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カメラの基本設定とモード

前回のnoteではカメラを始めるにあたっての心意気みたいなものについて語りましたが、今回はもう少し具体的な話をしていきたいと思います。

最近のカメラはカメラ本体が勝手に被写体を認識し、適したモードにしてくれたりするので初心者でも簡単に写真が撮れます。しかし、全てオートで撮った写真を自分が撮った写真と言えるのでしょうか?デジタル一眼カメラを購入したのにオートで撮っている人は一度マニュアル撮影をやってみましょう。しかし、すべてをマニュアルでやると格段にカメラ技術が必要となるので面倒なことはカメラに任せて、一部分だけ自分自身で設定をいじりましょう。そうすれば、あなたが撮りたい画を表現することができるかもしれません。

1.カメラの基本設定

まずはデジタル一眼カメラでは何の設定ができるのか、そこから見ていきましょう。カメラの設定には重要な設定が3つあります。「絞り・シャッタースピード・ISO感度」です。この3つをうまく設定して適切な露出(明るさ)にします。それぞれの重要設定について順番に見ていきましょう。

1.絞り

絞りとはレンズの中に備わっている円弧状に並んだ数枚の絞り羽根からなる機構のことで、中心に穴が空いています。この穴を大きく開き光を多く取り込んだ状態を絞りを開くと言い、穴を小さくした絞りを絞る状態にすると、取り込まれる光の量は少なくなります。この絞り具合を表した値がF値(絞り値)です。絞っているほど値は大きくなります。

https://www.nikon-image.com/enjoy/phototech/lenslesson/lesson21.html より引用

F値が小さいほど絞りは開いているので取り込まれる光は多くなり明るく、ボケの大きな写真になります。反対に、F値が大きいほど絞りは絞っているので取り込まれる光は少なくなり、暗くボケが小さな写真になります。
F値はレンズによって下限が決まっています。

とりあえず、F値が小さければ明るくボケやすいことだけ覚えていれば大丈夫です。

2.シャッタースピード

シャッタースピードは、名前の通りシャッターをきる速度のことです。
シャッタースピードが速ければ一瞬の動きを捉えることができ、シャッタースピードが遅ければ動きの軌跡を残すことができます。しかし、シャッターをきる速度が速ければ取り込める光が少なくなり暗い写真となります。反対に、シャッターをきる速度が遅ければ取り込める光が大きくなり明るい写真になります。シャッタースピードの上限下限はカメラ本体によって決まります。

シャッタースピード 1/8000秒
シャッタースピード 5秒

上の作例を見比べれば一目瞭然だと思います。ただ、個人的にはあまりシャッタースピードを意識して撮影することはあまりないです。シャッタースピードが遅すぎると手ブレが発生するので手ブレしない程度にすれば何でも良いと思います。特に明るいところでの撮影では意識しないでいいと思います。

シャッタースピードを意識しないといけないのは、被写体が素早く動く場合と暗い場所での撮影と思っていればいいと個人的には思います。
被写体が素早く動く場合はシャッタースピードを速くし、暗い場所ではシャッタースピードを遅くしましょう。遅くすると手ブレが生じるので三脚が必要となります。

3.ISO感度

ISO感度とは、電子的に光を増幅する性能のことです。ISO感度が大きければ明るくなり、ISO感度が小さければ暗くなります。しかし、注意が必要なのが、ISO感度を上げすぎるとノイズが出てしまうことです。

ISO 25600で撮影した飛行機夜景

作例を見ればよく分かると思います。空の部分がノイズまみれになっています。手持ちでの夜景撮影などISO感度を上げないと仕方ないシチュエーションはありますが、ノイズが出てしまうのが難点です。高感度に強いカメラなどここはカメラの性能差が大きく出てしまう部分です。
ノイズの少ない写真にしたいときはISO感度を小さくしましょう。


2.カメラのモード

デジタル一眼カメラを持っている人は確認してもらいたいのですが、カメラ上部、またはカメラの設定に複数のモードがあると思います。
最近はオートで撮ることを前提に作られているカメラも多いのでこのモードを切り替えるダイヤルがカメラ上部にない機種もあります。個人的には、カメラのモード切替がカメラの上部ダイヤルでできる機種のほうが操作性は良いと思います。カメラ選びの参考にしてください。

α7Ⅱのモードダイヤル

では、本題に入りましょう。カメラには3つの重要な設定がありその3つの値で露出(明るさ)が決まります。その3つのうちどれを自分で設定するのかはモードによって異なります。カメラのモードについて見ていきましょう。

1.絞り優先モード(Aモード/Avモード)

このモードでは絞り値(F値)と露出を自分で設定します。自分の撮りたい明るさに露出を設定し、絞りを動かすと自動でシャッタースピードがその露出にするために帳尻合わせしてくれます。この設定ではISO感度も好きに設定できますが、AUTO設定もできます。明るい昼間の撮影ではこの設定でいいと思います。自分自身もこのモードにしていることが圧倒的に多いです。
自分のぼかしたい程度に応じてF値を変えるだけなのでとても簡単で、自分の撮りたい画が撮れると思います。わからなかったらとりあえずこのモードにしておきましょう。

絞り優先モード


2.シャッタースピード優先モード(Sモード/Tvモード)

このモードではシャッタースピードと露出を自分で設定します。自分の撮りたい明るさに露出を設定し、シャッタースピードを動かすと自動で絞りがその露出にするために帳尻合わせしてくれます。この設定ではISO感度も好きに設定できますが、AUTO設定もできます。個人的には一番使わないモードですが、シャッタースピードを意識しないといけない撮影のときは重宝すのかもしれません。

シャッタースピード優先モード


3.マニュアル撮影モード(Mモード)

このモードではF値とシャッタースピードを自分で設定します。自分の撮りたい明るさに露出を設定していた先程2つのモードよりも撮影スキルが必要です。F値とシャッタースピードをうまく設定して露出を決めます。この設定でもISO感度も好きに設定できますが、AUTO設定もできます。今までのモードは撮りたい明るさに設定してからそれになるためにカメラ側が調整してくれていましたがこのモードは自分で調整する必要があります。なれてきたら夜景撮影など絞り値だけでなくシャッタースピードも変えないといけないときにこのモードを使えばいいと思います。プロ向けのモードなのかぐらいの認識でおいて置きましょう。個人的にはAモードの次によく使いますが。

マニュアル撮影モード

なんか色々言ってきましたが結論はとりあえずAモードにしとけばいいです。F値を変えてボケ量を調整するところから始めましょう。ここで、言っておかなければならないのが、F値はレンズの性能によって変わります。F値が小さいほど明るくボケるのですが、明るくボケるレンズほど高いです。カメラと一緒に買うとついてくるキットレンズではF値がだいたいF3.5〜F5.3なのですが、明るくボケやすいF1.4やF1.8のレンズもあります。
カメラ選びと同時にレンズ選びも大事なことがわかってもらえたと思います。

今回のまとめ

  1. カメラには露出(明るさ)をきめる重要な3つの要素がある。

  2. カメラには重要な3つの要素のうちどれかを優先的に設定できるモードがある

  3. わからなければ、Aモードにすべし

  4. F値が小さいレンズのほうがボケやすく明るい


ちょっと今回は張り切り過ぎて長くなりましたが、もう少し気楽にやらないと続かなさそうなのでもっと適当に書いていきたいと思います。
次回はカメラの選び方について語ろうかなと思います。1回じゃ厳しいと思うので何回かに渡ってしまうと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました!



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