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影響を与えるイベントでありたい

はじめて観望会を開催した時にイチバン印象に残っているのは、列に並びながらゲームに夢中になっている男の子。望遠鏡を興味なさげに一瞬のぞいて、すぐにゲームに視線を戻しました。その近くでは、月について星空案内人さんに話を聞いて一生懸命メモしている男の子。対照的すぎた。

そしてゲームっ子は自分の意思でココには来てないんだなって思った。そういう子の好奇心のスイッチってどこにあるんだろうって疑問がわいた。

私は「人の好奇心」自体に興味がわいたのです。

7月28日(土)「天体望遠鏡で月と星をみよう」を北神戸田園スポーツ公園(通称:でんスポ)で開催します。観望会としては大規模の部類に入ると思います。

星空案内人のスタッフも、でんスポスタッフも一緒になって作り上げるイベントです。

星空案内人さんがいないと天体望遠鏡で星を見せることができない。でんスポスタッフさんが球場の準備や後始末、全体的な安全管理や広報誌での集客を請け負ってくれるからお客さんが来てくれる。「これがやりたい」というビジョンに対して共感し、一緒に作り上げてくれる人がいるからイベントが成立しています。

そうやってイベントを重ねていくうちに自分の中のビジョンも少しずつ変化しています。

星を見せたい!という気持ちだけの所から子供達の知的好奇心を刺激したくって、「天体望遠鏡で月と星をみよう」イベントがその最初の一歩でありたい。そんな気持ちが強くなっています。人の感情を動かすにはどうしたらよいか?っていう部分に私は興味があるのです。

特に、スポーツ施設イベントとしての観望会は、天文台や科学館に来る子供達よりも「ガチ度」は低めの子が多いと思っています。近いからなんとなく行ってみようとか、親に連れてこられる子もいるんだよね。

そういう子たちが「ガチ勢」に近づくためには、どうしたらいいかな?って考えてます。

たとえば「知的好奇心を刺激するには、ちょっとだけ知識があるところに経験を与えるのがよい」と聞いたので、トークコーナや小冊子でちょっと知識を与えてから、天体望遠鏡でリアルを経験するという流れを作っています。(トークは曇天対策という側面もあるけど)

あと「好き」「興味」を増幅させるためには「共感されること」が大事なのはTwitterを見てて感じること。それに対してはフリーエリアで実践したいと思っています。これは、前回の観望会でスタッフの女性が来場者の子供たちとコミュニケーションをとり、色々と話を聞いてその内容を教えてくれたところから気づいたこと。

星空案内人は、知識や経験値にバラつきはあるけれど全員「星や宇宙が好き」という共通点がある。子供達の星や宇宙への興味に対して全力で共感できる人たちです。それは知識量に左右されない部分であり、星空案内人ができる大事な要素のひとつだと勝手に思ってます。

そのほかにも、天体望遠鏡自体に興味がわく子供達のための、望遠鏡解説ツアーも予定しています。これはいつも協力してくれるスタッフからの意見で、私も激しく同意したのでやります。

スタッフからのフィードバックや提案は本当にありがたい。これがあるからこそ改善や、チャレンジができます。やってみないと分からない事ってたくさんあって、私1人では気づかない事ばかり。だからこそスタッフの声だったり、お客さんの声って大事にすべきことだと思う。そこから次の展開を考えるのが楽しかったりするし。

本当はそういうブレスト会議の場があればいいのだけど、それを設定する時間がないのが現状(汗 ホントは、スタッフ皆と飲みながら「あーだこーだ」とイベントのこと語り合いたいんだよ。

観望会のベースは天体望遠鏡で星を見せること。その経験が感動になったり、新たな興味への入り口になる。そこはブレたくない。そしてそこに相乗効果を与えるのが他のエリアであると考えています。

あのとき、ゲームっ子が他のエリアにいたら何か変わったかもしれない。そんなことを考えちゃうんですよね。

でも私1人が考えつくことなんて、たかがしれてる。そしてひとりひとり出来ること、気づくことって違う。だからこそ、みんなの力をかりて内容を濃くして一人でも多くの子供達の好奇心を刺激することができたらいいなって思います。

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