。(姓は変えていらっしゃいますが) 


家康公の祈りは「天下安寧」のため
幸村公の祈りは「子孫安寧」のため


このお互いの思いが一致したのではないでしょうか?

更にオマケでしょうか?家康公、戦の最中、幸村公の猛攻に堪えかね、自らの本陣を2回も後退させるという、それこそ映画監督黒沢明氏が描いた様な「大演出‼️」を行い、幸村公を「日本一の兵」に祭り上げる事に成功しました。ここまで来れば全く見事なものです。

このお二人の願いである「安寧」が見事に叶ったのでしょうね。


追伸
このエッセイを書いている時に、元プロ野球選手だった新庄剛志氏がプロ野球のトライアウトに挑戦するニュースが報道されていました。
ここ最近、こんな楽しいニュースはなかったでは。
今回のエッセイに取り上げさせて頂いた「真田幸村公」に、何やら通ずるものが有る様な気がしました。

全盛期はとうに過ぎていながら何やらとても楽しそうに挑戦する姿は、素晴らしいかったです。
でもやはり現実は甘くなく、新庄氏もどこの球団からもオファーが来ないため諦めた様ですが。


『戦いは行なわれる前から既に勝敗は決まっている』


こういった事象は、実は、日本は勿論の事、世界中の歴史の中で、どこにでも起きていた事ではないでしょうか?
ただあまり表に出ると都合のよろしくない方々がいらっしゃいますがね。


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